思考が暴走すると、思い込みが現実と錯覚する
思考は、暴走するとあっという間に転げ落ちます。
どんどんアリ地獄にはまっていきます。
あるいは、樹海。
迷いに迷いこんで、しまいにはアリ地獄や樹海にいることもわからなくなります。
「私、ここにいるのが普通なんですけど、何か?」ってなる。
だから、そもそも迷路に入り込んだ入り口が何だったかが重要です。
例えば、前回書いた私の思い込み。
「私は母が望んだ通りの子どもじゃない」
この思い込みが潜在意識の根底にあった私に起こった出来事は、上司に仕事の担当を外されたことでした。
ショックを受けた私の思考はフル回転し始めます。
私は仕事ができないと思われているんだ。
この職場に必要ないって思われているかも。
クビになったらどうしよう
↓
なんでこんなことが起こったんだろう。
↓
私に能力がないからだ。
存在感がないからだ。
私がもっと可愛ければいいのに。
↓
どうせ私にはどこにも居場所なんてないんだ。
存在価値なんてない人間なんだ!
思考の迷路にはまり込むと、誰がなんと言おうと、それが世界の真理のように洗脳されてしまいます。
「私には存在価値がないんです!」
私の存在価値がないのは、世界の常識。
それが当たり前なんですって、自分がただアリ地獄にはまっているだけなんて夢にも思いません。
そうなると、自分に起こる現実がすべて「存在価値がない」を立証するみたいに起こるし、余計にアリ地獄から抜けられません。
どうしたらいいか。
発端は何だったか?
「仕事を外された」ことでした。
なぜそれが自分にとって気になるかを、自分に問うことです。
仕事を外されたら、何て相手に言われている気がするのか?って。
ただ厄介なのは、"能力がない""容姿が悪い"と言われた気がするとか、あたかも当然に思えることに行き着きやすいのですが、それが見せかけの理由かもしれないことです。
先月、ロンドンでのトレーニングの際のことです。
テンションが低かった私は、無性に自分が太っていることが許せなくなっていました。
スピリチュアル的ダイエット考察で、体型を気にしなくなったって書いた時の自分はどこへ行ったのか。
太っている私を許してないのか、私?!ってモンモンとしました。
発端は、初日に「肉付きがいいね」と言われたことです。
グサーっと深々と心に刺さりました。
ここで迷路に入り込むと、太っている私はプラクティショナーは無理だ!までに達します。
迷路にはまると「太っている私なんて、
私なんてダメ人間だー!」と思い込み、感情の嵐が来るので余計に来た道がわからなくなり、どんどん自己否定が始まるからです。
ここで、立ち止まりました。
待てよ、なんだっけ?最初は。
「肉付きがいいね」でした。
それを言われて、相手が暗に何て言っている気がしたんだろう。
自分から返ってきた答えは「欲張りな人」でした。
太っていると、私が卑しい人って思われている気がする。
人の分も取る欲深い人って言われている気がしたのです。
カトリック系の小中学校に通っていた私は、宗教の授業で、食べものに困る人がいたら、自分の分も与えなさいって習います。
アンパンマン精神。
そんなんできるかーー!って本当は心の底で思っているのが、人にバレる!
太っているだけで、私は欲深いって宣言して歩いている気分になると思ったんです。
千と千尋の神隠しで、千尋のパパママが神様の食べものを食べて豚になる感じ。
アレが私だと・・・。
だから、欲がない人間を演じようと必死だったことに気づいたのです。
みんなでケーキを分け合う時に妙に遠慮してみたり。本当はめっちゃ食べたいクセに笑
そもそも、なんでこんな思い込みができたのかな?って思い出すと、真っ先に父が浮かびました。
私が楽しみに取っておいたプリンとか、よく父が食べられていたから笑
冷蔵庫の中に名前まで書いて置いてあったのに、学校から帰ってみたらプリンがない衝撃。
名前に気づかなかったとか、何?
私のプリンを返せー!
先生にまで訴えそうになった笑
そんな父がまぁ太っていたんです。。
ああいう人にはなるまいって固く心に誓えば誓うほど、近づいている気がしてしまうんですね〜。
それと同時に「私の取り分はない」とも思い込んでいました。私のものって言えるものはない。
だから、取り分を必死に確保しなきゃいけない。
でも、それは欲深い行為だと思う。
だって、自分のものも与えられる人にならないといけないから。
自分の取り分を確保します!って行動することが、私には欲深い気がするから、取り分を確保しに行くのも勇気がいる。
そうは言っても、取り分は欲しい。
そして、取り分を取りに行ったら行ったで罪悪感に襲われる。
そんなループにいたことに気づいたのです。
要するに、太っていることが問題ではなく、欲深いと人に思われることが私にとって問題だったのです。
迷路の攻略ができると「なんだ、そうだったのか。こんな出来事が私にとって大きなことだったんだ」と気づかされます。
なんで悩んでいたんだろうって思うようになり、太っていることを気にしていた自分が消えるから不思議です。
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