飯田線秘境駅めぐり③ 為栗駅〜飯田にて宿泊
飯田線秘境駅めぐりの3本目の記事です。
為栗駅
秘境駅訪問旅1日目の締めくくりとして、為栗(してぐり)駅に降り立ちました。秘境駅であるのと同時に難読駅としても有名な駅です。
時刻は17:18。晴れていれば天竜川に夕日が反射して綺麗だったんでしょうが、当日は小雨が降り続いており陽が差す気配はありませんでした。
駅に降りて電車を見送ると、向かい側の崖の上に家が2軒建っていました。片方は最近まで住んでいたようで綺麗に残っていましたが、もう片方はもう自然に飲み込まれつつありました。
いずれにしても、人の気配はありません。
一通り駅の撮影を済ませたあとは、為栗駅から伸びる道路の先にあるつり橋を目指すことにしました。
3分ほど歩くと、つり橋のたもとに到着。「天竜橋」と川の名前を冠している立派なつり橋です。
雨のせいで川が増水してゴウゴウ音を立てているので少し怖いです。揺れに気をつけながら慎重に渡ります。
橋を真ん中あたりまで渡り、落とさないよう注意しながらスマホを取り出し天竜川を撮影。
このあたりは「信濃恋し」と呼ばれる名勝で、渡し船の舳先が進行方向とは反対の上流側、すなわち信濃方向を向くことからその名がついたんだとか。
名勝とされるのも納得の絶景です。
橋を渡ると、舗装されてはいるものの鬱蒼として薄暗い道が続いています。金野駅周辺と同じような心細さを感じつつも、足を進めます。
この先には「ふるさと味覚小屋」という不定期営業の食堂があるようなのですが、時間的にたどり着くのは難しいため「信濃恋し」が見られる場所を目指すことにしました。
10分ほど歩いてGoogle Mapが「信濃恋し」を示す場所の目の前にたどり着いたものの、どうやらここから川は見られない模様。
乗車時間が気になってきたため、引き返します。
駅に戻って駅ノートを記入すると、残り時間は10分ほど。やることを済ませた安心感からか、このタイミングでようやく落ち着いて川を眺めることができました。
無人地帯の中を大河がゆったりと流れている様子に圧倒されてしまい、ただただ無心で川を見ました。
「大自然に圧倒される」なんて月並な表現ですが、実際に経験するとそれ以外に表現しようがないんだなと考えを改めました。
我に返って動画を撮ってみたんですが、やっぱり動画だと川の雄大さはなかなか伝わらないですね。ぜひ実際に訪問してみていただきたい。
1日目最後の駅でこんな経験ができたことの満足感に浸っていると警告音が鳴って電車がやってきました。
これにて本日の訪問は終了。本日の宿泊地、飯田に向かって出発です。
飯田にて宿泊
為栗駅からさらに1時間ほど、天竜峡を越えて飯田駅までやってきました。時刻は19時を回り、もうすっかり夜です。
宿の方に聞いてみると信州名物の蕎麦を提供しているお店はお昼しか営業していないようなので、夕食は近くの焼鳥屋さんでとることにしました。
ビールと焼鳥で英気を養います。
翌日は日本屈指の秘境駅、小和田を含む2駅に訪問の予定です。
まだまだ続きます。
(つづき)