怖いのに目が離せない映画『キャラクター』
映画『キャラクター』を見た。
菅田将暉が見たいという軽い気持ちで見始めたら、万人受けしない、見るのに体力を使う、だけどあくまでフィクションとしては面白い映画だった。漫画が題材になっているのはとても日本映画らしい。
「わーびっくりした!」と思わず大きめの独り言を言ってしまうシーンもあった。本当に心臓に悪い。怖い。でも目が離せなかった。目を覆うシーンも多かったので、軽く見たほうがいいよ!とは言わない。
好き度:★★★★☆
その世界にのめり込む
菅田将暉が素晴らしいのはいつものことなのだが、SEKAI NO OWARIのFukaseさんは何者なんでしょうか?誰にでもできるわけではない役をやりきっていて、この人の俳優の仕事をもっと見てみたい。
クレジットを最後まで見ていたのだが、両角の部屋の飾り付けはFukaseさんがやったとのこと。なんとまぁ。よく考えてみれば、歌っている時も独特な世界観のあるバンドだ。世界を作るのがうまい人なんだな。
僕は一体誰なんでしょう?
キャラクターとはつまり、「その人がどういう人であるか」ということを指している。人は普段、人には見せない何かを内に隠し持っている。優しく、大人しく見えるような人が持つ暴力性。その反対もある。
最後の格闘シーンの菅田将暉の表情が素晴らしかった。そこで「人の内側なんてわからないですよ」と言うセリフを思い出した。まさにそれを体現するようなシーンだった。人間の内側がドロリと見えたようで、それがあまりにも生々しく、息を呑んだ。