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#日記

「言葉を演じるひとたちの」/『文芸翻訳入門』刊行記念トークイベントに行ったり、そうしたらいろんなことを思い出したり。

「言葉を演じるひとたちの」/『文芸翻訳入門』刊行記念トークイベントに行ったり、そうしたらいろんなことを思い出したり。

 たとえばほどいた先に見えるのは、遠い記憶のなかの光景。

 今は亡き祖母の家の、その涼しい畳敷きの部屋で。あるいは気ままな独身生活を謳歌する叔母たちが旅や仕事に行ったあとの、ひっそりと静まり返った彼女たちのベッドの上で。タオルケットにくるまった子どものわたしが夢中になって読書しているその脇に積まれていたのは、思えばそのほとんどが海外生まれの物語たちなのだった。

 わたしには叔母が五人いて、彼女

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「あえかなものたちのうたとおどりとことば」/野外劇『日輪の翼』新宮公演観劇の備忘録

「あえかなものたちのうたとおどりとことば」/野外劇『日輪の翼』新宮公演観劇の備忘録

 2016年8月6日、参加していた熊野大学夏季特別セミナーの二日目のプログラムとして『日輪の翼』新宮公演を観劇した。とても暑い日で、マイクロバスの到着した18時過ぎの新宮港湾緑地は日陰ひとつなく夕陽に照らされ、堤防に繁茂している背高泡立草や、ひめじょおん、ドクダミ、オオバコ、ほかにも夥しい名前もしらない田舎の植物。その夏の茂みから立ちのぼる、むうっとした熱気が、小学校の校庭を憶い出させる広い土の舞

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