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Weekly HRTech #10(21/11/28~21/12/04)

今週チェックしておきたいマストワン

米国発ユニコーンDeel日本上陸、グローバルチーム構築を加速するSaaS提供 - 企業の雇用・支払サポートを開始

グローバル人材をリモート活用する企業の労務管理SaaSを提供するDeel Inc.は、グローバルチームを編成するために必要な各国の法律や税制に準拠した雇用・支払プラットフォームを国内企業に提供するため、日本市場でのサービス提供を開始。

2019年設立ながら、既にシリーズDで4億2500万ドル(約482億円)を調達し
評価額は55億ドル(約6,247億円)と凄まじい成長を遂げるHRTechスタートアップが日本上陸。サービス内容は以下のようになっています。

▼概要
各国の法律や社会保障に応じた労務管理サービスをクラウドで一括提供
・現地に法人や拠点を持たなくても海外の人材を活用できるのが特徴。
・法人設立コストや福利厚生の問題、給与送金の時間差などを解消した

▼詳細なサービス
➀ディールが雇用主となる派遣型
各地での採用が数十人規模で、現地法人を設立すると割高になる場合に利用。企業が月500ドルを支払い、ディールが現地の人材を雇用する。

➁企業が業務をディールに委託するコントラクター型
企業が海外の人材を直接雇用する場合に利用。企業が月49ドルを支払い、社会保障などへの対応をまるごと委託する。
Deelが持つ全世界のネットワークから最適な人材を検索する機能も提供。現地の社会保障や最低賃金、退職要件、税制、年金などのルールに対応したうえで、給与支払いを含むサービスをクラウド上で一括提供する。給与は暗号資産を含む120種類の中から引き出すことができ、海外送金のコストがかからない。

日本経済新聞「労務管理の米Deel、日本進出 国境越えた採用容易に」

海外に支社をつくらなくても、現地の人材を社員をフルタイムの従業員として採用できるサービスということで、コロナによって人の往来が難しくなったり、リモートワークの広まりによって働く場所が制限されなくなった今の雇用情勢に非常にマッチしているわけですね。
個々の地域ごとに対応しないといけなかった労務や給与支払いを、世界中の制度をまとめてインターネットで繋ぎ、必要な分だけ課金させるというのはSaaSど真ん中のモデルで凄い良いですね。

どんどん雇用の壁が溶けていく…すごいサービスです
今回の進出にあたり、Deelの共同創業者・CEOのAlex Bouazizは以下のようにコメントしています。

”日本のテック業界と世界における日本の経済的重要性は高まり続けています。日本の企業によりグローバルな人材を活用する機会を提供することは、こうしたトレンドをさらに加速させることになるでしょう。私たちのサービスを日本市場に導入し、企業や人々にどこからでも雇用して働ける機会を提供できることを嬉しく思います。”



今週のHRTechニュースまとめ

2021年11月28日から12月04日にかけて発表された国内HR Tech関連のニュースは16件、内訳は以下の通りです。

①サービスのローンチ・新機能 3件
②業務提携 6件
➂資金調達・M&A・上場 1件
➃調査 4件
➄その他 2件


①サービスのローンチ・新機能 3件

ジョブカン労務HR、「書類作成機能」で書類作成工数の大幅削減を可能に

株式会社DONUTSは、提供するバックオフィス支援クラウドサービス『ジョブカン労務HR』に「書類作成機能」を追加した。

「書類作成機能」では、これまでWordやExcelで個別に作成していた社内規定の書類を、ジョブカン労務HR上の従業員情報が自動で反映された形で簡単に作成することが可能。さらに「書類作成機能」以外で作成した書類も従業員ごとにアップロードして合わせて保管・管理することができ、書類の保管コスト、管理リスクを軽減する。


