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埼玉県春日部市南桜井でカメルーン料理を知るための10皿

ふあああああ、黄色い!!(笑)

この扉の写真は「アチュ」というカメルーン料理。レシピを調べたら、なんと石灰岩(向こうではKanwaというらしい)とパーム油を混ぜることで、この鮮やかな黄色を作り出しているそうです。そのほかにも、アフリカの様々なスパイスを使用しているのだとか。インド料理のようなパンチはなく、スープがとても滑らか。その不思議な味わいには、驚かされました。

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この料理を食べたお店は、春日部市南桜井駅の南口を出て徒歩数分の場所にある「Afro-Japan」(以後A-J)。ここは、カメルーン人を中心にアフリカ各国の人たちが集まる場所だそうです。

私がこの料理を食べた時は、ちょうどカメルーンの英語を話す地域の人たちが多い日だったそうです。この料理はその地域の料理なのだとか。

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写真は、店内で撮影した私とお店の女将Blessさん。広いスペースがあるので、金土の夜遅くになると大勢のアフリカ系の人たちが集まりパーティのような状態になるそうです。日本語堪能なBlessさんは、いつも陽気で誰にでも優しく接してくれます。お店には、そんな女将さんに魅せられて訪れる日本人のお客さんもいるようです。

ちなみに、お店にはメニューがないのですが、何かカメルーン料理作ってと言うと、おすすめの料理などを作ってくれます。

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そして、南桜井には、駅の北口にもう一軒カメルーン料理店があります。「Pimax(P&M)」(以後P&M)というレストランです。

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私とお店の女将Marcellineさんと店内の写真。こちらの店は、こじんまりとしたスペースで食堂といった感じです。2階にキッチンがあるようで、そこから料理を作って1階に持ってきてくれます。

ちなみに、お店のPimaxとは、Piが夫のPeterさんで、maxが妻のMarcellineさんだからだそうです。日本語はあまり得意ではありませんが、おだやかな落ち着いた雰囲気の方で、愛想よく英語で対応してくれます。

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こちらの店には、このようなメニューが数ページあるので日本人でも、これを見て頼めば問題なくカメルーン料理にありつけます。ただし、メニューの中の料理で、突然行って注文できるものは4、5品しかない時が多いです。なので1回目行ったら電話番号をゲットして、次回からこんな料理が食べたいと予め注文してから訪れると好みの料理が食べられるかと思います。

前回のナイジェリア10皿を書くために、南桜井にあるナイジェリア料理店「African Joint」を訪れた際、店の女将さんから教わったのがこの2つのカメルーン料理店です。というのもネットを探しても、この2軒のお店の情報はほとんどないのです。(その後、じょいっこさんがネットに情報をアップしてくださりました。ありがとう、じょいっこさん!)

そして、この2軒を訪れて分かったことは、カメルーン料理がとても美味しいということ!そこで今回は、この2軒のカメルーン料理店に徹底して通いこんで、本場カメルーン料理の10皿を紹介したいと思いたちました!

ちなみに、最近購入したこの本によると、南桜井の周辺にはカメルーン人が月に一度集まり、パーティーなどで盛り上がるヤードがあると書かれていました。でも、Blessさんに聞いたら知らないとのこと。もしかすると古い情報なのかも?いずれにせよ、昔からカメルーン人を中心としたアフリカ系の人たちのコミュニティがある街ということは間違いなさそうです。

今回は、そんなコミュニティにある2つのレストランから、カメルーン料理の10皿を紹介したいと思います。

①ンドレ(Ndolé)

まずは、カメルーン料理の国民食とも言われている料理がこちらです。

こちらは、P&M「ンドレ」。ンドレは、英語名では、ビターリーフとも呼ばれ、西アフリカでよく料理に使われる葉物野菜です。スープベースは、基本の干し魚やザリガニ粉を使います。

