自社で保持しているCRMデータを分析することでどうなる!
自社のECサイトの優良顧客化を
どう進めていくかを悩んでいますと
いう問い合わせが多数あります。
施策アイデアを求められるケースが多いです。
その中でも、購買回数の引き上げという課題を持っているものの、
どういったアプローチが最適なのか分からない状況であるという
質問がCRM施策の中で多い質問になります。
・納得感のあるプロセスを重要視しています。
(キャンペーン主体ではない)
・購買者の顧客データは保持しています。
しかしながら、社内でデータ利活用が浸透していなかったため、
顧客分析はなかなかできていない状況も多数あります。
もともとは施策の提案が欲しいというご依頼ですが
まずは自社で保持しているCRMデータを分析し、
現状を把握したうえでターゲットを明確に
した方が結果タイミングも早いです。
対象者に最適な施策の実施ができるようご提案しました。
ここでは、実際のデータや企業は伏せますが、
よりわかりやすいように実際の既存リストをどのように分解
しているのかを公開したいと思います。
RFM分析の実施
(1)顧客構造の把握
最終購入日(Recency)、購入回数(Frequency)、購入金額(Monetary)
の3つの軸を用いるRFM分析を実施します。
クライアント企業の顧客の特性やボリュームを踏まえ、
既存顧客を優良顧客・準優良顧客・一般顧客・育成顧客の
4つに分類します。
特に、年間購入回数が1回である顧客が
全体の7割存在していることが分かったため、
リピート率が30%ということになります。
年間購入回数の引き上げを優先事項とし、
分類していきます。
(2)優良顧客の理解
RFM分析で分類した各顧客ランクの属性情報、
購入頻度や推移、購入金額、商品の傾向を分析し、
ペルソナ像を可視化します。
優良顧客は、一購買のあたりの
品目数・数量が一般顧客・育成顧客よりも多くなる傾向があります。
それに伴い金額も高くなっていることが分かります。
一般顧客が年に一度の購買であるのに対し、
優良顧客は約3月に一度のペースで定期的に購入していることなど
も数値から判断できます。
季節商品や期間限定の商品を購入している傾向もわかります。
ひとりひとりの顧客に対して、
アクティブ期間×購入回数×購入単価
で顧客のLTV(ライフタイムバリュー)を算出することで、
各顧客ランクの中で高LTVの顧客を発見します。
優良顧客の中でも特にLTVが高く、
自社のECサイトのファンとなっている層を
最優良顧客と位置付けます。
一般顧客の中でもLTVが高めで、
購入回数の増加により
優良顧客になり得る層を
高LTV一般顧客と定義します。
さらに、アクティブ期間、2回目購買のタイミング、
併売上位の商品などを各顧客層と比較したのちに、
自社の既存顧客の各ランクを一段階引き上げるための
顧客へのアプローチのタイミングや手段を検討します。
2回目の購買タイミングについては、
優良顧客は初回購買日から1週後に
購入する割合が高いことから、
そのタイミングでリピート施策を
実施することが有用であると推察できます。