ピンクのきゅうり漬け。
【エッセイ×反省】
年末最後のゴミ出しのため、冷蔵庫の中を整理した。
中途半端に残ってしまった調味料や、存在すら忘れ去られた、タッパー入って冬眠中の黒にんにくに謝罪をしてから、別れを告げた。
賞味期限を切らせてしまうことは最近こそ少なくなったが、冷蔵庫の奥にしまうと、どうしても出てしまう。
健康のためにと購入した特売だった黒にんにくは私の口に合わず、おまけにオナラにも悪影響となってしまったため、いつしか忘れてしまっていた。
頑張って一日一個食べていたが、顎と歯が抜けそうなほど咀嚼を拒んでしまう。
申し訳ない。かたじけない。
にんにくは大好きなんです。
次に、陶器のどんぶりが目に飛び込んできた。
手作りキューちゃんだ。きゅうりの漬け物を入れていた。🥒
作った記憶が曖昧なほど前だったが、少し前に見た時は大丈夫だった。
濃い目に味付けした醤油ベースのタレに漬け込んでいるからまだイケるだろうが、さすがに危険か?密封容器に移し替えるか?漬け直すか?
などと安らかな心で手に取ったその瞬間、白目に鳥肌が立つような恐怖が貫いた。
きゅうりが全面ピンクに染まっていた。カビだ。
まるでピンクのペンキを絡めたような、奇妙なタレが出来上がっていた。
しばらく時が止まった。
ピーピー泣く冷蔵庫の声で我に帰り、やっと私は言葉を放った。
マジですかぁ…あぁこんな色になるなんて…。
ごめんよきゅうり。でも綺麗な色だよ。
どんぶりごと処分してしまおうか迷った。
新しく買い換えれば良い。
しかし惜しい気持ちが勝ってしまい、中身だけを捨てた。
ゴミ袋に入れる際最善の注意を払ったがしかし、指にピンクが付いてしまって大急ぎで洗い流した。
見たこともない大量のカビが、猛毒だったら危険だと脳裏をよぎったのだ。
最悪、経皮毒だったら…。
私の妄想は膨らむ。
何かと何かで化学反応を起こした新種のカビで、微量でも身体に影響が出て、仰天ニュース行へなったら…。
もし、数日後、数ヶ月後、数年後に何かあったら…。
じわじわとじっくりと血液の中でカビが増殖し、ある日突然、奇妙な生物を誕生させてしまったら…。
あ、どんぶりには洗っても洗いきれないカビが付着していたら…。
そして熱湯によってそれが剥がれ、うどんやラーメンなど食べたときに…。
あわあわした私は、どんぶりを熱湯に浸し、アルコールをかけ、何度も洗った。捨てることはしなかった。
ゴミ袋は二重にした。
冷蔵庫はこまめに整頓すべきだと反省した出来事でした。
最後までお読みいただきありがとうございました!
またきてね♥️
〜おまけ〜
もやしは野菜室ではなくチルド室が良いらしい。
楊枝で袋に数箇所穴を開けると日持ちすると知ってからもやしを買うことが多くなった。
もやしっ子なんて言われるほど栄養が無いと思われるもやしだが、そんなことはない✨
しかし生は危険のようです!