前回、ナイジェリア料理では、出汁は干し魚とエビと言ってましたが、よく調べたらcrayfishは、ザリガニのことでした。なので、前回の出汁の説明は間違いでした。すいません。。。モツ系の肉が混ざりあうのは、ナイジェリア料理と同じです。

前回の時にもリンク貼ったWikiのビターリーフ(ンドレ)。体に良いと言われており、色々な料理に使われています。

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実は、カメルーン料理の10皿を書こうと思ったきっかけがこの料理。

ナイジェリア料理で食べたビターリーフと同じ素材を使っているのに、ンドレの方は、苦味がそこそこに抑えられ、クリーミーで甘みさえ感じる料理に変身!とにかく驚き、その美味しさに感動したのです。

ナイジェリア料理との決定的な違いは、ピーナッツでした。ピーナッツを炒って作ったペースト(ソース)が入ることで、カメルーン料理におけるビターリーフをもう一つ違う次元の料理「ンドレ」にしているのです。ほかにもビターリーフをしっかり洗うことで苦味を減らすのも特徴のようです。

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さらに、ナイジェリアでは、出てこなかったこのココヤム(タロイモ)も!これがホクホクで非常に美味!料理にもすごく合いました。

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もちろん、A-Jにも「ンドレ」はあります。こちらがその料理です。味付けのベースは一緒。塩が若干濃い感じで、クリーミーさが弱かった気がします。ピーナッツソース控えめだったのかもしれません。こちらではフフと一緒に食べました。

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こちらのフフは、ココヤムフフ。ナイジェリアはパウンデッドヤムがほとんどでしたが、カメルーンではさまざまな材料を使ったフフを使いわけている感じでした。

ここで、ちょっとフフと芋類について整理したいと思います。というのも、ナイジェリアで出てきたフフは、主にパウンデッドヤムだったので何を食べているかわかりましたが、カメルーン料理では、色々なフフがあって、しかも料理によって組み合わせが結構変わるのです。ということで、自分でも間違えないように、以下カメルーン料理に出て来るフフ関連の用語解説です。

フフ・・・餅状にしたもの全般。Agidi, Eba (Garri), Corn Meal, Amala, Cocoyam Fufu, Pounded Yam, Tuwo Shinkafa, Cassava Fufu...など色々あるらしい。

ヤム・・・ヤム芋のこと

ココヤム・・・里芋の種類であるタロイモのこと

パウンデッドヤム・・・ヤムの餅(ナイジェリアはこれが多かった)

ココヤムフフ・・・ココヤム、あるいはそれとキャッサバを混ぜた餅

コーンミール(フフ)・・・トウモロコシのフフで、ケニアやタンザニアではウガリと呼ばれている

ガリ(エバ)・・・キャッサバの餅

今回10回以上、この2つのお店に通いこんでいますが、これだけ知っていれば大体のフフはなんとなく理解できると思います。

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これは、A-Jで食べたある日の夕食。バナナのようなものは、プランテイン(調理用バナナ、向こうの言葉でドド)です。ほかにココヤムフフ(キャッサバとココヤム)と米が置かれていました。これを食べる時も「この料理はフフかプランテインで食べてね」とか、「この料理は米だけね」とか、Blessさんに指示を受けて食べました。そのへんのこだわり感が、ナイジェリアよりある気がしました。

また、西・中央アフリカ地域では、フフに限らずおかずにあたるシチュー系の料理自体も名前が混同しがちです。この地域では食材を追加することで、別の料理になる場合もあります。

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こちらは、P&M「ンドレ=エグシ」という料理。ナイジェリアの国民食とも言われるエグシとンドレを混ぜてカメルーン風に煮込んだものと思われます。普通のンドレに比べて、まろやかさよりも、塩辛さが強い料理でした。

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ちなみにガーナ版のエグシが、草加の「7 Stars International Shot Bar & Restaurant」で食べられます。同じエグシでも、トマトソースを入れたもののようで、料理の見た目も味も、一緒に食べる主食の芋(ヤム?)でさえも国によって変わります。

