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陽だまりのかけら

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日常の光を集めるメディア。
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記事一覧

冬を待つ幽霊

ひとりの部屋。布団の上に寝転がってスマートフォンをいじっては、その何もなさに打ちひしがれ…

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10月11日

アラームが鳴って目を覚ました。 休みの日だというのに起きなければいけないのは何故なんだろ…

10月のねこ
1か月前
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いつか風に変わった記憶

今年も、ようやく秋の風が吹きはじめました。 音がなくなったように乾いた空気のなか吹く、つ…

10月のねこ
1か月前
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生活を営むこと

この8月から、一人での暮らしをはじめました。 心身ともにあたらしい場所にいきたいという気…

10月のねこ
3か月前
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変わらない過去とイヤホンから流れるラジオのこと

『みなさん、こんばんは。……です。本日は…』 朝起きて仕事に行くとき、いつもの駅まで40分…

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勘違い

「何から話せば良いのかな」。 悲しいことが多すぎる日常に何を添えれば、あなたに触ることが…

静かな海
1年前
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また会えたね

これまで書いてきたエッセイを、ふと読み返してみることがあります。 数十日前。数ヶ月前。数年前。 いろんな眠れない夜にたくさんの言葉を綴ってきました。始めた頃は、すぐに書けなくなってしまうのではないかと思っていましたが、いまは数ヶ月単位ながらもなかなかによく続いているものです。 生活の中で、日々の中で、自分で書いた言葉たちのことをどんどん忘れていきます。一緒にいたことは覚えているけれど、なにを話したのか覚えていない記憶みたいに。 ありがたいことに、エッセイをいつも読んでく

冬の光

わたしは移り変わる季節の中、冬に差す光のことがとても好きです。それは必ずしも目に見える、…

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この星のかけら

「ツートントン、ツーツー。」 この広い宇宙のなかで、その星の上にいるあなたに、この声が届…

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あなたのための星であること

わたしの住む星には、ほんの少しの美しいものがある。 そう感じたのは、ここ数年のことでした…

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黄金色の小麦畑に君は誰を想う

人生は複雑だ。異論は、申し訳ないけど認めない。 幸せも、愛も、痛みも、虚無でさえ、絡まり…

静かな海
1年前
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魔法つかいになりたかった、いつかの小さな女の子へ

魔法つかいになりたかった。 キラキラステッキをくるりと回してかわいい呪文を唱えれば、好き…

静かな海
1年前
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12月31日

こんにちは、ねこです。 これを書いているのは12月31日、忙しなく働く人たちと年末年始お休み…

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いつか悲しみを超える時が来るのかもしれないとまで思う、あなたの表情のはなし

「楽しい?」とか 「おいしい?」とか 「嬉しい感じの気持ち?」とか、 よく聞いてしまう。 ダイニングテーブルを挟んで向かいに座り、夕飯を頬張りニコニコするあなたを見ている時や、あなたの生まれた日を祝うべくサプライズデートに連れ出しキラキラと子どものように目を輝かせるあなたを見て、こちらまでにやけてしまうような時には、必ず聞いてしまう。 人によっては「恩着せがましいな」とか思われそうなものだけど、パートナーにそういったことを言われたためしは無く、必ず丁寧に答えてくれる。 「