自然言語処理分野に注力する株式会社pluszero AI技術を活用した求人チェックSaaS「シェパードHR」サービス提供開始

AI・自然言語処理技術を活用して開発・コンサルティング、サービス提供を行う株式会社pluszeroは、求人チェックSaaS「シェパードHR」のサービス提供を開始。

「シェパードHR」は、AIを活用して求人のチェック工程を自動化するSaaS型サービス。プラスゼロの持つ自然言語処理技術を用いて開発した独自アリゴリズムにより、多様なテキスト表現に対応している。シェパードHRを活用することで、ヒトの目視によるチェックと比べ、効率化を実現しながらより厳密なチェックを行うことができる。


米国発ユニコーンDeel日本上陸、グローバルチーム構築を加速するSaaS提供 - 企業の雇用・支払サポートを開始

グローバル人材をリモート活用する企業の労務管理SaaSを提供するDeel Inc.は、グローバルチームを編成するために必要な各国の法律や税制に準拠した雇用・支払プラットフォームを国内企業に提供するため、日本市場でのサービス提供を開始する。

Deelのプラットフォームを利用することで、現地法人を設立することなく従業員雇用や業務委託契約を数分で実現し、120以上の通貨での給与支払いもワンクリックで完了できる。



②業務提携 6件

複業・転職マッチングプラットフォーム「Offers(オファーズ)」、日本初のフリーランスに特化した金融支援サービス「FREENANCE(フリーナンス) byGMO」と業務提携

ハイクラスエンジニア・デザイナーに特化した複業・転職マッチングプラットフォーム「Offers」を運営する株式会社 overflowは、フリーランスに特化した金融支援サービス「FREENANCE byGMO」を運営する株式会社GMOクリエイターズネットワークと業務提携。『オファーズ』を通じて「FREENANCE byGMO」に登録すると、登録完了月の翌月に3,000円分のアマゾンギフト券がもらえる。

「FREENANCE byGMO」は、GMOクリエイターズネットワークが提供する、フリーランスのための金融支援サービス。FREENANCE口座を事業収入の受け取り先とすることで、請求書をすぐに現金化できる『FREENANCE即日払い』が利用でき、最大5,000万円の補償が受けられるフリーランス特化型の損害賠償保険『FREENANCEあんしん補償』が無料付帯される。


複業・転職マッチングプラットフォーム「Offers(オファーズ)」、家具家電付き賃貸プラットフォーム「NOW ROOM」を運営する株式会社NOW ROOMと業務提携

複業・転職マッチングプラットフォーム「Offers」を運営する株式会社 overflowは、家具家電付き賃貸プラットフォーム「NOW ROOM」を提供している株式会社NOW ROOMと業務提携。「オファーズ」を通じて「NOW ROOM」に登録すると、「NOWROOM」の初月賃料が25%OFFになるクーポンが付与される。

「NOW ROOM」は、オンラインで部屋探しから入居審査、契約手続き、家賃の支払いまで一気通貫で完了できる家具家電付き賃貸プラットフォーム。


Offersの提携が最近色々増えてますが、CSの坂東さんによれば以下のサービスが使えるようです。提携でフリーランスで不安定になりがちな金銭 / 生活面のサポートを埋めに行っているんですね


『マイナビバイト』が提供する採用管理システム『Entry Pocket』と録画型Web選考システム『ApplyNow』が12月1日(水)連携開始

株式会社マイナビが運営するアルバイト情報サイト『マイナビバイト』と、録画型Web選考システム『ApplyNow』を提供する株式会社ApplyNowは、『マイナビバイト』が提供する採用管理システム『Entry Pocket』と『ApplyNow』の連携を開始。


「HR Ads Platform」がアドヴァンテージ「モッピーバイト」と提携を開始

株式会社イオレは、運用型求人広告プラットフォーム「HR Ads Platform」において株式会社アドヴァンテージの提供する求人サイト「モッピーバイト」と提携を開始。この提携により、「HR アドプラットフォーム」に入札された求人広告は「モッピーバイト」のサイト上にも掲載され、「モッピーバイト」を通してさらに多くの求職者へ求人情報が届くようになる。


