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カード会社対応の温度差について・Ⅲ~『ロマンス詐欺』なるものに引っかかった四十路の末路⑦@現在進行形
閑話休題。
昨日は大学の友人と会っていた。実に10年以上ぶりの再会だった。
再会はいろいろなことを思いださせてくれるし、気づかされることも多い。その中でお金やマルチ商法やらの話になったが、友人曰く、「世の中、意外とお金に騙されているひとは多いよ。妹も50万騙されたし、前職の同僚も外国人とのトラブルで50万くらい取られてるし、……みんな口にしていないだけで、そうとう騙されていると思う」などと、こちらのことを見透かすような話題を振られた。さすがに首筋にいやな汗の流れを実感した。
「あのねぇ、ぼくぅ、その10倍も騙されるのぉ。いまねー、自己破産か個人再生かよく判らないけど、警察署にも消費者センターにも相談したんだけど死ぬな、生活をまず安定させろといわれてるのぉ……」って、いえるわけないだろ。
話すには額が大きすぎる。
しかしその中で、この10年の間に、それぞれの知人の間でいなくなった人に話題が弾んだ。病気、自死、交通事故、原因はいろいろあれど、結局のところ、そこにあるのは、『無』だった。
やはり自分はまだ死ぬわけにはいかない。
だからありのまま、こうして書いているのだろう。
読み手もスキも気にせず、行くも地獄、戻るも地獄なら、その痕跡は記してやりたい。昔から自死願望はかなり強かったが、かなしいかな、生きる時間が長くなるにつれて自分が死んだら、かなしむ人が意外と多いのではないかと思えるようになってしまった。これがいまの自分を間違いなく苦しめている。本音は、お願い、もうラクにして、である。
しかし志半ばで彼岸へ旅立ったひとに思いを馳せると、それはやはり、最高級のぜいたく品に感じられる。
本題。
自ら地獄行きの扉を全開にしたたまぞうではあるが、いまとなってはなぜこんなことをやらかしてしまったのか、我が事なのに他人事のように思えてしまっている。そんなふうに、詐欺師は感覚を鈍化させていく。その経緯を本来は先に綴るべきだが、現在進行形が多すぎて、それは落ち着いてからになりそうだ。
とまれ、自ら地獄に旅立ったので、カード会社の対応の方も「確かにたまぞう様から承諾は受けておりますね。何件かございますね」と返された。当たり前である。しかしここの会社は若干、セキュリティ面は甘いかもしれない。電話口に出ている人間を「本人」と信じている節がある。先の会社には失望したが、この本人確認は厳格であった。しかも向こうから「たまぞう様」とのたまわれたので、下手すりゃ「たまぞうではない誰かがたまぞうになり切れる」可能性がゼロではないのが不安材料ではあった。
正直いう。もうリアルな関係以外は信じられなくなる。
このカード会社もグルではないのかと、ありもしないことを勘ぐる。
ゆえに期待していなかった。
しかし「すべてが仮想通貨をだまされて購入するに至った。どうか送金を止めてもらえないか」とお願いだけしてみた。電話口の女性は明らかに困惑している様子が、受話器口の息遣いから感じられた。
ところが先述の会社とは、少し違う対応をしてきたのである。
「私一人では判断しかねる案件です。上役に繋いでもよろしいでしょうか?」
どうなるかは判らないけれど、少なくとも門前払いではないことに、ほんとうに心から喜びが湧いた。「お願いしますっ」という時、目の前にひとはいないのに、狭いトイレで頭を下げていたと思う。
……なんて不気味な構図。
そこで上役の男性の方と繋がれる。個人的な感覚としてはかなり待ちされたと思う。しかしそれで目くじらを立てるなんてことは、当然しない。
改めてこちらから、再度状況を説明する。
かんたんにいうなら、ロマンス詐欺・投資詐欺にあったこと。
いわれるがままに仮想通貨、イーサリアムの購入を勧められて従ったこと。海外サイトのため、相手には連絡が取れないこと。支払いを止められるのであれば、止めてほしいこと。何分くらいだろうか、とりあえず、伝えたいことは伝えた。
相手も少しは聞き覚えのある内容だったのだろうか。
さらに上に調査の依頼をするとおっしゃってくださった。
1/11現在、この会社については、回答を保留中である。
調査をしたうえで、14日以内には何かしらの回答をするとのこと。
結果はどうなるのかは、まだ判らない。
期待はしたい。ここで支払い回避ができれば、98万円の支払いを減らせられる。
しかし一度こちらがOKをだしている手前、厳しいだろうと自分は踏んでいる。まだ地獄への扉は開いたばかりなのだ。ただ厳しくとも、上に話をさせてくれたこの会社には感謝はしている。うまくいかなくても、前述の会社のようにもやもやすることはないだろう。かなしいけれど。
平然とした顔で、平然と日常を送ることが、もはや恐怖に近い。なにより、もうこうなってくると、周りがみんなグルなのではないかとさえ思えてしまう。カード会社の調査役というのは、もしやアジトの一員なのではないかとか、またまたあらぬことを勘ぐってしまう。
その金額の分岐点が、ぼくは500万なのだろう。
しかしこれから、ぼくはあと何回、同じ恥さらしをいろんなひとにしなければならないのか……。 かなしいというか、むなしい。田舎の最終列車が発車したあとの線路の上をとぼとぼ歩く感覚、といえばいいのか、そんな心地である。
代償はあまりにも大きい。
この件については、判り次第、追記していきたい。
いったん、ここで状況が落ち着いたので、どうしようか。
事の成り行きは最後でもいいだろう。最悪、墓場に持っていけばいい。
ゆえに、事件が発生してから各所に報連相の顛末を、次回から記していく。そこで随時、近況に動きがあれば追記していくつもりだ。
明日も生きていますように。
余談・壊れたパソコンは初期化したら、今度はいちから設定をせねばならず、いまだnoteに直接入力している状態である。誤字脱字はご容赦を願いたい。それにしても、500万円あれば、どんなパソコンが買えていたんだろうなぁ……。