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mother’s history No.30 遠足は、やはり楽しいな。

勉強のことなど、忘れたい。と、いうのが本音だろうね。
天気にも、恵まれたし、最高・・・ってな感じかな。
いつも、こんなに楽しければいいのになあ、と内心思っている。
でもね、辛い勉強の合間だからなお嬉しく、楽しいのかも知れないな。
明日から、また運動、勉強がんばろうね。

4月16日

兄ちゃん、お元気でしょうね。私は、相変わらずな毎日を送っています。高校に入学してから、一週間。やっと学校の中で、マゴマゴしなくてもいいようになりました。

兄ちゃんは、どうですか。

毎日あまりにも忙しいのでつい、兄ちゃんにもらった日記を書くことを怠ってしまいました。

今、夜の十一時みなぐっすり眠りこけています。とくに、秋代ちゃんはバレー部に入ったものですから、すごいものです。家に帰ったらぐたぐた。夜中はお寝しょうや、うめく始末です。それに、さかだちしたり、裸で飛び回ったり、本当に元気はつらつと、若アユのようです。

秋代ちゃんが、有線放送で、中学校に入って思った事に「おしやかになろうと、思います」と、言ったのがとってもおかしかったです。

私も、毎日すごく疲れます。毎日、満員電車でおさえつけられ、それにまだ、丹生高校の坂でいためつけられています。

私は、G組で進学コースなので、勉強もある程度やらなければならないのが残念です。

まだ、新しい友達はできませんが、みんなかわいらしくて、いい人ばかりです。

英語と数学は、Hクラスに行きます。本当にチンプンカンプン。明日半日ストの予定たけど、ストになるといいなと、思っている。なぜならば、授業は午後からだから。

じゃ、元気で大学生活をやりぬいて下さい。

御成功を、お祈り申し上げます。

山本昭久様

芳美


5月6日

遠足で、三方五湖にバスで行った。

長い間バスに揺られて、すばらしく美しい所に出てばいじょうが岳に登った。伸ちゃんとサッササッサと登ったら、つらいったらつらいったら汗がだらだらと出て、すごくつらかった。でも、上に登って見渡した所五胡が日を照り返し、きらきらととてもまぶしく、すばらしい景色に胸がうたれた。

お腹がペコペコで、おすしがとってもおいしかった。伸ちゃんと、おすしをとりかえっこしたり、ゆで玉子をもらったりして、楽しい食事は終わり。

前田先生に、写真を写してもらった。

 帰りに、貝殻のこけしと、絵はがきを買った。

家に着いたら、足がすごく痛くて、足に豆ができていた。


5月7日

最近、ずいぶんだっていて、宿題をよく忘れるので、授業時間を毎日、ひやひやしながら受けている。

こんな事では、だめだなと思いながら、暮らすのはいけないと思い、これからは真剣に中間試験の準備をしようと、いきごんでいる。

生物室そうじの時、「山田ふみお」さんが「ろうか、ふいたんか」と聞いた。私は「ふかなあかんの」と聞くと、「先生、ふかなあかんったんでねんか」と言う。

私は、ぞうきんを持って来て、ふいていたら、文おさんもふきに来た。彼は、生物室のそうじの人で、一番真面目な人である。

そして、とっても気持ちのよい人だった。


 5月8日

 今日は、ほんとうにつらかった日。

マラソン大会だった。女子三百四十四人の中で四十一番だったので、マアマアの成績だつた。

伸ちゃんと「いっしょに走ろさね」と、言いながら途中までまけまいまけまいと思って、ずっと伸ちゃんといっしょに行ったが、途中で見失しなってしまった。

帰りのつらかった事といったら、ほんとうにこの気持ちは走った者にしかわからないだろう。のどはからから、足は棒のようにぎこちなく、フラフラ。

ほんとうに、つらかった。

伸ちゃんは、五十三位だった。

でも家に帰って、ご飯を食べて寝たらだいぶつかれはなくなった。

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