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自己受容とは?

自己受容すると起きる変化や自己肯定感との関係についても解説いたします。



〈目次〉
1.自己受容とは?
2.自己受容すると起きる変化
3.自己受容と自己肯定感の関係

1.自己受容とは?
自己受容とは、その人が置かれている現実の状況を受け入れることです。

例えば、以下のようなことです。 

・身体的特徴
・家庭の貧困
・成績の善し悪し
・友人や恋人の有無など人間関係
・通っている学校や就いている職業

人が置かれている現実の状況には、自分の意志では変えられないものや簡単には変えられないものがあります。

生まれた家の貧富、容姿の特徴、職業、人間関係、学歴などは簡単には変えられません。

「自分の顔が嫌だ」と思ったとしても、生まれ持った容姿は簡単に変えることはできません。
整形手術やメイクがあるといっても、顔そのものを変えることは容易ではないはずです。

このように「こんな自分はイヤだ。だけど、簡単に変えられない」…そのような部分を受け入れることを自己受容といいます。

たとえば、会社で個人業績などがあまりよくないAさんが、「自分は仕事ができない」と悩んでいるとしましょう。学生の場合、学校の成績や勉強と読み替えてみてください。

Aさんが業績を気にして、以下のように思ったとします。

・「僕は仕事ができないんだ。だから、ダメな奴なんだ」

・「がんばったのに僕の業績が低いなんてありえない。きっと、上司の指導方法が悪かったんだ」

このような考え方は、Aさんの現状を否定した考えです。

他の例として、失恋したBさんが「私がフラれるなんてありえない。彼は本当は好きなのに恥ずかしがっているだけなんだ」といった考え方も、現状を無視しています。

現実として、現時点でのAさんの業績やBさんの失恋は、変えようのないものです。

Aさんが悩みを克服するためには、まず「自分の個人業績は低い」という現実を受け入れなくてはいけません。

プラスであれマイナスであれ、そこに「僕の業績が悪いはずがない」「僕は業績が悪いからダメなんだ」などの感情や考えを付け加える必要はありません。

ただ、事実として自分の業績を受け入れる。
これが自己受容です。


つまり、自己受容とは、ありのままの自分を受け入れることと言い換えられます。

まずは、このように自己受容をすることが、Aさんが変えようのない、現時点での自分と上手につき合っていく第一歩なのです。


2.自己受容すると起きる変化
では、Aさんがありのままの業績を受け入れて、「自己受容」できると何が起こるのでしょうか?

まずは、自己受容ができていないとどうなるかを見て行きましょう。

「自分は個人業績が悪い。だからダメな奴なんだ」…などと思ってしまうと、Aさんは「自分はダメな奴だ」とマイナスな思いにとらわれて、仕事の上達に向けた努力ができなくなってしまいます。

「ダメな自分が努力したって意味がない」と思ってしまうわけです。

「僕の個人業績が悪いなんてありえない。上司の指導が悪かったんだ」と他人や周囲のせいにする場合も、Aさんは変わらないでしょう。

しかし、「僕は業績が悪い」とありのまま受け入れると、Aさんには、次の選択肢が見えてくるのです。

例えば、以下のような選択肢です。

・業績が悪いから、がんばって努力しよう

・業績を上げるために、上司に改善点を指摘してもらおう

・業績のよい同僚に、仕事のやり方を教えてもらおう

・この仕事は向いてないみたいだから、異動申請や転職を検討しよう

ありのままの自分を認めることで、「それでは、どうすればいいのだろう」と次の選択肢が見えてくるわけです。

ありのままの自分を認める自己受容は、かっこ悪い自分、ダメな自分、できない自分を認めることです。

それは、つらくて、みじめなことかもしれません。

しかし、ダメでかっこ悪い自分を認めるからこそ、ダメでかっこ悪い自分から脱却する第一歩を踏み出せるのです。

勇気を持って自己受容をしてみてください。


3.自己受容と自己肯定感の関係
自己受容ができるようになると、自己肯定感を持てるようになります。

自己肯定感とは、自分のあり方を積極的に評価できる感情、自分の価値や存在意義を評価できる感情のことです。

自己肯定感は、ありのままの自分を評価した上で、そんな自分に「価値がある」と感じる感情のことです。

自己肯定感を持つことで、ダメでかっこ悪い自分から脱却できるようになるのです。

個人業績が悪いと悩むAさんが、業績が悪いありのままの自分を受け入れて自己受容したとします。

するとAさんは、例えば次のような自己肯定感を持てるようになるのです。

・僕は業績が悪い。だから、仕事のやり方を努力して勉強している。まだ業績は上がっていないけれど、努力できる自分は素晴らしいと思う

・僕の業績が悪いのは、お客さんとのコミュニケーションが苦手なためだ。でも、数字の分析では部署に貢献しているから、変に落ち込まないようにしよう。

・僕は業績が悪い。だけど仕事が全てじゃない。私生活を考えるとサッカーが得意だし友達も多い。総合的に、僕は自分に満足している。

いかがですか?Aさんは、業績が悪いという現状を受け入れ、その上で、得意なことや努力をしていることを見つけて自分を肯定しています。

そこには、業績が悪いからダメでかっこ悪いAさんはいません。

今の業績が悪くても、Aさんにできることがたくさんあるのです。

このようになると、今現在で、個人業績が悪いことはAさんにとって悩みではなくなるでしょう。


引用元: 「キズキ式」Webページ

以上

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