髙山宏暗黑美学大师の怪物的書庫で狩猟した36冊🐅新人文学三十六計のために
2021年9月7日(火)に高山宏先生の書庫を訪問した一大イヴェントについて、機関精神史ホームページに「學魔書庫訪問記——本棚天界篇➊」としてまとめましたが、ここでは番外編的に僕個人で選んだ36冊を公開してみようかと思います。(『兵法三十六計』にハマってるのでこの「36」の偶然は嬉しい。ウータンクランのRZAなど音楽ビジネスの世界に愛読者多数)
まずはでーんと、ブックタワーを屹立させてみました。
「洋書中心」と聞いていたけど、行ってみると日本語のレア本がいっぱいあって、結果的に和物ばかり選んでしまいました。選んだ本のうち洋書は全体の二割程度で、やや保守的なチョイスになってしまった感あり。未知の洋書群をいちいち吟味する時間がなかったとはいえ、このあたりはまだ僕が日本語に縛られてる証拠なのだなと痛感(あと端的に気になる洋書がどれもデカくて運ぶの困難!無念)
項目別に分けてみましょう。まずはコレクション/記憶術関連。山口昌男が英語論文を寄稿した珍しい論考集『Exhibiting Culture』はめっけもの。今福龍太さんがこの本について解説している動画あり。『The Culture of Collecting』は作品社から『蒐集』というタイトルで邦訳出てます。
続いては平凡社の二宮隆洋シリーズ?です(全巻あとがきに名前出てくる。凄すぎ)。山本貴光さんとヒロ・ヒライさんの対談で名のあがったD・P・ウォーカー『古代神学』を見つけて感極まりました! 密林古書価格を調べたら24000円でしたΣ(・ω・ノ)ノ!
次はありな書房の三冊ですね。図書館で読んだりした本だけど、手元に置いて熟読したかったです。
次はゴシック関連。「ユードルフォ城あるぜ」と學魔から前情報あったのでこれは欠かさず落掌。ウィニフレッド・ヒューズ『地下室の狂人』はずっと気になってた洋書。ホーキンスの『古典とゴミ』は風間賢二大人か西山智則さんの本の参考文献で知ったタイトルだったかと記憶します。とにかくジャンク品大好きな僕にはマスト。
日夏耿之介『吸血鬼魅考』(牧神社、1976年)の學魔サイン入り。この流れるような筆跡の「Hiroshi Takayama」サインが施された本が結構ありました。
そして直観と本能で選んだ洋書6冊。
左上の『天体のパントマイム——超越の詩的構造』ってタイトルが美しすぎるでしょう。もうタイトルの中沢新一的ポエジーだけで選びました。ただ、シャレた人形論だと思ったら、結構ガチガチの哲学系の本でした。
真ん中上の『人と内なる獣』は學魔本のどこかで言及されてた記憶と、最近の僕のオカルト狂いから選びました。
右上の『世界像の機械化——ピタゴラスからニュートンへ』は『目の中の劇場』でも言及されてた筈で、「world pictureって何か知ってる?」という學魔講義の恒例の質問の元ネタ発見と欣喜雀躍。
右下の『永遠の幾何学者-—フィネガンズ・ウェイクの性的宇宙』というジョイス研究本はもうタイトルに一目ぼれ。目次も超シャレてる。
左下の『メイキング・オブ・金枝篇』は、国書刊行会の『金枝篇』全訳の校正係(いま作業停滞中ですが、、、)の僕としてはマスト。『分身』はゴシック派なので、あとジャケに惹かれて。
さて、いよいよ最後のブロックです、といって、グループ化できるような共通項もあまりないので、ダーッと並べてみました。忖度してください。
さて、以上36冊の駆け足の紹介でした。さっそくこれら書物で「遊学」を始めたく思います。學魔礼讃📚
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