X-Pro4に望むこと。
X-Pro3が販売を終了したのでは、という話しが出てきて、下手をすればこのままこのシリーズは終わりなのでは?という憶測と、いやいや、FUJIFILMミラーレスの第一弾として出てきたシリーズなのだから、そうそう消えるなんてことはなかろうという意見がある。もちろん僕としてはこのシリーズは続いて欲しいと思っている。
X-Pro4に望むもの
xproシリーズの特徴
このシリーズの特徴はなんといってもレンジファインダースタイルと、ミラーレスなのに光学ファインダーを備えているということではないだろうか。愛用されている方の多くがそこに惹かれて使っていると思う。
特に光学ファインダーが使えることは他のミラーレスにはない特徴だと言える。ここがなければ、Proシリーズじゃない。チタンが用いられようが、液晶を隠した形にしようが、TシリーズやHシリーズと比べて、魅力減でしかない、とも言い切りたい。
特徴を退化させないで
Pro3に手が出なかったのは、賛否分かれる液晶のためではない。そこはどちらでもいい。多分体が慣れる。
では何かというとまさにこのファインダーのためだ。Proシリーズの特徴たる光学ファインダーを搭載したミラーレス機という矛盾を、機能的に下げてしまった。それまであった光学ファインダーの倍率変換を不可能にさせ、実質換算35mm 50mm (そしてそれより望遠)でしか使えないものにしてしまった。
いや、スナップ用途なら、それでも十分だし、50mm 辺りが好きな自分としてもそれで問題はない。でも、それまで出来ていたことが、出来なくなる、というのはつまらない。
それでT系並みとまではいかないまでも、EVFが広くなった、とかあれば良いが、さにあらず、xpro3はファインダーを覗く楽しみを半減させた、と言ってしまいたくなる。
だからxpro4には、この光学ファインダーの倍率可変を復活してほしいと強く願っているのだ。
等倍のファインダーを覗いてみて
もう何度も言っていることなんだけれど、ライカM3のほぼ等倍のファインダーは覗くだけでテンションが上がる。
両目を開けたまま、ファインダーを覗くと、ブライトフレームがまるで浮かび上がっているかのように見える。自分の目の中にフレームがあるかのようだ。
以前ライカ50mm 用の完全等倍の外付けファインダーを見たこともあったが、あれはガラスのクリアさもあって、直に目で見るよりも世界がクリア、そこにフレームが浮かび上がり、ファインダーを覗くという趣味があってもいいんじゃないかと思わせるほどだった。
だから、一眼レフがその規模をシュリンクさせていき、電子ファインダーばかりが世に広がるなかで、ミラーレスなのに光学ファインダーを搭載できるこのシリーズは、そこにこそあれこれ力を入れるべきではないのかな?と勝手に思っているのだ。
具体的には
まずは広角側が使えるような倍率のファインダーと、等倍ファインダーの切り替えができる光学ファインダー、これが絶対だ。
できたら広角は24mmから使えるといい。無茶か。
次に、ピント合わせのための小窓をなんとか真ん中に設置できないものかということ。ただしこれは今の位置に置く理由も分かるので絶対ではない。使い勝手はさておき、レンズで視野が隠れる部分に小窓を置くのは合理的ではあるから。
さらに、よりわかりやすいフォーカスアシスト。
そんなところだろうか。
xproシリーズを購入する人は
ところで、xproシリーズを最初の一台として買う人は少ないかもしれない。カメラ始めてみようかなという人にはお値段がお値段だし、いや、それでも昨今のCanon Nikon SONYのフルサイズカメラと比べたら安い方だと思うが、でも、やっぱり高い。
だったら、もうね、二台目、三台目と買い増しするようなユーザー狙いでいいじゃないの、と思う。仕事でCanonやNikon、SONYを使っていても、プライベートではFUJIFILMや PENTAX、マイクロフォーサーズを使うという人も多い。そういう人たちにこそ、光学ファインダーで等倍撮影ができるというのはささるのではないかな。そう思うのだ。
ちょっと技術的に無理というのであれば、オプションとしてライカのようなマグニファイヤーをつけられる、というのでもいい。きっと面白い撮影体験が待っているはずだ。
スマホとは違うんだよ、スマホとは。となるカメラとして
そうしてそんな、スマホではできない体験を持つカメラなら、カメラで写真を撮ることを始めようとする人に、むしろ強く訴えかけてくるのではないか。
へえ、カメラ買ったんだ?
うん、スマホともうぜんぜん違うんだぜ。覗いてみなよ。
なにこれ、面白い!
そんな会話が成り立てばFUJIFILMユーザーももっと増えるかもしれない。
ふーん、となったら…。
まあ、きっとどんなカメラでも興味は持ってくれなさそうだよね。
スマホの画質も上がって、連射もできて、スマホ内で編集もできて、すぐさまネットにあげられるという状況下、カメラにしかできないことといえば、もう超望遠とか、超高画質とか、超広角とか、そんなことしか残されてない。ボケすらコンピュータ制御でできてしまう(まだ不自然だけど)。
一方で、昨今のフィルム的描写を好む動き、高値になりながらもフィルムカメラそのもので撮影する流れがあることからも、アナログを良いとする感性は根強く残っているのではないか。
その感性に訴えかけてくるカメラは、きっとかつて、フイルムを詰めて、シャッターをチャージして、ファインダーを覗き、絞りを変えて、シャッタースピードを調整する、ピントを合わせるそんな所作を求めるものだと思いたい。
その中でデジカメにできて、かつ、それはデジカメには無用な所作じゃない?と言われないアナログさだ。少なくとも僕が欲しいのはマニュアル一眼レフのデジタル版というわけではない。かつてあった機構のなかで、今でも撮影するのに便利で、楽しくなるもの、それが等倍ファインダーなのだ。
でも、それを欲しいという声はあまり聞かない。
ネット上を見回しても、なかなか等倍ファインダーを求める話はない。
ライカM3やエプソンほRD1を使っている人なら、等倍の面白さを綴っていたりするけれど、xproシリーズに、ぜひ等倍ファインダーを、という声はあまり聞かない。
でもこれは、等倍ファインダーの面白さを知らないだけで、覗いた人ならきっと欲しくなると思う。xproならば、ファインダー倍率可変という小技もできるし、いざとなれば電子ファインダーで覗けばいいという保険もある。隠された液晶というような、よりフィルムカメラに近い体験を、という所作を踏襲しつつ、批判的意見を持つ方が言うような、なんとなくのわざとらしさもない。
もしもまだ、xpro4の開発が済んでいないのなら、是非FUJIFILMさん、等倍ファインダーの搭載、考えてもらえないかしら(会社に直接言えという話ではあるけども)。少なくとも僕は必ず買います。値段が落ち着くのを待たずに、ね。
そしたらSIGMA35mm art以来の二つ目の即購入品となる。そのくらい欲しいのです。
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