名作映画は見ないでも良い。名作だから【日常のエッセイ】
映画はお好きでしょうか。私は好きです。
好きですが、なんというか映画好きとはいえない映画好きです(?)
こう、ひっそりとした映画が好きなんです。
この気持ち、わかってくれるでしょうか。
例えば先日、やっと「ショーシャンクの空に」を見ました。
名作でした。面白かったです。
ですが、知ってるんです。私はショーシャンクの空にが名作だと知っています。
「スタンド・バイ・ミー」もつい最近見ました。
これも、知っていました。名作です。面白かったですもん。名作なんです。
そういえばバック・トゥ・ザ・フューチャーを見たのもつい数年前のことです。名作でした。
さて皆さま「100ワニ」をご存知でしょうか。
漫画「100日後に死ぬワニ」の映画Ver「100日間生きたワニ」です。
あの例の騒動のあれです。
騒動を知らない人のために簡単に、本当に簡単に説明します。
・Twitterで話題だった「100日後に死ぬワニ」。一日一作投稿され、100日で完結するという斬新な展開方法、更にはオチがわかっている故に面白いという斬新な展開で話題になっていた
・100日後、感動のエンドがTwitterに投稿される。終わったと同時にコミカライズ・グッズ・映画化と一気に金臭い展開に
・見え隠れする電通の影
「もう最初から流行らせるために作った作品なのでは?」という陰謀まで出てくる始末です。
漫画自体はちゃんと面白いので残念な結果です。
そんな流れで発表された映画。
人によっては「1800円払って得る拷問」みたいな感想大喜利大会みたいになりました。
映画の内容も酷評が続き、レビューもひどいものが多い印象です。
そんなことがもう三年も前の出来事です。
先日、ゲオのDVDレンタル100円券が余ってたので「100ワニ」を見てみたんです。どんなにひどいものかと。原作が良かっただけにそんなひどい改変をしたのかと。
「いや、普通におもしろいじゃねえか」
これが私の感想です。これはひどいです。インターネッツに踊らされた世間の感想というものは、本当に当てになりません。
きっと感想大喜利をしていた九割は見ていないんだと思います。残りの一割は本当に面白くねえと思った人。
これが私のただの逆張り精神かどうかはぜひ見てからいってください。少なくとも私は「普通に面白い」と思いました。点数で言うなら65点前後です。
そんな出来事があってから、私は定期的に映画を見るようになりました。
しかし、いわゆる名作は避けます。なぜなら面白いからです。
気づいたんです。
私は「面白いとわかっている名作」
より「面白いかどうかわからない」映画が好きなんです。
名作映画も面白く無い映画も見てきた私の感想です。
面白いかどうかわからない映画を見るのが一番ワクワクするし、一番絶望するんです。
精神というやつは本当に飽きっぽいやつです。
「ようし、これは面白いから見るぞ」なんてテンションが持ちません。
きっと面白いです。私は映画評論家でも無いですから、大衆映画を絶対に面白いと感じます。
でもそれはつまらないのです(矛盾)。
面白さが約束されている映画なんて、ただのジェットコースターじゃないですか。ジェットコースターは面白いですが、数回で飽きてしまいます。だって毎回同じレールを走るから。
だから、名作映画は見なくて良い。そんな結論になりました。
明らかに間違っている気がしますが、私は限られた時間の中で名作よりも「何がなんだかわからねえ映画」を探しに映画館に行くのでした。
これは映画に限った話じゃありません。漫画だって小説だって、お笑い芸人だってそうです。
だからM-1の予選に行くんです。
「こんな面白い人たちが眠ってたのか」
「こんな面白い漫画があったのか」
そんな発見が「面白さ」の本質なんじゃないかなあと思いました。
皆さまも、いろんな面白いものを追求していきましょう。
そして追求したら、ぜひ「これは名作だ!」と私に薦めてください。それは絶対に見ないので(?)
それでは。
サポートという機能があるのに初めて気づきました。みなさんもそうだと思うのでぜひ私のエッセイで試してよいですよ。お願いします。