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今でも見る悪夢はアルバイト時代のことです【トラウマ】
前回のエッセイでもちらっと言ったのですが、某お弁当屋チェーンでアルバイトをしていたことがあります。
16歳から21歳まで。なかなかの長期間です。
色々と経験したものですから、今でもたまに見る「悪夢」はこのアルバイト期間のものが多いです。
そんな辛くも面白いエピソードを一度ここで吐き出して、悪夢を整理しようという試みです。
ぜひ付き合って下さいな。
さあ、ニコニコ元気に悪夢と共存生活だ!
レジの悪夢
私がアルバイトしていたお弁当屋さんは
1.レジでお客さんからお弁当の注文を受ける
2.支払い
3.厨房に注文を通し、作る
4.出来たものを袋に入れてお客さんにわたす
を繰り返すことで成り立っていました。
学校終わりの平日夜なんてのは一人偉い人が厨房に居て、あとの数名はアルバイトという構成です。
仕事の早い偉い人は基本的に厨房に居るわけですから、レジはアルバイトの役割です。
基本的にレジは簡単です。
お金を扱うプレッシャーはありますが、基本的にやることは決まっています。
コンビニと違って買うものがお弁当のみです。
何も難しいことがありません。だってアルバイト初めての高校生がやるくらいですから。
しかし、罠はあります。
わかりやすくするために図を入れてみます。
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わかるでしょうか?
お客さんは、基本的にレジ店員しか見れません。
伝票を置いておく小さい窓みたいなのから少しだけ「ああ何か奥に人が居るな」という程度です。
そう、つまり全てのクレームはレジが受けます。
「弁当まだかよ」
「これ冷たいんだけど」
「髪の毛入ってるんだけど」
こんなの、レジの仕事の範疇じゃないのに怒っている客は全てレジの店員に言います。
高校生ですよ?
初めて働く16のまだ毛も生え揃ってないクソガキですよ?
そんなクソガキに、怒っている大人なんていうのは怖すぎます。
これはしっかりトラウマになり、私は今でも「厨房から全然お弁当が来ず、客が怒り続ける」という夢を見ます。汗びっしょりです。
米が炊けてねえの悪夢
もう見出しでわかりますね。
お弁当屋さんなのに、お米が無いのは致命的です。
私のお弁当屋さんでは
・お米係
・おかず係
・焼き物、揚げ物係
というざっくりな役割がありました。
もちろん全ての作業量が同じなわけじゃないので、本当にざっくりです。
でもなんとなく「今日は私がお米係かな~」みたいな感じがあります。
そんな時の、炊飯器不具合ですよ。
お弁当屋にはクソデカ炊飯器があります。
大きいので電気ではなくて、ガス火で炊くんです。
少しだけコツが必要で、ガスを出してカチカチと火花を出し、火が安定したらあとは放置。
これがお米の炊き方です。
よく「火が安定するまでしっかり見届けてね」と社員の方がいっていたので慢性的な何かがある予感はあったのですが、それは本当に、四半期に一度くらい出てくるのです。
「確実に火がついていて、なんならニ分後に再度確認して火がついているのをしっかり目視した」
でも炊けてないことがあるんです。
もうこんなのストレスです。
電話予約はすべて断り、店に来るお客さんにも「今米が無くて……」とレジが断らないといけません(ここでもレジの人が大活躍ですね!)
「弁当屋なのに米がねえってどういうことだよ!」なんてクレームは一度や二度じゃありません。
自分がお米係の時の炊飯器の不具合。
自分だけが気づいたこの最悪な事態。それを報告しないといけない。
「すみません、お米が炊けていません……」
拳を握りしめてのその報告は、しっかりとトラウマになっています。
というか、今考えるとこれアルバイトに責任ないだろ!
店はそんな大事な備品直すべきだろ!
って思いますが、あの時は本当に本当に一大事でストレスだったんですよ……
迷惑客の悪夢
これは接客業全ての方が経験していると思います。
ただ本当に厄介な客が来ていました。
例えばこんな感じです。
・絶対に何が何でもクレームを入れる客
→「唐揚げの大きさが違うぞ!」
「ドレッシングが少ないぞ!」
「ハンバーグは冷凍だろ!」
みたいな文句を延々言い続けられました。
一生忘れませんあのクソジジイ。
・多分お味噌汁が100℃じゃないと満足しない客
→お味噌汁を頼む度に「冷たいぞ!」と文句を言ってくる方がいました。
一生忘れませんあのクソジジイ。(さっきとは別)
・列抜かしババア
→列を抜かすババア。
シンプルに他の客との争いになるので鬱陶しいです。
そしてこれらの頂点に君臨するのが「ニヤニヤクソ土方」です。
そのままのあだ名なので、「土方」という呼び方に嫌悪感を抱く方はすみません。私は差別の気持ちとか相手を下げる気持ちとかないので使います。
そしてあいつは一生恨み続けます。
こいつの悪行はもうそのまま、ニヤニヤしながら
「これ髪の毛入ってたんですけど~」
「なんか態度悪くないですか~?」
「元気が見えないんだよな~」(こういうこと言う人間マジでいるんですね)とか言ってきます。
しかも厄介なのが、レジに明らかにか弱そうな女の子とか、気弱そうな私とか、気弱そうな私とかがレジに居る時にしか言ってきません。
体重が100kgあった店長がレジをやっている時には絶対に言ってきません。
しかもこいつは、混んでる時に来ます。
だから奥に居る厨房の社員はなかなか気づけません。
くっそきたねえ作業服でレジに肘をついてニヤニヤしてこちらを下に見てくる目は一生忘れないと思います。
(けして職業の差別をしているわけではありません。私が馬鹿にして差別しているのはニヤニヤクソ土方だけです。マジで今目の前に居たらぶん殴ることも辞さないです)
そんな感じで、やつは夢に出てきます。
ただ、昔は恐怖していたんですがなんか最近は嫌悪感しかありません。
経験したことある人はわかると思いますが、夢の中って早く走れないように、人をぶん殴ろうとしてもあんまり力強く殴れないんですよね。
おわり
しかしながら、こういう経験があるからこそ、飲食業、接客業をしている方に対しては真摯な対応を出来るってなものですよね。
私は酔っ払っても絶対に敬語で話し、横柄な態度を取らないと決めています。だって相手は尊敬すべき「接客業」をしているからです。
そして店員さんがどんなに嫌な態度でも「この態度はほかの糞客のせいでこうなってしまったんだよな」という同情めいた気持ちまで生まれてしまいます。
これは良いことなのか悪いことなのかはわかりません。
でも人に文句を言う人間にだけはなりたくないですよね。
皆様も、頑張って働いている店員さんには優しくして下さい。
相手が優しかろうが、ウザかろうが。
だっていやいやでも働いているんですから。
これは私との約束です。
ということで今日は長くなったのでおまけ無し。
それでは。
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