国や民族によって、同じ料理が微妙に変わってくるのが、西・中央アフリカ地域の料理の面白さです。「ンドレ」は、そんな謎を解きながら、美味しい思いをさせてくれた料理でした。

②アチュ(Achu)

次は、先ほど冒頭で書いた色鮮やかな「ふわあああ!」な料理です。

こちらは、A-Jで食べた「アチュ」です。カメルーン西部と北西部で食べられている郷土料理だそうです。旨味のある滑らかなソースとこの黄色い見た目が、カメルーン料理の中でも一際、目を引きます。

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マッシュしたココヤムの上に肉やほうれん草などをのせて、その上にアチュのソースをかけて食べるというもの。カメルーンもナイジェリアの料理も、一緒に煮込んでシチューにしている料理がほとんど。上からソースをかけて食べる料理は、これ以外見たことありません!

見た目も、ちょっとカレーを彷彿とさせますが、これが食べてみるとなんとも形容しがたい味!説明しにくいのですが、ほんのりカレーらしさは感じるものの、ドロドロしていない上、辛さもスパイスも効いてないような感じ。何かが足りてない日本のカレーを、出汁の微妙な旨味で美味しく調理してしまったみたいな感じでしょうか?

そんな何かしらの旨味を感じて、食べているうちにクセになる。そんな、なんとも不思議な味の料理です。

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ソース部分は、こんな感じで別口に作ってあります。見事な黄色です!実際、色々なアフリカのスパイスが入っているそうで、その味に慣れていないため、形容しがたいのかと思われます。

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一方こちらは、P&M「アチュ」。こちらでは、ココヤムで堤防を作り、その周りにモツや野菜などを並べていました。ものすごいインスタ映え感!!

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ドロッとしていない滑らかなアチュはこのダム堤防をくずすと、すぐに肉たちは飲み込まれていきます。なんとも美味しそうです!ちなみに、ネットでアチュを調べると、こっちがデフォルトな盛り方のようです。

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多めに作っていたので、残りもお持ち帰りさせてくれました。翌日食べても、十分美味しかったです。とにかく、食べ慣れていない何かのスパイス、あるいは石灰岩のせいなのか分りませんが、味の説明がこれであってるか自分でも自信を持てていないです...

この時、じょいっこさんも一緒だったのですが「おとなしい味」と表現されてました。そう、そんな感じでもありました。美味しいけど、不思議な味わい。それが「アチュ」です。

※この料理は、メニューにない料理なので、あらかじめお店に連絡しないと食べられません。

③プレ D.G.(Poulet D.G.)

カメルーン料理を調べていくと、上記2つの料理の他に、もう一つよく出てくる有名な名前の料理がありました。それが、この料理です。

P&M「プレD.G.」です。プレは、フランス語で鶏、DGとはDirecteur Généralの省略系のようで、専務とかの意味にあたるようです。つまり、日本語だと鶏専務(鳥貴族で出したら受けそう!)とでも言いましょうか。もともとカメルーンの上流階級に提供されていた料理だったため、この名前がついたのだとか。

ちなみに、この料理の存在は、こちらの本を始めネットなどで多数みつかります。ただ、そうした情報を見ると、辛い味付けと書いてありましたが、このお店のものは肉じゃがのような家庭的なおだやかな料理でした。

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ただ、出てきた時には焦りました!とにかく大皿いっぱいの鶏肉とプランテインがぎっしり!この日、6人で食べにきて7皿出してもらっているのですが、なぜそんな量を出してくるのか?もしや、だまされてるのか?!とちょっとパニック気味に...とにかく凄まじい量を作ってきたのです。

レシピの映像を見ると、どうやら1羽使って作るのが普通のようで、この料理はこの量じゃないと作らないのかもしれません。ちなみに3000円でした。

この料理の特徴は、やはりプランテインと鶏の組み合わせ!味と食感のバランスがとても良く、確かに納得の美味しさです。日本の鶏の肉じゃがに近い感じの料理なんだなと後で思うようになりました。日本の肉じゃがも、じゃがいもの変わりにプランテインで作るとかなり美味しいんじゃないか?そんなことを思わせてくれる料理でした。

