大久保寛司's RADIO「あり方研究室」VOL.15 「うつが教えてくれたこと③」
大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!
第15回のテーマは「豊かな人生」です。
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■VOL.15「あり方研究室」〜「うつが教えてくれたこと③」〜
こちらからお聞きいただくことができます。↓
GUESTはさわとん(澤登和夫)さん、後編です。
前編・中編はこちらからご覧いただけます。↓
大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。
令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。
これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。
これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。
〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司
「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。
共に学んでいきましょう!
今回のGUESTは、さわとん(澤登和夫)さんです。
【澤登和夫さんプロフィール】
うつ専門カウンセラー・精神保健福祉士
「あなたが大切な人にできること」主宰・株式会社ありがトン代表
1974年3月生まれ、千葉県佐倉市在住。サラリーマン時代、過労と心労がきっかけで27歳のときにうつ病と診断され、以後5年半にわたり重度のうつ生活を送る。体もむしばまれ難病により大腸全摘出、マンションの最上階から飛び降りたことも。
自分との関係性を再構築することで心身ともに乗り越えた後、「以前の自分と同じような人の力になりたい」と、うつ専門カウンセラーとして2008年34歳で起業。以後10年間にわたり、うつで悩んでいる方やご家族へのカウンセリングを積み重ねてきた。
現在は「あなたが大切な人にできること」という活動名で、うつの方を支えるご家族や友達、同僚向けのサポートに特化。「人に寄り添えるようになるには、まず”自己寄り添い力”を高めよう」など、自分との関係性を中心とした独自のメソッドで家族や組織の円満をサポートしている。
講演は全国の自治体・法人からのうつ対策や自殺対策、メンタルヘルス研修の依頼が多く、講演回数は年間約50回。
著書に「ありがトン(サンマーク出版)」、「人生をやめたいと思ったとき読む本(東洋経済新報社)」、「自殺者3万人を救え!―“命”みんなで守る社会戦略(NHK出版:共著)」。
日本経済新聞、朝日新聞、中日(東京)新聞、毎日フォーラムなど、多数の新聞や雑誌でも活動が取り上げられている。2017年にはAP通信社から取材を受け、活動が全世界に配信された。
「さわとん」は、本名の澤登(さわと)から由来するニックネーム。ぶたのキャラクターさわとんちゃんと共に、重い話でもほんわか楽しく伝えている。
VOL.15のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。
VOL.15「うつ病が教えてくれたこと」
大久保:さわとんは、講演なども随分されているということですが、どんな方を対象に、どんなお話をされているんですか?
澤登:やっぱり、自分の体験、うつ体験を話しています。
うつの方に直接の場合もあれば、大体はご家族向けですね。
悩んでいるご家族向けに、たとえば、「あなたが大切な人にできること」っていうテーマで、自治体から依頼をいただくことがすごく多いです。
大久保:ご自身の体験があるから、やっぱり説得力があるってことなんでしょう。会社でエリートコースの入口から走り出したところでコケて、それで行き詰ってメンタルでおかしくなって、その後、大腸も取っちゃって……という経験が、ある意味、後日、説得力になっていくわけですよね。大腸を摘出しているのに、ちゃんと生きている!というのは、ちょっとした手術で落ち込んでいる人たちにとっては励みになりますよね。
お話を伺っていて思うのは、いろいろなマイナスの事象とか、マイナスの体験というのは、いくらでもプラスに生かすことができるということです。
ほんの少しのマイナスは、ほんの少しのプラスにしか転化できなくて、大きなマイナスを経験された人ほど、やはり、反対に振れると大きくプラスになるのかなと思います。
澤登:当時は、しんどくて、しょうがなかったんですけどね。
大久保:多分、しんどい、もう嫌だ、抜け出したいというような体験のほうが、実は、あとで、輝くのかもしれません。
たとえば、海外旅行に行って、美味しいものを食べて、きれいなところを見てといった印象よりも、実はパスポートを盗まれちゃってとか、スリに囲まれて、財布を取られてしまったよとかね、実は、とんでもない状況になった時のほうが、後日楽しい思い出になるということがあるじゃないですか。
そういう意味では、さわとんは、非常に豊かな人生。豊かですよ。
普通の方がされないところを通ってこられていますよ。
過去の経験を生かして、講演とかカウンセリングをされるというのは、多分さわとんの話を聞かれて、生きる希望や勇気を強く持ったという方も、随分いらっしゃるんじゃないかと思うんですよね。
そういう意味で、すごい人に役立つ生き方ができるようになっているじゃないですか。
こう考えるといいことだらけということになっちゃいましたね(笑)。
澤登:そうですね。しんどい時のことはつらいですし、消し去りたいと思ったようなこともありましたけれど、今思うと、豊かさだなと思って。全部、感謝という思いになってきますよね。
大久保:人生で、たとえ、途中で真っ黒なものが並んでいても、最後に白で挟んでしまえば、全部が白になるという、オセロの話を以前しました。
多分、黒の深いものほど、表に返した時に、白の深さも違うんじゃないかと思うんです。しかし、人によっては、最後に真っ黒にしちゃう人もいらっしゃるんですよ。人生、晩年になって、みっともない言動によって取り返しのつかない評価になってしまう人というのは、ある意味、オセロで、最後に全部を黒くしてしまうような人ですが、さわとんは、見事に白くしていっているんじゃないですか。
澤登:お話をしていて、自分を大きく見せてしまうというのが、私にとって、結構、人生のテーマみたいな気がしています。
ちょっといろいろな欲とかも出てきたりすると、結局、どう見られるかで苦しくなったりして、黒っぽくなってしまいがちなのかもしれないです。
大久保:そのまま受け入れてしまえば楽ですよね。
私は、自分は「実に大したことない」という思いが何か強いものですから、
もし、人から「大したことないですよね」って言われたとしても、「ピンポン!」って笑顔で返せます(笑)。
「いや、よく見ているよね、じつはそうなんだよね」と、そういう評価をもらったとしても、「そうだよね!」と言うぐらいで、落ち込まなくて済むというか。逆に、高い評価をもらうと、「私のいいところを見てくれているのか、それとも、そうなれという意味なのかな」とか、こういう風に捉えてしまう癖があるものですから、楽ですよね。
高い評価をもらうことが当たり前みたいになって、それをもらえないとダメなんだと思い始めたりすると、きついでしょうね。
大久保:さわとんは、今後は何をされていく予定ですか?
澤登:これまで、一人でずっとやってきたんですが、ちょっと一人でやることを手放そうと。一人ですと、どうしても、強くならなきゃとか大きく見せなきゃ、みたいなことがあったりするので、今後は、流れている人の流れに乗って、委ねてみようと思っています。
✴︎「あり方研究室」は、音声でも配信しています。
大久保寛司(おおくぼかんじ)
「人と経営研究所」所長
日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。
特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。
著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。
大久保寛司著「あり方で生きる」
■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。
「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、
よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。
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VOL.15のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。
37「人間の幅」
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