子どもらしさ その3
こんにちは、四谷大塚NETフォーラム塾上本町教室塾長・学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回は、子どもらしさの3回目です。
❤︎根を育てる思想の久保田浩
日常生活・中心活動・系統的活動という
保育の三層構造論を展開した
久保田浩の言葉を引用します。
❤︎あそびの誕生
「4歳の子どもたちが、
なわ電車であそんでいる。
三台ばかりのその電車のグループには、
まだ緊密なつながりはみられないが、
すくなくとも、
ひとつの電車に集まっている子どもたちは
“いっしょにあそんでいる”と思っているとみてまちがいない。
運転手や車掌、
乗客という区別が、
たしかな手続きで決められたわけではないが、
かれらはそれなりに安定して、
満足している。
みんなは同じ方向に走ろうとしているし、
運転手や車掌の演出にまかせて楽しんでいる。
.
それと同時に、
この三台は緊密なつながりはないが、
ひとつの雰囲気の輪の中にはまりこんではいる。
感覚的にすぎないかもしれないが、
"おなじあそびだ”という把握はあるといっていい。
こうしたことを出発点にして“のりものあそび”は発展していくはずである。
多少次元の高いあそびがはじまっている。
ここでは、
数台の電車が決められた軌道の上を走っている。
しかもかれらは、
約束された一定の方向に向かって走っているし、
駅ではとまり、
乗客の乗降をしている。
かれらはもう“感じている”のではなく、
一定の法則によって行動しなければならないと考えているといっていい。
この子どもたちをつつむ共通項は、
ずっと強化されているし、
明確になっている。」
❤︎あそびの次元を高める
一見すれば、
“楽しく、仲良く遊んでいるな”と、
捉えて終わってしまいそうですが、
その中に、
意欲的で、
工夫している姿がみられます。
役割やルールを発見し、
それらを仲間と共有し、
滞りなく電車を走らせている。
楽しいことが見つかれば、
自分ひとりの世界から脱し、
仲間との関わり合いへと世界を広げていきます。
そこで体験したことは、
次第に楽しい経験として昇華され、
また知恵としても蓄積されていきます。
こうした中で、
子どもたちは自らの力で
あそびの世界を、次元の高いものへと発展させていきます。
また、
人間は一人では生きられないが、
そのことを子どもは自ら感じ取り、
仲間とのかかわりあいに価値を見出しています。
❤︎捕鯨ごっこ
「園庭の海を泳ぎまわるクジラをめがけて、
2階のベランダから綱をなげる子どもがあらわれた。
捕鯨ごっこである。
園舎は、
おおきな捕鯨船になり、
船長や舵手、砲手などの役割りがあらわれ、
ひとつのドラマが展開しはじめたものである。
このあそびの起点は、
クジラをつくったことである。
このクジラが、子どもたちの既経験をひきだし、
よりあわせる接合点になっていることはうたがえない。
あそび全体の構図は、
かれらがかつて先生によんでもらった“おはなし” によって描かれているようである。
そしてそれに図鑑、絵本などでみた知識が、
おしみなく投入され、
細部のデテールをつくっているとみてもまちがいではなさそうである。
ここでは、それぞれの経験、情報、知識は一度解体され、
あたらしいものとして構築しなおされているといっていい。
わたくしたちは、
こうした活動あるいは状態を、
創造的な活動、あるいは表現といっているのではないだろうか。」
❤︎あそびを想像的に展開
ごっこあそびは、
楽しむ姿だけでなく、
子どもたちがこれまでの経験を総動員し、
遊びを創造的に展開し、表現している。
子どもが既経験の再現を楽しむだけでなく、
自ら文化の創造者となっているんですね。
❤︎子どもにとっての"あそび"は、"学び"
"學"の語源は、"まねぶ、真似をする"です。
子どもは、目で見たもの、耳で聞いたものを、あそんでいるように真似をします。
実は、真似をすることから、いろいろなことを学んでいるんですね。
だから、
子どもらしさは、学ぶことです。
「今日は何を学ぶのかな!」そんな眼差しで、子どもたちを見続けたいですね!
❤︎まとめ。子どもらしさ
友だちと思いっきり"あそぶ"ことで、
あそびの次元を高めるていきます。
いわは、
自らあそび文化の創造者となっていきます。
あそびので、
人間は一人では生きられない、
仲間とのかかわりあいに価値を見出しています。
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