野菜を自分で収穫するとどんなことが起こったか
田舎暮らし20年の わだま です。前回は種をまくお話をしました。
種を蒔くと発芽がとっても楽しみ。きゃしゃな葉っぱや茎が土を持ち上げて顔を出すミラクル。トマト、カボチャ、トウモロコシ、枝豆、、、それぞれ発芽の仕方も芽のかたちも全く違うのもおもしろい。そして、いろいろな成長の段階を経て実もの野菜は花が咲いて実がつく。それまでの間に虫がついたり、トウモロコシなどは、さあそろそろ甘くなって取り時かなとおもったら、先にハクビシンやカラスにとられたりすることもある。道のりは険しいこともあるけど、そんなストーリーも楽しんでしまえるのが家庭菜園のよいところ。
とにかく種をまいてみることがストーリの始まり。細かいことは、きりがないので、実がたくさんとれたとして、その先、どんなことが起こるか、ストーリーはひとそれぞれだけど、私の経験を書いてみる。
脱サラ移住して夫婦で畑を始めたのが2000年の3月。この時点でど素人。本で勉強したり、移住の先輩にアドバイスしてもらったりしながら、まずはちょうど植えどきだったジャガイモを植えた。引っ越しの翌日にたくさん植えた。そしたら6月になんと豊作。そして、夏野菜もいきなり種から苗を育てるところからはじめたけど、これまたたくさん採れた。借りた土地が地力があったことも幸いした。
どっさり採れた野菜を農家として販売を開始して、家でも食卓は自家産野菜で満たされるようになった。最初は感動だった。
すると、肉や魚を食べなくなった。ベジタリアンとかヴィーガンというわけではない。野菜がどんどんとれる。虫食いなど販売できない野菜がたくさんある。するとわざわざ肉や魚を買ってまで食べようという気になれない。倹約に励んだということではないけど、肉を食べたいとかいう気にもならなかった。
ちょうど農家になろうとおもったころから玄米菜食というあり方に興味をもってはいたけど、自然な形でそうなっていった。
なんといっても、自分で育てた野菜はおいしい。農薬も化学肥料も使わない。ナスもキュウリもあまいのだ。野菜にあまみなんて感じたことがあっただろうか。いや、野菜にそんなに意識が向いていなかったかもしれない。
最初は野菜だけだったけど、米や大豆もできるようになると、自家産のものでほとんど食事ができるようになった。肉がなくてもちょっとの工夫で満足のいく料理ができる。料理にも興味がでるし、たくさん採れると保存食を作る気になってくる。まずは漬物類、そして、だんだんジャム、味噌、コンニャクづくりなど、自分でできることも増えてくる。そんな料理や加工のこともまた書いてみたいと思う。
農家だったからできたことかもしれない。でも、家庭菜園で採れたミニトマトがサラダにちょこっとのっているだけで、それがたとえひとつでも、ほっこり小さなしあわせを感じたい。
リコンで人生がぐるんと変わり、家庭菜園という新しい形で野菜を作り始めた私も、自分が育てた野菜がどれくらい食卓にのぼるか楽しみにしている。
写真はゴボウを蒔いた後、足でよく踏み、発芽しやすいよう土と密着させているところ。裸足でやっているのは地球からエネルギーをいただくアーシングもかねて。ひんやりきもちいい。
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