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サラエボ近郊登山、公共交通機関でいくSkakavac WaterfallとBukovik (1534 m)登山
トレランレースに出るためにボスニアのサラエボにきたのだが、ロンドンからは直行が週3なので木曜に入って金曜は1日フリーだった。明日レースだしとにかく暑い日(35度!)だったので、ゆっくりしていようかとも思ったが、せっかくなので山に入ることに。色々調べて、暑い日なので滝を見に行こうかと目処を立てる。目的地はSkakavac Waterfallで、事前に調べているとバスは見つからなかったので、最悪街から歩くか、行きだけでもタクシーかと思っていたのだが、空港の観光案内所でなんとなくとったOutdoor Sarajevoという冊子を前日夜に宿でパラパラ見ていたら、バスがNahorevoという集落まであるようなことを書いてある。Googlemapで調べても出てこないのだが、Tiranaの際も使ったMoovitで冊子にあった69番のバスを調べると出てくる。1時間〜1時間半に一本くらいのペースでSutjeskaという市内中心部のバス停からでているようなのでとりあえず向かってみることにする。
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当日、宿で朝食を食べたのち、路面電車で向かおうかと思ったが散策がてら歩いて行ってみる。8:50くらいにバス停に着くと、ネットでもみたNahorevo行きバスの時刻表が貼ってあり9時発のようである。周囲にはスーパーなどもある。しばらく待っていると、69のバスが来たので乗り込みNahorevoと伝える、料金はいくらかなと思っていたら1.8マルク(1ユーロ弱)、市内交通と同じ。現金のみ。
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20分ほどで終点のNahorevoに着く、バス停周りは何もない。水汲み場だけ。トレイル入り口の駐車場のところに一軒商店兼休憩所のようなものがあったが、集落にも商店はないので、行動食や水分は基本サラエボで調達すべき。
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バスはその場で切り返しをして反対方面に行くようだ。バス停を降りたところに滝のイラストのついた看板があり、4kmという表示があるので進む。
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9:25前に出発して小さな集落を抜け、舗装路のジグザグ道を進んでいくが、日差しを遮るものはなくとにかく暑く既に汗だくになってしまう。振り返るとサラエボ市街地が遠くにチラッと見える。1時間弱歩いて、10:10過ぎにトレイル入り口の駐車場着、車ならここまでこれる。
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地図や看板がいろいろあり、滝やピークなど複数方向にトレイルが伸びているようであり、1128mの標高表示があり、T1のルートでSkakavacまで1h30とあり、こちらですすんでいく。
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緑の中を気持ちよく歩ける比較的フラットで整備されたハイキングコースという感じ。15分単位ごとに案内板もあり、安心して歩ける感じで、この日は明日レースということもあり小走りくらいだが、走れば気持ちいいだろう。
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2箇所くらい途中にクライミングゾーンという看板もありクライミング適地らしい外岩があった。なんだかんだコースタイムよりはやく40分ほど、10:50過ぎに滝に着く。天候によるのか滝は思ったより水量が少なく迫力には欠けたが、近くまで寄ってみると岩肌に苔が生えていたり流れる水が白いカーテンみたいで美しい。少し下の方まで降ったところから見ると滝から流れた水が急な谷間を流れる様子が見えて清涼感がある。行動食を食べつつ、しばしここで休憩したのち、11:15くらいに再スタート。
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ここからはPlato Skakavacという各ルートのジャンクションのようなところを目指してT2コースで進む。階段が整備されているが、やや登る。
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登り切ると滝を上から眺められるView Pointというのがあるので行ってみるが、やや迫力には欠ける。この辺りには滝の説明だったり、この山域に住む野生動物の案内の看板があって英語でも書いてくれてある。動物の方は、熊、猪、狼などとなかなか穏やかではないが、これまでのよく整備された雰囲気からあまり気にはしなかった。
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15分ほど登ってPlato Skakavacに。標高は1150mとあり、各トレイルの距離、時間、難易度などが現地語および英語で書いてある。この先はH1のルートでBukovic(1534m)のピークを目指すことにした。看板によると2.1km、45分とあるので案外近い。
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11:30過ぎにスタートしてH1の道に入っていく。道自体は明瞭だが、蜘蛛の巣が多いのが気になる、平日の暑い日ということもあってか、あまり人が直近は入っていなさそうだ。
