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カメラは何台持って行くか。

うん、そんなこと、人それぞれだよね。
で、終わってしまう内容なのだけれど、実際皆さんはどうなのだろうか、と思うことがある。

僕は、基本、撮影のために出かけるのであれば、結果として使わないとしても二台持ちである。今なら、ライカMとX-pro2にレンズを5本。5本も使うことはないのだけれど、小型のカメラ鞄にしっかり入るので、つい入れてしまう。それでそこまで重さを感じないのだから問題なし、ということにしている。

どうしてこんなことに…

そんなわけで、まずは自分のカメラの運用遍歴を書いておきたい。

コンデジ一台のみ

沼の始まりも最初はKodakのV570というコンデジだった。そう、コンデジだったのだ。が、予算の倍をいくものを買ってしまったところにもう、沼の岸辺が見えていたのだと思う。

EOS kiss digital XとV570の二台体制期


コンデジが23mm相当だったこともあって使い分けが明確にできていた気がする。

EOS kissと40Dの一眼レフ二台体制


まだズームレンズばかり使っていたので、同時併用というよりはとにかく40Dばかり使っていたように思う。

40Dと5Dmark2との二台体制


フルサイズが面白すぎて、そればかり使っていた。けれども40Dに望遠をつけて併用することも。同じような立ち位置のカメラ同士だと、お気に入りしか使わないのだと気づき始める。でも、神楽とか、祭とか、そういうときに二台持ちはとても便利だとも気付く。

5Dmark2と6Dとの二台体制


 片方に70-200f2.8 片方に24-105F4とかで御輿を撮り歩く、あるいは、片方を単焦点に、片方をズームに、またあるいはそれぞれに単焦点をつけて、とかそんなんでよく撮った。荷物は重くなるけれど、車だし問題なし。けれど、一方で6Dばかり使っていることも多かった。フルサイズ一眼レフとしては非常に軽やかだったのだ。

X100とフルサイズ一眼レフとの二台体制


 X100を手に入れてから、その身軽さに、そればかり使うかと思いきや、ボケや、ズームが欲しいときもあるので、よく二台同時に持ち運んで撮影していた。この性格の違うカメラの使用は、同時に使う利点としてよく機能していたと思う。

X100TとX100との二台体制


一眼レフを使用することもあったが、このコンパクトカメラの二台併用はなかなか軽快だった。同じレンズだが、テレコンやワイコンが使えるため、実質違うレンズを使っているような感じ。それでいて、カメラ二台とコンバージョンレンズ二つを小さめの鞄に入れて問題ないのだから、便利だった。

X100FとX100Tとの二台体制


 やることは上記と同じだが、Fはデジタルテレコンがついて、換算28mmから40、50、56、70、そして100mmまで、テレコンバージョンレンズ、ワイドコンバージョンレンズも合わせれば細かく焦点距離を変更できるように。旅やスナップで便利すぎた。ゆえに一眼レフの使用率がぐんと減っていく。すると、逆にときどき使うフルサイズ一眼レフと単焦点レンズで吐きだされる画の凄さを新鮮に感じたりもするように。

X-pro2とX100Fとの二台体制


 やっぱり明るいレンズが欲しい、という気持ちでミラーレスを導入。それでもフルサイズにしなかったのは、あの箱形のカメラが気に入ったし、ハイブリットファインダーが楽しかったからだ。

X-pro2(X100F)とライカM typ240の二台体制


 そうして現在はこの二台体制。フルサイズで50mmF1.5のボケ具合はやっぱりいい。

二台体制は性格が違うものを。

とても当たり前の話で恐縮だけれど、
小見出しの通り。
たとえば、

フィルムとデジタル
広角と望遠
ズームと単焦点
一眼とコンデジ
高画素と高感度

 カメラ二台体制を続けていくなかで、どちらもほどよく使ったときは、やはり性格の違う、カメラやレンズを同時に持ったとき。
 上には挙げなかったけれど、フィルムカメラとデジタルを併用したときも、けっこうリズムよく使いまわせたし、やはり一番は、焦点違いの単焦点レンズを二台のカメラに着けたときだろうか。ズームと単焦点の組み合わせっていうのはあまりやらなかったなあ。それだったらもう単焦点二本で行く。

 そうだ、カメラを二台体制で使う理由は、自分の場合、単焦点レンズを使いたいから、だったのだと思う。広角と望遠、とか、そんなふうに。そのときレンズをいちいち交換するのは面倒。だったら二台持ったほうがよい。

 そういう意味では、仕事で使う(プロカメラマンではありません。が、仕事でかなりぱしゃぱしゃすることが年に数回あるのです)ときは標準ズームと望遠ズームを二台の一眼レフにつけて撮るというのも、焦点距離違いでの使い分けをしてきたのだな、と思う。

 今は、ライカに50mmをつけ、X-Pro2に最近導入したカラースコパー90mmをつけて撮るのが楽しい。つくづく広角に関心を示さないな、と思う。それだけフットワークが軽くないのだろう。

ところで一台じゃだめなの?