あしたのチームとkiCkが業務提携 顧客視点で企業の目指すべき姿を発見し、ゴールへと導くブランディングと人事の総合的サービスの提供を開始

AIを活用した人事評価クラウドを提供する株式会社あしたのチームと、企業のコミュニケーション活動を支援するクリエイティブエージェンシーの株式会社kiCkが業務提携を締結。

この提携に基づき、中小企業に対しパーパス・ミッション・ビジョン・バリューの開発とそれに基づく人事評価制度の構築を可能とする総合的サービスを提供する。あしたのチームにおいては、より各企業の特性に合わせた人事評価制度の構築支援が実現し、kiCkにおいては、人事評価制度を構築する企業のコミュニケーション施策支援の機会が拡大すると想定とのこと。


人工知能による面接診断サービスをAIスタートアップと共同開発

ポート株式会社は、AIソリューション事業を展開しているスタートアップ企業、オプティメース株式会社と、当社からオプティメースへの出資を含む資本業務提携を行うことを決議した。就職領域において、AIを活用した面接診断サービスを共同開発し、就活生の「面接力」の可視化を推進、就活対策のサポートを強化するとしている。

具体的には、オプティメースと共同でAIによる面接診断サービスをリリース予定。話のスピード、ピッチ、エネルギー、表情、姿勢などの様々なボディランゲージと言語コミュニケーションを検知・分析し、就活生に対して、AIによるFBやパフォーマンススコアを提供する。就活生はFBをもとに、面接対策を行い、就職活動に活かすことができる。



➂資金調達・M&A・上場 1件

国内シェアNo.1の社内向けAIチャットボットを提供するHiTTO株式会社をグループ会社化

株式会社マネーフォワードは、HRチャットボット『HiTTO』を提供するHiTTO株式会社の発行するすべての株式を取得し、グループ会社化することを決定した。HiTTO社は、中堅規模以上の企業に幅広く導入されている国内シェアNo.1の社内向けAIチャットボット『HiTTO』を提供しており、マネーフォワードは以下のシナジーを見込んでいる。

1. 両社のサービス連携によるユーザー体験の向上
『HiTTO』と『マネーフォワード クラウド人事管理』『マネーフォワード クラウド勤怠』などの連携により、社内からの問い合わせに対する迅速な対応や、個々の従業員にパーソナライズした回答の実現

2. クロスセルの推進
「マネーフォワード クラウドERP」の展開により有する中堅企業や上場準備企業への顧客基盤を活用した『HiTTO』のクロスセル推進

3. 『HiTTO』事業の人事労務以外の領域へのさらなる拡大
2019年に社内研究開発組織として設置した「Money Forward Lab」による自然言語処理などの研究成果を用いた「HiTTO」のAIモデルの精度向上や、バックオフィス業務に関するノウハウやアセットを活用した経理部門や法務部門、情報システム部門へ事業領域の拡大



➃調査 4件

<ヘッドハンターに転職市場についてアンケート>9割以上が2022年の中途採用「活性化」と予測

株式会社ビズリーチが運営する、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」は、ビズリーチに登録するヘッドハンターを対象に、中途採用・転職活動に関するアンケート調査を実施した。

▼2021年に求職者から寄せられた相談としては、「会社の将来に不安がある」(67.8%)が最も多く、次いで「より専門性の高い仕事をしたい」(39.9%)、「より裁量権のある仕事がしたい」(36.2%)が挙げられた。
▼求職者の傾向に関する質問では、7割以上が「在宅勤務を希望する求職者が増えた」と回答しており、コロナ禍の状況下でリモートワークが広がったことにより、柔軟な働き方へのニーズが高まっていることがうかがえる。


