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職場の七光り

February 9, 2022

今週も2月の冷え込む日が続いていますが、国立大学の2次試験ももうすぐ。受験生たちも志望校に向けてラストスパートをかけているところかもしれません。

東京大学という名前はおそらく日本で多くの人に知られていますが、ありがたいことに、アメリカでも(まだ)そのネームバリューはそれなりの威力を発揮していました。
たとえば、アメリカ滞在中の研修同期10名強で、UCバークレーとスタンフォード大学を訪問する計画をしたときのこと。各大学を1日ずつまわり、スタッフへのインタビューをしようと考え、サンフランシスコ在住だった私がアポ取りに。当初は部署ごとに訪問の約束をとりつけるつもりでしたが、「東京大学」の職員(※ただの一般職員)で、ほかの「有力な国立大学」の職員たちとともに「文部科学省」(※ただの研修生)から派遣されてアメリカに滞在していると伝えたところ、UCバークレーは、国際担当部署が一括して各部署とのアレンジをしてくれることに。当日は担当のスタッフが終日同行してくださり、昼食のおもてなしも。UCバークレーのマスコットキャラクターのくまの金バッジをおみやげにいただきました。
スタンフォード大学では、ある部署では担当副学長がご対応。事前のやりとりで対応者の名前は伝えられていたものの、まさか副学長とは思わず、当日通された立派な会議室で背筋が凍りました。(私の痛恨のリサーチミスにより、無邪気にカジュアル服で来ていた研修同期たちも巻き添えに。)

サンフランシスコ州立大学の上司には一体どんなアポの取り方をしたのかと言われましたが、先方の大学は、日本の北から西の大学職員が、インターン先のアメリカ東海岸・中西部・南部からはるばるカリフォルニアを訪問するということで敬意を払ってくださったのはもちろんのこと、「東大」という職場の七光りが下駄を履かせてくれたのかもしれません。

ところで、東京大学の公式な英語名称は「Tokyo University」ではなく「The University of Tokyo」。ほかの七帝大(北大・東北大・名古屋大・京大・阪大・九大)の名称は「地名 University」です。(私立大学の場合は地名がつくことは少ないので、英文法上、○○ Universityが多いようです)

東大の英語名称の由来はわからないものの(ご存知の人がいたら教えてください)、アメリカの州立大学の名称も「(The) University of 地名」、「地名 University」と2通り。たとえば、カリフォルニア州の「University of California (UC)」と「California State University (CSU)」、モンタナ州の「University of Montana (UM)」と「Montana State University (MSU)」、アラバマ州の「The University of Alabama(UA)」と「Alabama State University(ASU)」は、いずれも異なる大学です。
どうやら、アメリカの場合には「University of」は州の代表的な総合大学で、各州に1つのようです。

さて、日本では「東大」という名前は、世間にとってポジティブにも、ネガティブにも響くことがありますが、その名前に(はじぬようにしつつ)利用させていただくことも時には大切。
今日はノー残業デーです。「ノー残業デー」の名前のもと、今日は大手を振って早めに帰りましょう!

*2022年度設置の大阪公立大学(大阪府立大学と大阪市立大学が合併)の英語名
大阪公立大学の英語名称の案は「The University of Osaka(仮)」でしたが、大阪大学(Osaka University)の申し入れを受けて、「Osaka Metropolitan University」に変更に。
日本経済新聞(2021年3月12日)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOHC118GT0R10C21A3000000/
大阪大学(2020年8月21日) https://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2020/08/20200821001

*ミスド×ヴィタメール
チョコレート感をしっかり味わいたい人は「ショコラ サンバ」がおすすめです
https://www.misterdonut.jp/m_menu/new/220107_wittamer/

(写真:"k" が抜けてスケールが大きくなった大学名)



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