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音楽家の旅行記 長野編 -Part3 宿〜2日目〜戸隠-


宿

お腹もいっぱいになり、宿に戻る。食事処から宿まで、駅から宿まで非常に近いのは本当にありがたい。アルコールが入っている状態ならなおさらだ。

書き忘れていたが今回利用のユースホステルには中年のイギリス人がいた。善光寺へ出発する前に話をするのだが、なんとドイツ語まで理解ができるということでテンションあがりながらしばし会話をしていた。が、宿に戻るとベッドのカーテンが既にしまっておりどうやらおやすみモード。自分もベッドに入り休んだり明日の準備をしたりと寛いでいると新たな客がやってきた。宿主との会話が日本語だが、どうも日本人ではなさそうだ。宿主が去った後ベッドから出てコミュニケーションを取ってみると韓国人のようだ。非常に日本語が流暢なのでコミュニケーションに困ることはなかった。いろいろな日本の地方を旅しているようで色々情報を教える。しばらく会話した後飲みに外へ出ていった。私は明日のために早めに床についた。

2日目朝

早朝に目が覚め、今日の予定を確認。スマホの充電がうまくいっておらずパーセンテージが20を割っていた。焦って再接続。早朝で良かったと思いつつ、24時間営業のスーパーがすぐ近くにあることに気がつき、長野といえば牛乳パンということで買いに行く。

牛乳パン
この牛乳クリームがうまいのだ

地元のものが見つからず大手メーカーの牛乳パンを購入。牛乳パンは長野県のご当地パンだ。ふわふわしたパンに牛乳多めのやや固いクリームが挟まった甘い菓子パンの一種だ。このクリームの味がスイスにいた時スーパーで買っていたスイーツの甘さに似ていて好きなのだ。
宿に備え付けられていたセルフサービスのインスタントコーヒーを入れ、簡単な朝食を済ませ、駅へ向かい戸隠行きのバスに乗り込む。

戸隠神社宝光社

長野駅から1時間程の距離の移動。たくさんの山を越え長野まで来たが戸隠はさらに山の中にある。市街地を離れ緑深い標高の高い位置に入ると野生の藤の花があちこちに咲いていた。そんな山道をしばし揺られながら走っていく。ようやくして念願の戸隠神社の入り口、宝光社口に到着。戸隠神社は五社を配する神社であり宝光社、火之御子社、中社、九頭龍社、奥社から成る。バス停に降りる。降りた瞬間に空気の透明感、軽さに気持ちが良くなる。そして宝光社の入口の前にたどり着いた時鳥肌が立った。

宝光社入口

神々しい。厳かとはこのことか。明らかに空気感が違った。京都の瑠璃光院や下鴨神社を訪れた時も明らかに空気感がそれぞれ違ったが私の主観ではまさしく神々しく厳かなこの場所。透明感がありながら軽すぎず、かといって威圧的でもないが自然と背筋が伸びるような形容しがたい空気感だ。
神社特有の急な階段を登り本殿へ。

本殿

決して色彩は派手ではない。京都のような枯れた渋みとも違うのだが独特の透明感と味を感じる趣。手彫りの彫刻がまた素晴らしかった。お参りをした後裏手の新道を歩き次の火之御子社を目指すことに。

神道

この神道歩きがとても気持ち良い。ただでさえ山奥なのだがその山奥の中の森林歩き。どんどん浄化されていくような心地よさだ。新道を歩いていると時々熊よけ用のベルが設置されている。それをカンカンと鳴らしながら次の火之御子社へ足を進める。

次回に続く。

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