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サンフランシスコ流宴会術

September 30, 2020

明日から10月。人事異動の季節でもあります。いつもだったらこれまでの労をねぎらって昼や夜に歓送迎会が開催される時期ですが、今年は席がすこし離れ気味だったり、パーテーション越しでの会話だったりと、いつもとちょっと様子がちがうかもしれません。

日本の職場では懇親会や感送別会は昼休みや定時後といった業務時間外に行われることが一般的です。サンフランシスコ州立大学でも、大きいイベントを終えた後の打ち上げやメンバーの歓送迎会がオフィスで行われることがしばしばありましたが、基本的に業務時間。オフィスの交流の場であるパーティは仕事のうち、という背景もありますが、定時後は帰宅時間なので、全員が参加するような集いは定時内に行われます。

また、サンフランシスコ州立大学のスタッフはおもてなし上手。私が初めてオフィスに出勤した日、緊張しつつ各チームに挨拶まわりし、パソコンのセッティングやら諸手続きをして、あと1時間ほどで定時となった夕方。今からミーティングがあるからと呼ばれました。ペンとメモを持って部屋のドアを開けると、オフィスのスタッフが勢揃い。(アメリカではめずらしい)上品なフルーツタルトで歓迎のお出迎えでした。なんの心積りもなかったスピーチは何をしゃべったのかまったく覚えていませんが、オフィスでメンバーとして迎えられているというのをしっかり感じ、日本の大学職員として役に立てることがあればなんでもしよう!というやる気に満ち溢れました。そして、定時になるとさくっと解散。アメリカ流です。

季節がめぐって8ヶ月後の最後の出勤日。最終日はインターンの成果報告をプレゼンし、ちょっとしたスナックとドリンクで参加者をもてなすのがオフィスの慣例でした。パーティカルチャーを磨いたことも研修成果のうち。歓迎会で"やられた"ので、成長を見せるべく日本のお菓子や飲み物をジャパンタウンで買いこみ、折り鶴にメッセージを書き、準備万端。無事にプレゼンを終え、ディレクターから講評をもらい、晴れ晴れとした気持ちでいると...ケーキの登場!しかも名前入り!続いて、全員のメッセージ入りのカードと記念品!
またしても一本取られました。みんなで記念撮影をして、あいさつを交わしながら涙腺がゆるみましたが、でもやっぱり定時になるとさくっと解散。アメリカ流を身につけるにはまだ修行が必要そうです。

明日から新しい環境にチャレンジする人もいると思いますが、同じ部署で過ごしたメンバーはこれからも仲間。今日はノー残業デーです。早めに業務を終えてこれまでのがんばりを慰労し、自信を胸に次の場所でもがんばってください!

*「ハーバード流宴会術」児玉教仁
https://www.amazon.co.jp/ハーバード流宴会術-児玉-教仁/dp/4479793674
パーティ術が仕事のスキルとしていかに重要かを楽しく説いています。

*送別会案内で公用メール、時間外なら許容 大阪府知事 (産経新聞、2019年8月1日)
https://www.sankei.com/west/news/190801/wst1908010029-n1.html
大阪府職員が送別会の案内を公用メールで送ったことについて「時間外なら」許容とされました。

(写真:サンフランシスコ州立大学OIPでのサプライズケーキ)

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