僕もそう思う。でも休日のわずかな時間、楽しみたいじゃないか。一台でそれもレンズ一本で思い切って撮り歩くのもいいんだけれど、まあ、いろいろ試したい。でも、いい写真を撮ろうと言うのなら、やっぱり一台一本なのかな、とも。そっちの方が意識を絞ることができるので、いいとは思う。でも、ね、やっぱり楽しみたいじゃないですか。

で、3台以上で体制を組む人はいるのだろうか。

 ここまで、ごく私的な話と当たり前の話しかしてこなかった。お目汚しも甚だしいことと思う。(だからといってここから話が華麗に展開するわけでもないです。すみません)
 ただ、自分の遍歴を辿っていくと、カメラを三台以上持っていく人っているのだろうかということに思い至るのだ。
 いや、確かに自分も三台以上持って行ったことはある。
 たとえば四国を旅したときはx100とx100tにライカM3を持って行ったし、京都には上記x100シリーズ二台にオリンパスxz1を望遠側専用で持って行った。これらはあちこち歩き回るけれどもコンパクトゆえにできたことだ。
 あるいは毎年行く神楽撮影では一眼レフ二台にx100シリーズやxpro2 を持って行き、あくまでサブ的に使うこともあった。一眼レフ二台とレンズ数本はとても重いが、別に全て抱えて動き回るでもなし、問題はない。
 が、日常の延長線上にある撮影でカメラを二台よりも多く、複数台持っていくと言うことはしない。それこそ意識が散漫になるし、鞄の重さがネックになる。
 でも世の中にはきっと、撮影に出るたびに多くのカメラに出動命令を出している人もいるのではないか。そしてそんな人はどんなふうに使い回しているのか、ちょっと気になってしまう。

 以前、というか写真を始めたばかりの頃、出会ったブログの方は、おそらくそんなに歳も変わらない、それも隣県に住む女性で、まだインスタもないようなころだったが、フイルムライクなふわっとした写真を挙げていらっしゃった。実際フィルムでも多く撮られていたと思う。
 その方が北海道に行ってきたというので上げたポートレート写真が、とても印象に残っている。
 朧げな記憶だが、たぶん二眼レフを覗き込んでいたのだと思う。顔は写っていない。だが、首に、両肩に何台ものカメラをぶら下げている姿は圧巻だった。三台とか四台とかそんな数ではない。そんなに持って苦しくないの?という数だ。
 デジタルもフィルムも、
 中判も35mmも
 コンパクトも一眼レフも二眼レフも

 実際はそんなふうに運用しているわけではないのかもしれないが、立ち姿とも相俟ってとにかく写真を撮りたいんだ!という気持ちがぐっと伝わってくる。刻一刻と変わる北海道の景色を、そのとき最適なカメラで撮りたい!と言うようなそんな気概がそこに写っていた。

 いや、実際はそんなんじゃなかったとしても、アレだよ、九州から北海道までこれだけのカメラを持っていくのが大変だったろうに。

 そうしてそれらを同時に身につけないとしても、旅と言う短い期間の中で、どのカメラを使うのか、どう撮るのかを決めるには、やはりそれ相当の集中力がいったに違いない。実際その北海道での写真はどれもとても素敵な景色を見事に切り取ってくれていた。

お休みの日にカメラを二台持って。

 もし、自分がそんなことをするとしたら、たぶんこんな構成となる。
 6d に70-200の望遠ズーム
 ライカMにスピードマスター50mmf0.95
 ライカM3とズミター50mm 
 x100fにワイコンを忍ばせて
  xpro2 には7artisans75mmf1.25かフォクトレンダーのカラ-スコバー90mmf2.8
そこにxf14mmを忍ばせる
 あとはフィルムのオリンパスPEN Fを持って行くかな。
 それでも六台か。彼女には負ける。

 さて、今度のお休みには、ちょっと自転車を積んで、海の方まで出て行きたいなと考えている。
 ユルポタしつつなんの変哲もないものを切り取っていこうと思う。
 その時、カメラは実質二台が限界だろう。でもたぶん交換レンズは持って行くと思う。50mmが好きだから、ライカにも、X-pro2にも50mmがあって、どれにするか迷って、結局全部持っていけ!となってしまいそう。なんせ、昼間、ほぼ一日中自由に動ける日なんてそうそうないから。で、重さに耐えかねて、ぐったりしてしまう、ということも目に見えているのに。
 だから、僕のような煩悩の多い人間には、せいぜいカメラ二台で、レンズは4本まで、と決めないと、とは思っているのだけれど、さて、どうなることやら。

桜のころは重量級で行く



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