【リスキリングに関する調査レポート】即戦力人材の約5割が、既にリスキリングを実施。企業の9割以上が「年齢にかかわらず市場価値の向上につながる」と回答

株式会社ビズリーチが運営する、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」は、ビズリーチ会員と、企業の経営層・人事担当者を対象に、リスキリング(デジタル化など社会の変化に応じて必要となったスキルを学びなおしによって習得すること)に関するアンケートを実施。

▼93.1%のビジネスパーソンが、将来的に新たなスキルを身に付ける必要性を実感
54.8%が、既にリスキリングに取り組んでいると回答。大半が、個人での取り組み
▼新たに身に付けたいITスキルは「データ解析・分析」「プロジェクトマネジメント(PM)」「デジタルマーケティング」
▼現在リスキリングに取り組んでいる企業は約2割、今後取り組む予定あり・検討中は約4割
▼リスキリングに取り組む理由は、「事業成長や新規事業に必要なスキルを持った人材を育成するため(75.4%)」が最も多い結果となり、「人的資本経営のため(38.7%)」「社員のキャリア支援のため(35.9%)」が続きました。「社内のIT人材が不足しているため」も26.1%となった。


【調査発表】「若手・中堅社員の自律的・主体的なキャリア形成に関する意識調査」分析結果を発表

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所は、「若手・中堅社員の自律的・主体的なキャリア形成に関する意識調査」を実施。

▼「自律的・主体的キャリア形成」が意味することは「自己責任」「自己決定」
▼約3分の2は「自律的・主体的キャリア形成」に関する会社からの期待を感じている。その内容は「目の前の仕事への主体的取り組み」「自ら成長機会を作る」「継続学習」が多い
▼約8割が「『自律的・主体的キャリア形成』をしたい」「これからは多くの人に『自律的・主体的キャリア形成』が求められる」「『自律的・主体的キャリア形成』を支援してくれる会社の方が働きがいがある」と回答する一方で、「ストレスや息苦しさを感じる」という回答も多い


リモートワーク実施企業の47%で「人事評価の問題が発生、または拡大」

株式会社ビズリーチが運営する「HRMOS WorkTech研究所」は、企業の人事担当者を対象にリモートワークにおける人事評価の問題点に関するアンケート調査を実施。

▼リモートワーク導入企業の人事評価:47%で新たな問題が発生、または既存の問題が拡大
▼新たに発生した人事評価の問題は「コミュニケーション状況やモチベーションなどの把握・評価」
▼リモートワークで拡大した既存の問題は「評価者による評価のばらつきと評価基準のあいまいさ」



➄その他 3件

採用マッチングイベント「ジョブトラ」に適性検査「ミキワメ」を実装

株式会社リアライブは、同社が提供する採用マッチングイベント「ジョブトラ」に、株式会社リーディングマークが提供する、活躍する人材を一目で見抜く性格検査「ミキワメ」の機能を実装。本機能はマッチングイベントの際に、学生の性格情報まで可視化されるようになり、潜在的な能力だけでなく価値観を、より一層見極めることができる。


「UCバークレー」の起業家育成プログラムの学習効果を『デザイン思考テスト』で可視化することに成功ーアメリカ教育機関で初

VISITS Technologies株式会社の提供する「デザイン思考テスト」が、「UCバークレー・スタージャセンター」の起業家育成プログラムに参加する受講生の学習効果測定を目的に導入され、デザイン思考力の伸びが定量的に確認された。

受検者全体でデザイン思考スコアが平均7%上昇したほか、上位スコア者の割合がプログラム開始時は25.7%だったのに対し、終了時は40.1%となった。またアイデア創出数は平均20%増加した。終了時に上位だった学生の中には、アイデア数が2倍に伸びた場合や、アイデア数はわずかに減ったにもかかわらずアイデアの質が向上したためにスコアが伸びた場合も含まれていた。



さいごに

今週のWeekly HRTechは以上となります!
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では、また来週!

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