編集と経営の狭間で
三島邦弘氏の『ここだけのごあいさつ』がおもしろかった。こうやってnoteをしたためられているのも、偶然図書館で見つけたこの本があってこそでもある。特に自転車操業の話がおもしろかった。ミシマ社は先にも書いたけれど、取次を介さない直取引のあり方をはじめオルタナティブなイメージが強かったけれど。自転車操業に至るなかで、じつはそうではなかったことに三島氏自身が気づく(そして読み手であるワタシたちも気づく)。
ローカルメディアもとい、ウェブメディアをやっていくなかでもお金の話は無視できない。誠実にやればお金がついてくるかと言えばそうではないし、かと言ってお金のことばかり考えた企画や運営方法では誠実さが欠けてしまい、結局お金にさえならない可能性もある。ここはけっこう長いこと悩んで保留にしてきた部分だ。とは言えつづけていくためには避けては通れないことでもある。
かく言うワタシは、結婚、出産、そしてマイホームとライフステージだけは順風満帆に進み、子どもも小学2年生と年長さんになり、ちょっと落ち着くところまで来た。それに比例してワタシの収入がアップしてきたわけではない。つまり逆に言えば、ライフステージをここまで登ってきたからには、お金にすることはもう避けられないところまで来たのだ。