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【ドラマ感想】幸せな記憶を頼りに生きていく『涙の女王』

ネトフリにて視聴。放送開始当初は、失礼ながらこんなにヒットするとは思わなかった。このヒットの仕方は2020年頃の韓ドラの香りがする!

この先、ネタバレしたくない方はご注意を。

好き度:★★★★☆

ざっくりまとめ

  • 『あの年、私たちは』的な雰囲気の音楽

  • キムスヒョン氏、久しぶりに普通の役やんと思ったらめちゃコメディーしてた

  • キムジウォンちゃんは一生可愛いね?太陽の末裔からずっと可愛い

  • ヘイン、英語の発音めちゃくちゃきれい!!

  • 絵の構図とか音楽の感じは『サイコだけど大丈夫』を思い出す

サンテオッパにクァクドンヨン。サイコだ〜と思っていたら、キムスヒョンの過去作ネタてんこ盛り、脚本家さんの過去作ネタてんこ盛りのフルコースだった。韓ドラ好きはそこでもうれしくなっていた。

すれ違いの2人

最初は、すれ違いコントみたいだなと思いながら観ていた。離婚を考えていたことをバレたくない一心で取り繕うヒョヌと、「私に優しくしてくれてる?」と勘違いするヘイン。あまりにも幸せそうな映像を挟みながら、どうして今のような関係になったのか?を見ていくミステリーみたいだった。その路線で観ていくのかと思ったら、後半にかけて方向転換していったので予想外だった。最初に抱いた感想と、最後まで観て抱いた感想に少し乖離がある。

新鮮だったところ

財閥ものってちょっと飽きたなと思っていたところ、急に田舎が舞台のヒューマンドラマみたいになったのが面白かった。このふたつ、交わるんだ!大勢の人が用意した豪華な料理とワインよりも、チゲなどの実家の料理が本当においしそう。

ウンソン

ウンソンを見ていると、身近な人の愛し方や「大事にするとはどういうことか」がわからないのも苦しいものだなと思った。皿を持ったときには絶対に投げるとわかったから、音量を下げた。環境のせいで作られた孤独や空虚感を最後まで持っていってしまったのが悲しかった。改心とまではいかなくても、生きていてほしかった。

しかし手術後のヘインがウンソンに対して1ミリも心が動いていない感じがしてすごかったな。

記憶

人間は辛いときや苦しいときには、これまでの幸せな記憶を思い出して耐えている、というのが印象に残っている。確かにそうだ。記憶は関係性を作るものであり、生きていく上での支えにもなる。

タイトルは「女王」だけど、本当によく泣いていたのはヒョヌのほう。もっともっとふたりの幸せな記憶を観たかった。(噂ではスペシャル放送があるとか?)

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