見出し画像

ロスジェネ氷河期とPCエンジンの時代を振り返る「未来を感じさせたあの瞬間」


PCエンジンが登場したのが中学2年の頃で私の手元に届いたのは、中学3年生の頃だった。あの時の感動は今でも鮮明に覚えています。ファミコン全盛期にあって、PCエンジンがもたらしたグラフィックの進化は衝撃的でした。特に、最初に目にした『THE功夫』のキャラクターの大きさには、ファミコンしか知らなかった当時の自分にとって、次元が違うと感じるほどの驚きがありました。

ファミコンからPCエンジンへの進化

1980年代後半、ファミコンは絶対的な存在でした。『ドラゴンクエスト』や『スーパーマリオブラザーズ』など、国民的ゲームが次々に登場し、家庭用ゲーム機市場を支配していました。しかし、PCエンジンの登場は、そんな時代に一石を投じる存在だったのです。ファミコンでは表現できなかった大きなキャラクター、色鮮やかな背景、スムーズなアニメーション。PCエンジンが見せたその先進性は、ゲームの未来を感じさせました。

特に、『THE功夫』のキャラクターの巨大さは、ファミコンの小さなドット絵とは一線を画しており、「家庭用ゲーム機がここまで進化したのか」と感動したのを覚えています。ファミコンもまだまだ主流ではありましたが、PCエンジンのグラフィックや表現力は、当時のゲーム少年にとって一種の革命でした。
この頃の情報源と言ったらゲーム雑誌やゲーム番組。
PCエンジンと言えば大竹まことのただいま!PCランドという番組。
ゲームに偏りすぎずにほとんどの時間はバラエティ的な内容ですが、しっかりとゲームの事も情報として出していました。割と面白かった思い出。

私がPCエンジンを手にした理由『加トちゃんケンちゃん』

私自身、PCエンジンを比較的早く購入しました。購入のきっかけは、当時話題になっていた『加トちゃんケンちゃん』のゲームがどうしてもやりたかったからです。このタイトルが持っていたコメディタッチのゲーム性と、テレビで見慣れた2人がゲームの中に登場するという新鮮さは、とにかく魅力的でした。家にPCエンジンを置いて、画面の中で動く加トちゃんとケンちゃんを操作する楽しさは、他には代えがたい体験でした。

魅力的なラインナップ『R-TYPE』と『ギャラガ'88』

もちろん、PCエンジンには他にもたくさんの魅力的なタイトルがありました。その中でも、特に『R-TYPE』と『ギャラガ'88』にはどっぷりとハマりました。『R-TYPE』はアーケードからの移植作で、家庭用ゲーム機でこれほどのクオリティが再現されるとは驚きでした。美しいグラフィックと緻密なゲームデザインは、ファミコンでは味わえなかった新たな体験を提供してくれました。

また、『ギャラガ'88』は、懐かしのシューティングゲーム『ギャラガ』の進化版。PCエンジンの性能を活かして、オリジナル版よりも豊かな表現力が加わり、リズミカルな戦闘とビジュアルに心を奪われたものです。当時のシューティングゲームは、操作性や難易度のバランスが良く、何度もリトライする中で成長を感じられるタイプのゲームでした。そのため、集中して遊び込む楽しさがあり、時間を忘れてプレイしたものです。
更にはマルチタップを使った多人数プレイもPCエンジンから始まったと言ってもいいでしょう。ボンバーマン、モトローダー、バトルロードランナー、ファイヤープロレスリングなど学生時代は友達と遊んだものです。

PCエンジンが見せた「未来」CD-ROMの登場

PCエンジンの一番の革新は、やはりCD-ROMの登場でした。カートリッジが主流だった時代に、CD-ROMのゲームがリリースされたときの衝撃は計り知れませんでした。もちろん、その価格はとても高く、手が出しづらいものでしたが、その価値は間違いなくあったと思います。特に音楽の表現力は飛び抜けており、今までのピコピコ音とは一線を画す、CDならではの高音質なBGMに感動しました。

ゲームの中でフルボイスのキャラクターが喋り、臨場感あるサウンドトラックが響く体験は、それまでのどの家庭用ゲーム機でも味わえなかったものです。これをきっかけに、ゲームはより「エンターテインメント」へと進化し、映像や音楽が物語やゲームプレイに大きな影響を与える時代が始まったのです。PCエンジンは、そんな新しい時代の到来を感じさせる存在でした。
特に感動したのはイース1・2、天外魔境などは素晴らしい出来だった。

ロスジェネ氷河期とPCエンジン「未来への期待」と「現実」

当時は、まだまだファミコンが主流で、ドラクエやスーパーマリオの新作が次々と登場していた時代でしたが、PCエンジンはその時代の中でも一歩先を行く存在でした。未来への期待感が詰まったこのゲーム機は、まさに「新しい時代の幕開け」を感じさせるものでした。特にCD-ROMの登場は、ゲームがエンターテインメントとしてさらに進化する予感を抱かせ、その後のプレイステーションやセガサターンへと続く、次世代ゲーム機の礎を築いたと言えるでしょう。

PCエンジンがもたらした夢と未来

振り返ると、PCエンジンは単なる「ゲーム機」ではなく、未来への期待や可能性を私たちに見せてくれた存在でした。ファミコン時代の後を追うだけでなく、より高度な表現力や新しい技術を取り入れたその挑戦は、当時のゲーム少年たちに大きなインパクトを与え、未来へのロマンを感じさせるものでした。


いいなと思ったら応援しよう!

EX-FAX-CE
応援が励みとなり、継続の力となります。 ロスジェネ氷河期第一世代に光と応援をお願い致します。