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木の棒を拾って前で振り回しながら蜘蛛の巣を取りつつ進む。15分ほど進むと両側に斜面のある谷間のようなところに入る、ぶんぶん飛び回る虫が多いのも気になりなかなか不愉快である。
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そろそろ右手側に登っていくところに差し掛かったところで何やら獣っぽい匂いが気になり少し行動を慎重にしながら進むが、少し進むと何やらまさに進もうとしている右側の茂みの方から何やら唸り声、威嚇音のようなものが聞こえる。「うー、うー」という感じで鹿ではないだろう、猪でもない気がする。となると残りは野犬か狼か熊だろうか、と先ほど見た看板から推測する。よく周囲を見渡すが、姿は見えないものの音はする。蜘蛛の巣の感じからすれば、少なくとも今日直近このコースは人が歩いていない可能性も高いし、滝までは人もすれ違ったが、そこからは見ていない。とりあえず落ちていた大きな木の棒を(身体を大きく見せるように+役にはたたないだろうがイザ、用に)手にして、少し後ずさる。このままPlatoに戻ることも考えたが、地図を見ると戻るよりは、もう少し進んだところにある小屋の方が近い。有人小屋か不明だが、地図で見る限りは林道も通っていそうなので人の気配があるのではと踏んだ、とにかく人の気配のあるところに近づけばいいだろうと判断。しかし正規ルートに行くには、声のあたりを通る必要があるので、地図を見て少し戻ったところから斜面に取り付いて上から正規ルートに戻ろうと判断。少し入ると草が生い茂るところだが、草が踏みまれているようなトレイルもあり少しホッとする。が、よく考えたら獣道かもしれないなと思うが、もうここまで来たら取りあえず地図上ではあと少しのような小屋に行きたい気持ちで地図と地形を比べながら、時々手を叩いたり1人でしゃべりながら上に進んでいく。
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周囲もかなり気にするが目視できる生物はいない。かなりGPS的には小屋に近づいたのだが、木が生い茂っているので小屋が目視できず焦り、密度の高い樹木の枝などで進める道もかなり限られてくる。しばらく格闘したのち、抜けられそうなところをやや無理やりだが抜けると、草の斜面の上にいくつか人工物が見えてほっとする。
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この間15-20分くらいではあるが、なかなか緊張感がある時間だった。(ボスニアは過去の紛争で地雷が埋設されているので、基本的には除去されているが、登山道は離れない方が良いらしい。地雷除去状況を示したマップもある)明らかに人が通っていない背丈の草の中をかき分けてとりあえず小屋の方にいくが、どうやら無人のようである。しかし人工物の存在にホッとする。
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また小屋の方に登ると、オフロード道もあり、正規のトレイルルートにも戻って、案内板もあったのでここでようやく安堵。よく見ると金網の向こうには、暑さでまいってか木の影で休んでいる羊もいる。羊がいるということは、熊や狼ではないのかもしれないなと思ったのである。
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ちなみに後日トレランレースで会った地元のお姉ちゃんに話したら、「クマはあまりいないから狼じゃないかなぁ、狼は結構山に入ると会ったりするよ」とのことであった。狼結構会うの怖いな。
12:25、1450mを示す看板があり、Bukovic ピークまで10分とある。なんだかどっと疲れてしまったが、10分とあれば行くしかない。下からの目視できるが、草原ベースで特に樹林帯はないので、怖さもなさそう。
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急な登りを進むとすぐに山頂だが、山頂はアンテナなのか人工物が多くやや興醒め。しかし眺めは良い。山名表示の看板も1534mの標高記載であるが、背景が人工物のところにあるので、自然バックになるようにしてくれたらいいのになぁと思った。
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12:50くらいに下山開始で、H2の道を途中までいき、途中からはH2だと駐車場に出るが、もっと村側に出る道があるようなのでそっちを歩く。おそらくオフロード車も入るような、道でよく固められている。ただ日陰があまりないので引き続き暑い。
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13:35くらいで駐車場の1km弱手前の舗装路に合流。暑いので休み休みしながら、再び集落のバス停を目指し14:15くらいに戻ってくる。14:45のバスまで大人しく待とうかと思ったが、地図で見ると歩いて10分ほど下ったところにレストランがあるようでなかなか評判も良さそうなのでバスを1時間後のにして、ランチを食べようと向かい、乾いた喉とすいたお腹を満たして無事次のバスでサラエボ市内に戻った。
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なんだかんだで24km弱、1000m+暑い中やってしまい明日のレース前にわざわざ疲れることをしてしまったが、まぁレースは距離も長いし楽しめればいいかなと思うことにした。そして茂みの中の動物は一体なんだったのか。そして書いていたらやっぱこの日レース前日に炎天下で活動しすぎた気がしてきた…。
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