興味があるから子どもは「わからない」という
こんにちは、四谷大塚NETフォーラム塾上本町教室
塾長・学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、子どもの当たり前について書きます。
❤︎「なんでこんなこともわからないの?」
子どもは思わぬところでつまずいたりする。
大人からすると、
「なんでこんなこともわからないの?」
「うちの子は大丈夫だろうか」
感情的になったり、不安になったり。
❤︎ 「大人の当たり前」は「子どもの当たり前」とは限らない
実は、
大人にとって当たり前のことでも、
子どもにとっては当たり前のことではありません。
❤︎興味があるから子どもは「わからない」という
子どもの「わからない」は、
そのことに興味を示しているしるしです。
なのに、
興味を示そうとしているのにもかかわらず、
大人は当たり前のことを聞かれると
具体的な説明を省き、
「当たり前のことを聞かないで」
「こうなんだからこうだ」……
と簡単に済ませてしまう傾向にあります。
❤︎大人の対応で興味を失う
結果として、
子どもは聞くことをやめ、
興味を失っていきます。
せっかく興味を持って聞いているのに、
これは、残念な機会喪失です。
❤︎子どもの「わからない」理由
❶イメージの欠如
小学校2年生になると
掛け算の勉強が始まります。
九九の掛け算を反復させ音読することで覚えされられます。
しかし、
九九は言えても文章題になった途端にできなくなる子は多いです。
それは、
掛け算のイメージ欠如しているからです。
機械的に覚えていくため、
掛け算がどういう仕組みなのかを理解していません。
❷「0」の概念が理解できていない
たとえば、「1×0=0」
大人にとっては
「0になる。そういうものだ」
で済むかもしれないが、
子どもにはそういうわけにはいきません。
「0」がもつ「ない」という概念が理解できないからです。
実際にあった出来事はイメージしやすく、
実際にはないことはイメージできないからです。
❤︎「0」は、他の数字とは違う
「0」が「ない」という性質のゆえに
他の数字と異なり、
掛け算において
「0」をかけると答えがすべて「0」になる
ことも理解を難しくしています。
「0」をかけることで、
「1」「2」など「ある」ものが
「ない」状態になることを
理解することは困難てす。
なぜなら、
日常生活において、
目の前にあったものが突然なくなることは
起こり得ないためです。
❤︎「1÷0」は計算できない
数字を0で割ることはできないことを
理解するのも難しいです。
この問題は
机の上にある鉛筆を0人に分けることはできない
ことを理解する必要があります。
❤︎子どもは目に見えない状態を理解させるには
大事なことは、イメージです。
数字を使った抽象的な説明ではなく、
絵やブロックなどを使い
実際に見てイメージしていくことで
理解力が増してくる。
❤︎空の容器を何個か用意する
この空の状態が「0」である。
1つの容器に満杯まで液体を入れた状態が「1」、
2つの容器が満杯の状態だと「2」
といった具合です。
また、
液体の量を調節すれば
分数や少数を表すこともできます。
1つの容器だけが満杯で
残りは空の状態が「1.0」、
そこから
2つ目の容器に液体を入れていくと
「1.1」、「1.2」、「1.3」...と増えていきます。、
これで「0」が
「ない」という状態であることを
実際に見ることができます。
❤︎例題で理解する
「1箱2つ入りのチョコレートがある。
Aくんは2箱、
Bくんは1箱取った。
Cくんは取らなかった。
3人はそれぞれチョコレートを何個ずつ食べられますか?」
この問題では、
Aくんは2×2=4で4個、
Bくんは2×1=2で2個、
Cくんは2×0=0で0個。
Cくんはチョコレートの箱を取っていないので
持っているチョコレートは0個です。
❤︎「0×〜」の説明
0×1、0×2などの「0×□=0」を説明するにも、
容器を用います。
空の容器をいくら用意しても液体は「ない」、
つまり「0」のままであり、
この「ない」がいくつあっても、
「0」のままだと説明します。
❤︎算数好きになるか算数嫌いになるかは大人次第
このように
しっかり教えようとすると
大変手間のかかる指導が必要となります。
特に算数を学ぶ初期の段階の
幼児期から低学年の時期がとても大事で、
この手間を惜しんではいけません。
それが、
後の算数・数学が好きになるか、嫌いになるかにかかっています。
❤︎まとめ。興味があるから子どもは「わからない」という
子どもの「わからない」を教えるとき
大人感覚で教えてはいけません。
たとえば、容器などを利用して、
具体的なイメージを膨らませ、
その答えを導き出すための考え方・過程を
子どもの感覚に合わせて話してあげましょう。
子どもがイメージできているかを基準にしましょう。
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