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【映画感想】『手紙と線路と小さな奇跡』(2022・韓国)
誰かのつぶやきで見て、気になったので何気なくアマプラで観た。そうしたらもう、本当に良かった。
かわいい2人のロマンス映画かと思っていたら、違う、もっともっと大きな愛の物語だった。原題は『奇跡』。韓国語がなんとなくわかるようになってきたので、原題との比較も楽しい。
ネタバレしたくない方はこの先ご注意を。
好き度:★★★★★
数学の才能に秀でた高校生のジュンギョン。彼の村には線路は通っているのに駅がなく、悲願の駅実現のため、奇抜なアイデアの数々を懸命に実践していく。
理由
途中からもしかして、これ実話?と思い始めた。調べたら本当にそうらしい。ただしどこからどこまでが実話なのかは不明なので、実話から着想を得たフィクションといった感じ?
モデルになったのは韓国初の私設駅を作るまでのお話。家に帰るのに危険な場所を通らないといけない人々。ずっとそこに住むのにどんな理由があるのだろう?と思っていた。ファンタジー的要素もありつつ、駅を作りたいという理由に納得できた。
驚き
時系列に少し混乱したのだけど、そこまで複雑にせずに、かつ説明しすぎずにヌナの真実を表現していたのが良かった。入学式の写真を撮る時に花束を真ん中に撮っていたのが印象的だったな。
あともう一つ、父の告白のシーンも印象に残っている。息子が家を出ることにならなければ、ずっと胸に秘めていたのかなと思うと切ない。
ものすごく大きな伏線とか、大事件とか、派手な演出ではないけれど、どれもじわじわと驚いた。
本音
自分のせいで家族を失ってしまったと自分を責めるジュンギョン。後悔を背負う父もまた自分を責めている。言葉にされない思いをヌナが繋いでくれる。
本音を話すこと、愛していると伝えること。現状を変える努力を諦めないこと。日常でずっと意識しているのは簡単ではない。でも、忘れてはいけない。ふと観た映画がとても刺さった。あと奇跡は「大きな」奇跡だと思うよ。