#2|早くも騒音の苦情!?
非常にマズイことになった。
今朝、こんなメールが届いていた。
「深夜におきまして、ギターの音や歌声が聴こえて眠れない、と近隣住民より苦情が入っております。今後は留意下さいますよう、どうぞ宜しくお願い致します。」
完全に前回のフラグを回収してしまった。
今朝のゴミ出しは、抜き足差し足忍び足の泥棒状態だった。
もう遅いのは分かっている。ただ、泥棒みたいになっちゃうくらい反省しております、という誠意をご覧いただきたかったのである。
昨日、就寝前にチャイティーラテをちびちび飲んでいた時、ふと友人の話を思い出した。
「"星野源のオールナイトニッポン" っていうラジオ番組で、30秒のシングルを募集してるらしいよ。あれ、送ってみればいいじゃん。」という話だ。
つい先日、自分への上京祝いということでリゾネーターギターを購入し、さっそく録音してみたかったので、23時から作詞・作曲をスタート。遊び感覚でサッと書き上げ、深夜1時から録音スタート。
まぁ、角部屋だし、お隣は空室だし、1階だし......よっぽど大丈夫だろう、と高を括っていた。名古屋では一軒家に住んでいたため、騒音の苦情などとは無縁、その辺の感覚がかなり鈍っていた。
歌い出しはこうだ。
「眠れない夜に寄り添った。言葉と音が電波 飛び乗った。」
こらっ!!
言葉と音が寄り添ったせいで、皆様に眠れない夜を過ごさせてしまったではないか!!
こらっ!!
この通り、自分を戒め、反省しております。
明日から20時以降の音出しを禁止しますので、どうか僕を追い出さないでください。東京に来てまだ1週間しか経ってないんです。
ということで、先ほど Donnie Trumpet & The Social Experiment を聴きながら、夜の散歩を堪能してきた。
向かいのマンションの駐車場で、20代前半の女の子たちがブレイクダンスの練習をしていた。近々、大会でもあるのだろうか。というか、この街には老人と老犬しかいないと思っていたが若い人間もいるのか。
河川敷の階段では、缶ビールを持った背広の中年が物思いにふけていた。鬼嫁のもとへ帰宅するのに精神統一でもしているのだろうか。
ひっそり灯るワインバーでは、ハンサム風なバーテンダーとグラマラスな婦人が、しっとりと語り合っていた。どちらがどちらを口説いているのだろうか。
最寄りのコンビニでは、老夫婦が明日の朝食のパンを、ああでもないこうでもない、と決めかねて笑っていた。ただ、ただ、眩しかった。
うん。
こうやって、人々の営みに思いを馳せる夜も悪くない。
悪くない。