ただ徒らにこの世界で踊っている
心が震えるものに出会ったとき、わかるのだ。あ、またこれだ、と。全身の血液が沸騰していき、脳味噌が蒸発していくような燃え上がり方をして。細胞をかけめぐる熱が波となってうねりながら上昇して。この感情と身体と魂の昂りを、わたしは完全に持て余している。どうすればいいのだろう。ただの感情であれば、感じれば消える。だがこの衝動に近い揺れは、他のものに伝播させない限りそこから離れずずっと振動している。くすぐられてこそばゆいとき、動くことで周りへにがすような、その感覚に近い。理想であれば、わ