※この料理も、メニューにない料理なので、あらかじめお店に連絡しないと食べられません。

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こちらは、A-F「ドライソースチキン」という料理です。同じチキンの料理なので、ここにあげておきます。こちらは、初めてこのお店に行った時に出てきた料理。まろやかなバランスの良い甘みと塩と出汁で煮込まれたチキンです。かなり美味しかったと記憶にあります。

この料理、ネットで探してもでてこないので、もしかしたらBlessさんのオリジナルレシピかもしれません。誰でも美味しく食べられる優しい味でした。

④ジャマジャマ(Njama Njama)

今度は、葉物野菜をたっぷり煮込んだ料理です。初めBlessさんに、アフリカのほうれん草の料理と言われ紹介されました。

「ジャマジャマ」といいます。この料理は、いつもA-Fに行くと結構な割合で提供されます。この葉物自体は、それなりの苦さなのですが、料理全体で言うと、甘みがあり、クリーミー、ほんのり辛く、そして酸味もある。複雑な旨味成分が絡み合ったような料理でした。

整った味付けで、これ絶対日本人好きな味じゃん!という感じです。実際、こうしたカメルーン料理のほとんどが、魚やザリガニの出汁を使い、野菜をふんだんに使っているので、日本食と共通する部分があります。ただ、やっぱり大きなモツのぶつ切りは、たくさん入っていて度肝を抜かれます。

ジャマジャマが出てきた2回目の時には、こんなものを見せてくれました。

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なんと生ジャマジャマです!自分のとこで作ってたんですね。

ウィキで見ると英語名は、Garden huckleberryのようです。日本だとなんなのかは、ちょっと良くわかりませんが。。。

ただ、そんな生の葉物野菜を使っているからこそ、何度も出てきたし、食べて欲しいと作ってくれたんじゃないかと思います。多くのアフリカ野菜が、乾燥したものを戻して作ることを考えると貴重な料理と言えます。

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一方のP&Mでは、「ベジタブルシチューが何度も出てきました。こちらも葉物がたっぷりな料理。ただし、こちらは普通のほうれん草を使っているので、さらに日本食に馴染み深い味わいになっています。

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よく見ると赤い色の油とモツが見えます。パーム油とハチノスです。ジャマジャマより油多めですが、その分たっぷりに出汁が効いてまして、旨味成分たっぷり。これをラーメンの具材とかに入れたらすごく美味しいのではないでしょうか?「カメルーンほうれん草追加!」とか出来たら良さそう。

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この料理は、濃い目の味付けなので「コーンフフ(写真)と一緒に食べてね。」とMarcellineさん。確かにさっぱりしたヤムなどのフフより、多少コーンのクセを感じる方が、濃い旨味とのバランスが良い気がしました。

いずれにせよ、この2つの料理の味は、他の料理に比べ、特に日本食を感じさせる料理だなと思いました。お店を訪れて、この2つの料理を食べれば、カメルーン料理をグッと身近に感じられると思いますよ。

⑤エルゥ(Eru)

さて、前回ナイジェリアの10皿の食材の中で、とても不思議に思っていた葉物が、こちらのカメルーン料理にも使われていました。

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これは、P&M「エルゥ」。ンドレ同様、ナイジェリアでは、この葉物の呼び名が異なります。エルゥは、ナイジェリアのイボ族の店では「オハ (oha, afang)」ヨルバ族の店では「オカジ (okazi,ukase)」という名前になります。

この料理は、昆布を薄くして硬くしたような独特の食感が特徴。料理自体は、独特の苦味があるので、それがエルゥの持ち味なのかもしれません。ほうれん草も一緒に混ぜているので、その分、エルゥの持つ葉っぱの硬さ(ナイジェリアの時は感じた)が気にせず楽しめ、それがモツなどの肉に絡みつき、出汁と共に味が引き立てられています。

