ヨガとヨーガの違いは?答えはその歴史にあった。
インターネットや本などを見ていると、「ヨガ」と表記されていたり「ヨーガ」と表記されていたりしますよね。
ヨガとヨーガ、いったいどっちが正しいの? と疑問に思ったことはないですか?
どちらが正しいのか、なぜ二種類の表記があるのか、
解説していきたいと思います。
結論から言いますと、「ヨガ」と「ヨーガ」はもともとは同じものです。
どちらの表記が正しいのかというと、どちらも正しいけど、どちらも微妙に間違っているといえます。曖昧な解説ですみません(笑)
そもそもヨーガは、インドで発祥したものです。
5000年以上前から、口伝でつたわり、のちに文献にされてつたわり現代にいたりますが、もともとは「サンスクリット語」という言語で伝えられたものでした。
そのサンスクリット語でヨーガを発音すると、「ヨゥガ」というふうに、小さな「ゥ」が入るような発音になります。
現代の日本人が「ヨガ」と発音するとき、あまり小さな「ゥ」を入れて発音することはないですよね。
また、「ヨーガ」と発音するときは、小さな「ゥ」ではなくて大きな「オ」を入れて発音しているのではないでしょうか?
こういった意味から、どちらも微妙に間違っているということになってしまうのです。
なぜ、「ヨガ」や「ヨーガ」という二種類の表記が広まっているのか?
それは、ヨーガの歴史を紐解くと理解ができると思います。
ヨーガは、インドで発祥されましたが、英語圏の人がアルファベットで表記したときに「yoga」と表しました。
ヨーガは特に、ニューヨークで流行して、多くのヨガスタジオが開かれ、一部の人にはヨーガの本場はニューヨークだと誤解されるくらいにまで盛り上がりました。
現代のインドでも、「本場ニューヨークのyoga」と表記しているヨガスタジオがあるらしく、逆輸入のようなねじれた状況が起こってもいるのでおもしろいですね。
その英語圏で表記された「yoga」を、現代の日本人が「ヨガ」と日本語訳しました。ニューヨーク式のヨガは日本でも流行したので、「ヨガ」という言葉が一般的になったのです。
一方、伝統的なヨーガをインドから日本に直接持ち込んだ人もいました。その人たちは、サンスクリット語を日本語訳したので「ヨーガ」という表記をしました。彼らは「ヨオガ」ではなく「ヨゥガ」と発音しながら「ヨーガ」と表記しているかもしれませんね。
でも、そんな実情を知らない人は「ヨオガ」と発音してしまいますよね。
これらの経緯で、「ヨガ」と「ヨーガ」という二つの表記があるという現状になっています。
ニューヨーク式のヨガが好きな方は「ヨガ」、インドの伝統的なヨーガが好きな方は「ヨーガ」と表現することが多いかもしれませんので、違いをよく見てみるといいと思います。
ちなみに私は、「ヨーガ療法士」というお仕事をしているので、ヨーガと表記するようにはしてますが、現代日本ではヨガのほうが優勢で一般的な現状となっているので、ヨガと表記することも多いです。
結局、ヨガでもヨーガでも細かいことは気にしなくてもよいと思われますが、どんな経緯でこんな現状になっているのか?が分かると面白いですよね。
以上、「ヨガ」と「ヨーガ」、どう違うの?という解説をしてきました。
読んでくださってありがとうございました。