甘い甘い甘い、感傷
螺旋階段があって、柱にぶら下がって、落ちていくみたいな気持ち。
すっぽりはまって、馴染んで過ぎていく、ような。
慣れてしまえば朝みたいなものだ。
当たり前の幸福。そんなことを思ったから、ふと残しておきたくなったの。エッセイにして。
私にとって甘い、はピンクに少し緑を混ぜたイメージだ。マカロンのような色合いで、マカロンのような軽さと柔らかさのあるものだ。
今日は黒髪の綺麗な先輩をお昼に誘って、ロシア料理を食べた。ボルシチ、壺焼き、黒パンは絶品で、仄暗い室内が、自宅の様なこともあいまって落ち着いた時間だった。
話す内容はたわいもないことで、時の速さだったり、ふだんやってることだったり、仕事のことだったり、少し会話してゆっくり歩いて、また午後の仕事に戻った。
2人でお昼を過ごすのは初めてで、きっと2度目はあったとしてもずっと先だろう。
いいのだ。気分で、その時に掬うことのできるものを両手で抱えて楽しんでいければ。会話に出てきた先輩も今度誘ってみようかな。そんな感じで。
そしてまた、思い出す、短くて長い時間。
眠り、のような思い出。絡まる意思。
田舎の綺麗な街でアップルジュースを飲んだあの日。もう4年も前だなんて、信じられない。写真はなぜかほとんどどこかにいってしまったけれど、だからこそまた訪れたい、ヨーロッパの街。
社会人になって、意外と海外旅行が現実的ではないことを知ったけれど、人生は予測不能、なはずなので、私の道も行きたい場所につながっているはず。
昨日観た映画の、90年代特有の近未来的なサウンドに乗せて、目をつぶって、今は時間旅行だけ。心に気持ちの良いものを与える。
最近夜、本を読む。好奇心を刺激される甘い甘い時間。甘美な読書の末に失うのは、睡眠時間と明日の英気。
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