前回もアップしたWikiの解説です。この葉っぱがエルゥになります。ワックス感のある葉っぱとあるので、それが硬さに通じているのかと思います。

ナイジェリアの10皿では「オカジ」という料理などの写真をアップしていました。しかし、見て分かりますが、ナイジェリアだとエルゥ(オカジ)の葉っぱがほとんどそのまま、まぶしてある感じです。なので、葉っぱの味もアクセント程度となっていて、ナイジェリア料理の方では、いまいち特徴を感じませんでした。

続いて、A-J「エルゥ」。結構辛めの味付けです。その分、出汁の旨味をたくさん煮出しているようで、これはこれで素晴らしかったです。

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ちなみに、お皿を見れば分かる人には分かる渋谷の「ロスバルバドス」さんでも「エルゥ」をいただきました。この時は「中央部アフリカ」のスペシャルプレートをいただいた時のものです。

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程よい大きさにモツ肉が刻まれていて、食べやすく、そして上品な味付けで、めっちゃ美味しいエルゥでした!もし、ロスバルバドスでエルゥをやっていたら、迷わず頼みたい一品です。

⑥コーンチャフ(Cornchaff)

P&Mに行くと、この料理だけはメニューにあります。このお店、メニューが20品以上の種類があるものの、だいたい4、5品くらいしかないことがほとんど。でも、その数少ない常食メニューの中で、これがなかった日はありません。こちらのお店の得意料理なのかと思われます。

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料理の名前は「コーンチャフ」。その名の通り、コーンがたっぷり入っていて、さらに茶色い豆も入っています。そこに、いつもの出汁の干し魚や肉が混ざっております。

他のシチュー系の料理に比べ、干し魚の割合が多かった気がしました。写真は、具材としての干し魚を持ち上げているところ。その干し魚の濃い旨味にあわせるように、コーンの甘みとともにクリーミーな味わいに仕立てています。ドロリとしており、かなりコッテリ系です。

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こちらは、A-J「コーンチャフ」。こっちの方が塩分強めで、甘み少なめです。あと、もっとスープぽい感じでした。まるで、天下一品ラーメンのコッテリとアッサリくらいの違いを感じました。2店の間で、随分とレシピが違うなと感じた料理でした。味は好みですね。

⑦ティラピアとボボロ(Tilapia & Bobolo)

さて、ちょっと出汁系の料理が続いているので、ここらで魚のグリルとちょっと変わった餅類の料理を紹介します。

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P&M「Grilled Fish」になります。まあ、いわゆる魚のグリルです。基本的に、アフリカ料理のお店でグリルでもローストでも、魚というと大体このティラピアが出て来ることが多いです。軽く表面が炙られている感じです。

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これに生姜のソースか辛いソースで味付けして食べるのが、こちらのお店での食べ方のようでした。あとマヨネーズの瓶も一緒に持ってきてくれていました。ソースは、どちらも美味しかったですが、辛い方は、結構な辛さ!

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お店のメニューでは、こんな感じです。今回は、2000円がチャージされていたので、サイズ2の大きさということになります。

2018年の夏に取材したコンゴ系のアフリカ料理店でティラピアを食べています。こちらは、魚を売りにしているような店なので、炙り方も本格的です。そのシーンは5分後くらいからになります。

しかし、今回食べて感激した点は、次の主食の部分になります!

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これです!何度も通った中でも1度しか出会ったことありません。「ボボロ(Bobolo)」というキャッサバを発酵させて作るモチモチプリプリした棒状のものを切った餅のようなものです。

たまたま、これを書いている時に作家の高野秀行さんが、ツイートでこの料理のことを呟いていました。そこで、このクワンガの名前を知ったら...

