子育て散文
こどもが昼寝をしてくれた。うまい具合に家事も進んで、ぽっかりと余暇時間ができた。やりたかったことはあったはずなのに、何をしたかったのか思い出せず、横になってスマホをいじっていたらこどもが泣き始めた。休めたような気がせずに、またこどもの相手をしながらやらなければいけないことが浮かんできて、うまくいかないという気持ちになる。そんな日常を過ごすことがなんとなくしんどくなっていくときもある。
毎日通勤して、以前よりは早くなったといってもそこまで早く帰宅するわけではない夫。育児は当たり前に楽しそうにしている。それに頼っている私。洗濯物はできているがたためていない、料理はできているがキッチンは少し汚い。以前は週一で行っていたあれこれも今は2週に一回すればいいほう……。頑張っている夫と、それなりに余暇時間は発生するのになんだか疲れを感じてしまっている自分。そんな思いがどこか罪悪感となって襲い掛かるときもある。
しかし、そんな感情で自分を懲らしめたり、疲れさせたりしても何の得にもならないことは自覚している。すっきりして気持ちがいいのは、何かやり切った時か、何かに熱中した時だ。ゴロゴロと30分体を横たえるよりも、10分筋トレができたほうが、体が休まった気になることだってある。要は、何もできていないと嘆く前に自己満足でいいから、何かをやればいいのだ。なるべく生産性なんて考えずに。
育児休暇をとっている今、私がすべきことは、主に4点。家事をできる限り行うこと、なるべくPCに触れて復職後も業務に大きな支障がないように体を慣らしておくこと、体力をできる限り保持すること、機嫌よく過ごせるように心を整えておくことだ。
家事をできる限り行うのは、自分の心のためでもある。家事は終わらない雑事だ。掃除をしても洗濯をしても今日の分は終わっても明日の分は積み重なっていく。だけれども言い方を変えれば毎日少しずつ達成していくものでもある。掃除ができた洗濯ができた。一つ一つに花丸を与えれば毎日毎日自分への評価がたまっていく。いまは子供が寝ていてくれる時間があるのだから、その時間にたくさんの花丸を自分に与えていきたい。
PCに触れる時間も大切だ。やっと身に着けたタッチタイピングが復職時に使えなくなってしまったら元も子もないし、業務効率がかなり悪くなってしまう。かといって、何をするでもなくPCに向かえばネットショッピングで終わってしまうのも目に見えている。だから、noteをまた始めようと思った。
体力の保持は重要だ。育休が始まればまた通勤が始まる。時短勤務だとしても、こどもの送り迎えだってある。授乳は体力を使うからと体を動かしていなければ体力は減っていく。ゲームの世界のHP総量はレベルが上がれば増えていき、減ることはない。しかし現実は、常に戦っていなければHPの総量は目減りしていく。仕事をしながらの育児に備えて、体力を作っていく、これも大事なことだ。
最後に機嫌よく過ごす。家事育児がしんどくて大変だといっても、外で働いて家で育児をしてくれる夫のしんどさも相当なものだ。そんな夫に必要以上にストレスをぶつけたくはない。こどもに振り回されはするけれども、子供が落ち着いている時間は自由ですべての裁量を持っているわけなのだから、比較的自分を保つことも休憩をとることもできる。自分自身のバランスは自分でとって、できる限り帰ってきたいと思えるような家にしておきたいと思う。
自分が頑張っているかどうかなんて、自己評価でしかない。自分がどれほどつらいかだってそうだ。上を見ても下を見ても仕方がない。自分は頑張っている。だから少ししんどい。けれども自分の裁量をもって動ける。自分の自由に責任を感じながら、家族のために動いていく。そう思いながら動くだけで、少しだけ心が軽くなっていくのかもしれない。
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