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LightPix Labs「FlashQ Q20II」気軽に持ち運べる光。

以前MOJAMOJAさんの記事で知ったストロボ、LightPix Labs「FlashQ Q20II」を、けっこう前に自分も手に入れていました。このフィルムカメラで街を撮り歩いた記事がかなり刺激になり、間をおかずに一台購入したのでした。

このフラッシュのポイントは
〇メーカーに合わせたものではないため、TTL機能はなくマニュアル発光。
〇つまりは、どのメーカーの機材でも使える。
〇コマンダーとフラッシュ部分に分けられ、ワイヤレス発光可能。
〇発光部が上方向にチルトする(横位置写真でバウンス可能)
〇光量はあまりないが軽量コンパクト、そして比較的安価。
〇光は弱いが、ビデオライトつき。
といったところだろうか。

だが、それだけではなく、このストロボ、

複数台持つと多灯ワイヤレス発光が可能
なのです。

もちろん、純正や、もっとお高いものと比べたら、ワイヤレスで多灯撮影ができると言っても、2台同時に強くするか弱くするかしかできない、つまり一台ごと別々での調整ができるわけでもないので、自由自在というわけにはいきません(手動で変えれば1つのストロボはこの光量、もう一つはこの光量、と変えることはできます)。けれども、この多灯ライティングをお気楽に試すことができる、という点では、けっこう魅力的な存在だと思います。特に自分みたいな写真趣味程度の、基本スナップ撮影が主の人間としては、がっつりフラッシュ機材を用意しないで済みますし、またマルチマウントということも踏まえれば、マウントに縛られないということは大きな利点でもあるわけです。それでいて、ワイヤレスで多灯ライティングができるとなれば、試さずにはいられません。

ええ、そうです。2台目を購入しちゃったんですね。

僕の普段の撮影では、ストロボを使うことはあまりありません。祭の撮影くらいでしょうか。ただ、この多灯ライティングをどうしても使いたくなるシーンもあります。そんな時はお気楽ライティングができるので、とても便利です。

さて、2台購入して、いろいろ気付いたことがあります。

〇個体差が大きい、のかな。
最初に買ったものは、発光部の可動するところが、緩め、また、ふつうにオンカメラで使う場合は、フラッシュ本体の電源を入れれば、コマンダーの電源を入れないでも発光するのですが、接触が悪いせいか、うまく発光してくれません。2台目は、もう少し動く部分に品位があるように感じますし、コマンダーを電源オンにしなくてもしっかりと光ります。

〇同調させるのがややこしい。
どうやって二つのストロボを同調させるのか分からなかったのですが、動画を探してようやく理解。動画、ありがたし。

〇そして正直、多灯ライティングさせる機会がない
自分の撮り方の話なのですが、多灯ライティングする機会はあまりありません(なぜ買った?)。年に一度か、二度か。とはいえ今後どこかでこれを使う日もくると思います。

〇コマンダーの電池の持ちがけっこういいかも。
神楽で一晩コマンダーを電源点けっぱなしにしていましたが(充電式です)、切れることがなかったです。電池式の本体部分も、電池が新品だと一晩持ったと思います。ただ、そんなに発光させたわけではないので、ガシガシ使ったら違ってくるかもしれません。

〇フル発光させたら、待ちが長い。
小型、安価、軽量なわけですから、これはもう仕方がないですよね。


 昨年末の長い出張で、このフラッシュを持って行きました。それは仕事の記録で必要になるかもしれないと思ったから。けれど仕事の記録には使うこともなく、それなら、と福岡の夜の街を出歩いたときに、カメラにセットして見たところ、これが実に邪魔にならず、軽快だったんですね。
 とはいえ、街中でパシャパシャ光らせるのも躊躇しますので、光らせることはあまりなかったのですが、ふと、ここは使えるんじゃないか、というところで使ってみたりしました。


フラッシュあり
フラッシュなし。
フラッシュあり
フラッシュなし
フラッシュなし


福岡の運河沿いにある広場が綺麗にイルミネーションされていたのを、運河の岸辺に降りて下から見上げるカタチで撮ってみました。
しかし画角的にも構図的にもどうしても広場でやっているお店の車が入り込んできます。ただ、綺麗な青で、かつ、イルミネーションの光の色と対比的でしたから、これもしっかり入れ込んで撮ってみようと思いました。
そこでこのフラッシュをカメラから離して、橋の欄干に置き、車の正面に光が当たるように撮ってみました。カメラは橋の下です。
かなり弱目の光を当てましたが車の輪郭が程よく出ている…かなと思います。

 このQ20Ⅱを2つ使ったのが、以下の神楽での撮影です。


二つのq20を被写体を挟むように設置。
ストロボというのはきちんと学習しないと難しいですね。特に多灯だと。

そしてこの神楽撮影で気づいたことがあります。

コマンダーが2つあるやん
同じものを多灯ライティングのために買ったので、当たり前の話なんですが、使い出して気づきました。神楽撮影の時はカメラ2台を使い回すのですが、コマンダーをそれぞれにオンして、そのどちらでもコントロールできるんです。これはなかなかに便利でした。

地元のコスモスを撮ってみたりもしました。

難しい。ただリモートで2灯照らしてみました、な、写真になってしまいました。

 マニュアル発光ですし、お世辞にも光量も豊富なものではありませんが、カメラバッグに二つ入れてもかさばらない、ミラーレスの標準ズーム一本分でおさまる点は魅力的ですし、横位置のみならチルトもするので、ちょっとした天井バウンスも可能です。

 もちろん、純正やマウントに準拠したもののほうが、TTL発光ができますから気楽ですし、難しくないのですが、複数メーカーのカメラを持っている場合には、都度フラッシュを用意するか、どれか一つのメーカーに絞るかしないといけませんし、デジカメで枚数気にせず調整しながら撮れるわけですから、ふだんあまりフラッシュを使わないという人には魅力的な価格だとも思います。
 いやいやほんと、いいアイテムを教えてもらいました。MOJAMOJAさんに感謝です。


このFlashQ Q20IIを用いて、春になったら桜を撮ってみようかな、と思います。花は、特に桜はポートレートだと思っています。その桜を実物以上に美しく、あるいは妖しく、おどろおどろしく撮れたらいいな、と、今からちょっと楽しみです。

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