コンゴ料理に詳しいLokito Bassさんが、こんな返しをしてくださいました。西アフリカ〜中部アフリカに全体に渡って食べられる餅のようです。国や民族によって名前は変わりますが、同じものということになります。

こちらに作り方が出ていました。動画のサムネイルがちょうど、ボボロを包んだ状態のものになっています。この中で3-5日発酵させるみたいです。材料はキャッサバになります。味は、発酵しているため微妙に酸味があり、独特の風味もあります。

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食感は、ういろうより少しもっちりしていて、フフなどの餅類よりも弾力があります。食感は、かなり好みですが、独特の酸味が慣れていないせいか、ちょっと鼻につきます。多分、慣れたらかなり好きな料理になりそうな予感です!また、改めて食べに行きたい感じです。

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一方、A-Jでもティラピアを一度出してくれました。

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お会計を見せてもらうと料理の名前は「Fish & Dodo」と書かれていました。魚とドド(プランテイン)2000円になります。でも、確実にP&Mより一回り大きかったと思います。あと、揚げ方が絶妙で、今まで食べたティラピアの中で一番美味しく仕上がっていました。

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たまねぎの輪切りは、最後にお皿を運んで来てから乗せていました。その前の段階だと、こんな感じです。

あまり見慣れないソースがかかっています。大蒜、生姜、チリ、ベイリーフなどをまぜたソースだそうです。微妙な苦みがあり、ちょいピリ辛くらいな感じでした。なんか大人な味つけって感じです。P&Mのしょうがソースに近いですが、より大蒜が効いてるせいか苦味が強かったです。

この店に数人で来て、この料理があるようだったら、間違いなくまた頼みたい一皿になります。

⑧豆料理(White beans/Black beans)

今度は、豆料理です。アフリカの料理は、かなり色々な豆を使い分けて、料理しています。カメルーンも、色々な豆料理があるようです。

こちらは、A-J「ホワイトビーンズ」。その名の通り白い豆と肉の入ったシチューになります。これは、コッテリとアッサリの中間くらいですかね。出汁もいつも通りですが、やや出汁弱めな分優しい味に仕上がっています。めずらしくモツ肉を使っていなかったかな?これは、もう見た目の通りの、誰が食べても美味しい豆のシチューです。A-JのBlessさんの得意料理と思われる一品で、お店で数回いただきました。

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一方P&Mには「ビーン&プランテイン」という豆料理がありました。ネットで調べると「Black Beans」と言う名前の料理があったので、多分それではないかと。味付けは、こちらもいつも通りの出汁で、肉もガッツリです。

写真からも分かるように、こちらはスープ状ではありません。日本の「黒豆煮豆」状態です。私は、豆料理がそんなに好みではないので、両方とも美味しいとは思いますが、似た味付けであることを考えると葉物系の料理の方が、葉っぱに出汁が染み込んでいて、美味しいと感じました。一緒に行った友人たちは、この黒豆を絶賛してたので、豆好きには、どちらもたまらない料理だと思います。

⑨ココヤムポリッジ(Cocoyam Porridge)

ポリッジとあったので、お粥のような料理かなあと勝手に想像していました。なので、あまり興味がそそられなかったのですが、頼んでみたら全然お粥じゃないし、しっかりした味付けでかなり美味しかったです!

P&M「ココヤムポリッジ」です。カメルーンの芋煮とでもいいましょうか?これもカメルーンでは、結構定番の料理のようで、ネットで調べると良くでてきます。この料理が、他と一線を画しているのは、肉が入っていないこと。なので、干し魚とザリガニ粉の出汁が勝負の料理だということです。なので、魚出汁感をすごく感じます!

