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【映画】鉄の意志を持つ少女「トゥルーグリッド」

 コーエン兄弟が、巨匠スティーブン・スピルバーグと初コンビを組み、1969年の西部劇「勇気ある追跡」をリメイクした作品として2010年に公開した。ぜひ、みなさんに紹介したい映画です✨

同じくコーエン兄弟の作品で、↓ の「ビッグ・リボウスキ」という映画のレビューもしたが、主演男優のジェフ・ブリッジスがこの映画にも出演(コグバーン保安官)しており、圧倒的な存在感を放っている。

この映画は当時、女性が発言権を持たなかったアメリカで、しかも少女であるマティー・ロスが「この世で代償を払わなくていいもの、それは神の慈悲だけである」と冒頭語るシーンからも分かるように、自分の想いは必ずやり遂げるという鉄の意志「トゥルーグリッド(真の勇気)」を示している。

「時は駆け足で過ぎてゆく

勇気を示すべきは常に今である」

仇と対峙するマティー・ロス

👇 3回以上見たと思うので、その記憶を辿りレビュー書いてます

アメリカ フォートスミスの牧場の使用人だったトム・チェイニーが「馬と金貨」を牧場主の父から強奪・殺害したことが事の発端。その娘のマティ・ロス(14)が殺された父の仇を討ちに荒野を冒険する物語。

この娘がメチャクチャ賢く、父が貸し出していた馬の損害を借主から交渉し巻き上げ、さらには協力者が不可欠なので腕利きの保安官 ルースター・コグバーンや、テキサスレンジャーのラ・ビーフを引き連れることに成功する。

しかし、大酒飲みで自慢話が好きなコグバーンは道中 過去の武勇伝を語り、まだ若いラ・ビーフをおちょくったりしたことで、チームは分裂してしまう。そんな中、マティー・ロスが一人で川辺にいる時に偶然仇のトム・チェイニーに遭遇する。

マティーは父の形見である銃 コルト・ドラグーンをチェイニーに放つもトドメを刺せず、チェイニーが仲間に入ったラッキー・ネッド一味に捉えられてしまう

はじめ仇討ちに非協力的なコグバーンだったが、マティーの救出に冷静かつ大胆に動き、また仲違いしたラ・ビーフも合流ながら、ラッキー・ネッド一味との決戦へと話は進んで行く・・

破天荒なコグバーン

 この映画はアカデミー賞に10部門ノミネートされながらも、無冠に終わっています。西部劇というカテゴリを現代風にアレンジしたり、テーマが父親の復讐だったのも原因だったのかもしれません。

しかし、この映画の素晴らしいところは、西部劇という こうあって欲しいという印象が強いリメイク作品であっても、コーエン兄弟とスピルバーグ監督のユーモアエンターテイメントとしての要素を盛り込んで、誰でも楽しめる作品に仕上げたところだと思っています。

エンディングは年を取ったマティーとコグバーンの再開場面になるのですが、まさかの結末で涙する場面も。。主題歌の「Iris DeMent / Leaning On the Everlasting Arms」は聴き入ってしまう美しい曲でした。

 「ソードフィッシュ」という映画で、「リアリズム、今のハリウッドに欠けているものはそれだ」というセリフがありましたが、こういった映画も評価されて欲しいという気持ちはあります。

【映画の紹介】

オクラホマの開拓時代を描いた「シマロン」。ランド・ランの迫力は必見!

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