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1週間チャレンジ

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何かお題を決めて、それに沿って1週間書きます。○○にこだわるシリーズ。
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#場所にこだわる

東京

東京生まれ、東京育ちである

一駅で隣の県に行けるようなところで育ったので、あまり都会に住んでる感覚はない。大人になっていろいろなところへ行くようになって、ああ便利なところに住んでいるな、と思うようになった。

東京といえば

と言われるといろいろ思い浮かぶが、わたしにとっての東京は首都高だ。一般道の上に高速道路が走る。同じところに向かうのに2つの視点で走ることができるのが好き。

一般道は信号に

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福岡

福岡

とにかく疲れていた

朝一の飛行機で到着して、すぐに仕事に取り掛かる。東京に残してきた分があるから、夕方支社によってまた仕事。支社は小さくてすぐに人がいなくなる。ギリギリまで残ってホテルに着いたのは21時を回っていた。今日から3泊4日だ。

しばらく、そんな仕事の仕方をする時期があった。結婚して数年、子供はまだいない。おりゃ!って仕事できるのはどれくらいまでかなー、と思うこともあった。

同じ場所

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愛媛

愛媛

周りには田んぼが広がっていた

出張でたまに見る風景だ。田んぼの真ん中に、大きな建物がドンっと建っている。愛媛のとある場所で見たのもそんな景色だった。

入社して少し経って、一人で出張に行くようになっていた。真夏で、晴れていて、短い電車には夏休みの部活らしい学生がぽつりぽつり。

目的の駅に着く。無人駅だ。駅前にはお店はなくて、妙に綺麗なロータリーが広がる。今日行くべき建物は駅からもよく見える。

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大阪

大阪

出張が多い仕事だ

全国ウロウロ。プロジェクトによって、出張先が変わる。でもやっぱり、大きい都市にはよく行く。特に大阪は行くことが多いけど、実はグリコは見たことがないし、蟹もフグも見たことがない。

いろんなところに行って思うのは、その街と自分との距離感ってあるな、ということ。

はじめはお互いに、良いところしか見ない。観光名所、雑誌で見たことのあるお店、有名なお土産。完全に「外から来た人」として

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福島

福島

「アクアマリンふくしま」という水族館がある

はじめて行ったのは偶然だった。旅行中に友人が「福島に住んでる子と会いたい」と言うので、その子に指定されてふらりと行った。

イルカのショーは、ない。アシカのショーもない。派手な展示やライティングがあるわけでもない。なんだか居心地の良い水族館だ。

友人が用を済ませる間、汽水域の真水と海水が混ざる部分に温度差があって、ゆらゆらかげろうみたいに揺れるのをず

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青森

高速道路を走ると、畑や果樹園が広がる場面に出会うことがある

あの白い花は?蕎麦だね。あの木って何かな。ぶどう?いや、桃じゃない?
ふたりともそんなに詳しくないので、あれなに?これなに?とドライブ中のネタにはちょうど良い。

初めて青森に行ったとき、周りには果樹園が広がっていた。

あれなに?リンゴの木だねぇ。あー、やっぱり青森だからね。あっちもリンゴだ。向こうもそうじゃない?え、こっちもリンゴだ

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北海道

北海道

朝、そのとき、わたしは飛行機の中にいた

羽田発の千歳空港行き。周りを見渡すとほとんど人はいない。ざっと数えて全体で20人も乗っていない。空港で買ったカツサンドを朝ご飯として開ける。すぐにCAさんがやってきて、お手拭きとお茶と「美味しそうですね」という笑顔を残していく。

2011年、あの震災のあとで少しだけ落ち着いてきた頃。まだ梅雨には入っていなかったと思う。

いろんな人がいろんな理由で、いつ

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