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そこに私の好きな葉物野菜(ほうれん草?)が絡みあい、干し魚と一緒に食べる芋を至福でございました。この料理は、A-Jでは一度も出会うことがなかったので、次回行く時には、頼んでみようかなあと思っています。

⑩Blessさんのナイジェリア料理

A-Jこと「Afro-JapanのBlessさんの両親は、カメルーン人とナイジェリア人なのだそうです。なので、結構な割合で、ナイジェリアの代表的な料理も出してくれます。

エグシ、オボノ、オクラ、ビターリーフ、ペペスープ、ジョロフライスなどなど、色々食べさせてもらいました。せっかくなので、Blessさんのナイジェリア料理特集で10皿目とさせていただこうかと思います。料理の詳細は、私が前回書いたナイジェリア料理の10皿をご覧ください。

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エグシ

普通に美味しいです。ナイジェリア料理で食べると肉が固いことが多いのですが、Blessさんが作る料理の肉は、柔らかく臭みもないので安心の一品でした。ちょっと塩気が多い気もしました。

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オボノ

このオボノは、ちょっと特別です。というのも、私は、このオボノの種(詳しくはナイジェリア10皿を!)のにおいがちょっと苦手で、どこで食べても大体臭みのような風味を感じてしまうのです。唯一、小田急相模原の店は美味しく食べられましたが、Blessさんのオボノは絶品!旨味とネバネバのコンビネーションが本当に素晴らしかったです!

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というのも、タネを実際にすり潰して使っているからのような気がします。一度、オボノの種を見せてもらいました。それがこの写真です。おそらくこの段階から作っているので、新鮮な風味と本来の味が楽しめたのかもしれません。日本のお店(といっても大久保などのハラールショップですが)で買った粉状のものを使っているわけではないということです。とにかく今度は、1人で独占してこのオボノをまた食べに行きたいくらいベタぼれです。

オクラ(オクロ)

このオクラは、あっさり辛めで、なんかちょうどよいオクラシチューという感じでした。だいたい、この料理はどこも外さないです。

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ビターリーフ

この店のものも、見た目にあまりビターリーフがない感じでした。しかし意外だったのは、しっかり苦味があること。ンドレを書いていて知ったのですが、このビターリーフは洗う度合いによって、苦みが結構変わるようです。なので、これはそんなに洗わないから苦みが強いのかな?でも、苦みが好きな私にとって、かなり好みの味でした。

ぺぺスープ

これがやばい!!!もうこんな美味しい出汁の料理は食べたことがない!というくらい旨味爆発です。前回も書いてますが(笑)。写真を見ても分るように、使われている部位が特殊です。牛の喉の部位を使っているらしく、その部位の出汁は美味しいとネットに書いてありました。なるほどな一品!

ジョロフライス

ほぼほぼ、ピラフかチャーハンかって感じでした。まったくクセがありません。なので、ちょっと物足りない感じを受けましたが、ビジュアルとボリュームが良かったです。もしかしたら、カメルーンもジョロフライスを作るようなので、これはナイジェリア料理じゃないかもしれませんが、10皿から漏れてしまうのもかわいそうなので、ここに入れさせていただきました。

以上です!

あとがき

さて、今回のカメルーン料理、私のボキャブラリーが乏しいからか、あまり料理の味わいが伝わらないかなあと思ったりしましたが、大丈夫だったでしょうか?

なんか、出汁入り煮物ばかりだったかと思いますが、どの料理もその微妙な旨味と塩加減で味は結構違います。その微妙な味の違いこそ、カメルーン料理の魅力だったのかなあと思ったりしています。

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しかし、このコロナ禍に2連続で、西〜中央アフリカの国の料理をやるのは、ちょっと無謀だったかなと後悔しております。というのも、その4ヶ月の結果、私の人生史上もっとも太ってしまいました!(このアングルの写真だとお腹があからさまですねw)とにかく、量が多く、このパーム油とフフなどの炭水化物が、思っている以上に腹に来るということを学んだ4ヶ月間でもありました。あと、肉の量がすごいしね!

さて次回は、そんなこともあったので、気持ちへるしーに行きたいなと思っております。そうすると結構、国や料理が限られてきますが...

お楽しみに〜!

カフェ・バグダッドさんが提案された「世界を知るための10皿」という企画に乗り、様々な国の料理を取り上げていきます。料理を通じて、移民の方々や、聞きなれない国に親しみをもってもらいたいと考えてます。今後はYouTube「世界のエスニックタウン」と連携した企画をアップしていきます。