慈悲の精神で接するのは成功?帰省と義実家とのつきあい②【ヨガ哲学】

①はこちら↓
とある問題から距離を置いていた義実家についに帰省となり、どうやって心持ちを保とうかと思った矢先に思い浮かんだのがヨガ哲学だった、というものです。

哲学?ヨガ?となると気が引ける方もいると思うので、手短にこれがなにかというのを記したいと思います。
わたしがヨガ哲学のベースにしている(ヨガ講師の養成講座で習ったのもあり引き続き学んでいる)のは、ヨーガ・スートラです。各種あるヨガの教科書のひとつで、インドで誕生しました。
ヨガ自体の歴史は4-5000年前に誕生したといい、日本が縄文時代中期ごろにはヨガがあったとされています。
このヨーガ・スートラがまとめられたのは2-3000年前で、おおよそ西暦に近い数字ですが、この頃から哲学というものが存在していたことになります。
箇条書きのように短い文章が並んでいますが、そのひとつひとつが心理学のようなのです。

さて、1-31にあるスートラ(スートラとは格言などという意味があります)にはこうあります。
"苦手な人には慈悲の心を持ちなさい。"

原文を抜粋すると
1.33 maitrīkaruṇā-muditopekṣāṇāṁ …(これにプラスして楽しい人と仲良くしましょうなど書いています!)
はい、もう何書いてるかわからないやつですが、
多言語が苦手な方、逃げないでーー!笑

私が言いたいのは最初の一文
maitrīkaruṇā
カタカナで読み仮名を書くと、マイトリーカルナーです。
ここだけ!ここで慈悲なのです。

この1-33のスートラは人間関係についての一文なのです。
ヨガなのに、人間関係?って思うのですが、そんなことも網羅してくれるのがヨーガ・スートラなんです。
ちなみに梵語だと
maitrī 慈
karuṇā  悲
と出てきます。

なので、そうだこのmaitrīkaruṇā…で接したらどうなるんなろう、と思って実験しようと思ったのです。
人体実験ならぬ、心の実験。

そもそも慈悲って何かとは言うことなのですが、憐れみ(気の毒に思う)、楽しみを与え苦しみを取り除く、という解説もあります。
英語だとcompassionで、思いやりにも当たります。

いやいや、苦手な人に対して思いやりなんぞできるかー!という感じなのですが、もう泊まることは確定しているんだからやるしかない!と思い。
思いやりよりも憐れみのほうが強めの慈悲の心にて挑みました。ヨガと仏教は違うけど、気持ちは菩薩…

結果、会った瞬間どんな顔したらいいんだ、と悩んでいたのですが、会ったら会ったですっといらつきそうな気持ちがおさまったのです。
なので前と変わらず楽しく過ごせました。

よく人間関係で相手は変えられないといいます。
変えられるのは自分だけです。
家族だろうとパートナーだろうと、他人は変えられません。変えようとすると体力がいります。
自分を変えたほうが楽です。
だからといって相手のいいように変えるのではなくて、自分がどうしたいのか、どうしたら自分が心地が良いのか、をベースにするのが肝なんです。

ヨガ哲学っておもしろいんですよ。
ありとあらゆる心理学集めましたみたいな。

ヨガ哲学は難しいなと思っても、もしどうしても切れなくてでも付き合わなければいけないような人がいたら、勇気を持って慈悲の心を持ってみてください。


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