災害時の必需品！備蓄水の保存方法と使い道まとめ
もしもの時の安心を、今から準備しませんか？
災害時、最も大切なライフラインのひとつが「水」。例えば、こんな疑問を持ったことはありませんか？
✔️ どれくらいの水を備えておけば良いの？
✔️ どの水を選べば一番安心？
✔️ 本当に水を備蓄する必要はある？
突然の災害に備え、家族を守るために欠かせない「備蓄水」。けれど、「ただ用意しておけばいい」というものではありません。
・どのくらいの量が必要なのか
・どうやって管理すれば無駄にならないのか
意外と知らないことはたくさんあります。
この記事では、防災初心者でもすぐに実践できる「備蓄水の基本」をわかりやすく解説します。災害時に慌てず、家族や自分の命を守るために役立つポイントを一緒に確認していきましょう。
災害時にはなぜ備蓄水が必要なの？
災害時に水が必要な理由は大きく分けて以下の3つです。
1. 飲み水としての確保
水は生命維持に欠かせません。人間の体の約60%は水分で構成されています。例えば、体重60kgの成人男性では、そのうち36kgが水分です。そして、わずか5％の水分を失うだけで熱中症や脱水症状といった症状が現れます。
特に災害時はストレスや不安、避難生活での体力消耗などが重なり、普段以上の水分補給が必要です。また、猛暑の中での避難所生活は、脱水症状や熱中症のリスクがさらに高まります。
＊参照：国土交通省「健康のため水を飲もう」推進委員会 後援: 厚生労働省
2. 調理や衛生面の維持
非常食や保存食を食べるためには、災害時でもお湯を沸かしたり、水戻し調理をするための水が必要です。カップ麺やフリーズドライ食品など、一見便利に見える食品でも、お湯や水を使用しなければ食べられないものが多くあります。
＊参照：東京ガス 暮らし情報メディア ウチコト「【専門家に聞く】もしものために知っておきたい! 災害時に役立つ調理ポイントや防災レシピ」
避難生活では、衛生状態の維持も重要です。手洗いや顔拭き、体を清潔に保つための水が不可欠となります。
3. 緊急時の応用
災害時にはケガをするリスクが高まります。清潔な水がないと傷口を洗うことができず、感染症のリスクが増大します。例えば、転倒による擦り傷や割れたガラスなどで切ってしまった場合、まずは流水で洗浄することが初期対応として適切です。
＊参照：空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”「災害時に家族や自分がケガをしたらどうする？-洗浄編-」
突然の災害で断水が発生した場合、トイレの水が流せなくなる可能性があります。トイレも被災するのです。その際、携帯トイレや簡易トイレを使用します。簡易トイレの吸水シートや凝固剤を使えば、水の消費を抑えることができるでしょう。
◾️非常用トイレ（便器に設置して使用するタイプ）
◾️携帯トイレ（尿処理専用です）
◾️簡易トイレ（排便袋＆凝固剤は5セットのみ付属しています）
2. 備蓄水はどのくらい必要？家族の人数別に計算しよう
農林水産省によると、1人あたり1日3リットルの水を目安に備蓄するとよいとされています。そして、最低でも3日分、９リットルの備蓄が必要です。これは飲料・調理用が中心ですが、衛生用・食器洗い用などを考慮するとさらに多めに必要になります。
備蓄水【目安量】
1日：3リットル×人数
3日：9リットル×人数（最低量）
7日：21リットル×人数（推奨量）
こちらの目安量をもとに計算すると、4人家族で一週間分の備蓄水を準備する場合、
21リットル × 4人 ＝ 84リットル
2リットルのペットボトルの場合、42本分
家族が多い場合や乳幼児、高齢者がいる場合には、さらに多めに確保しておきましょう。
3. 水道水・ペットボトル水・備蓄水の違いを徹底比較
水を備蓄する方法にはさまざまな選択肢があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
水道水
◾️メリット
・コストがかからず簡単に準備できる
・必要な量を定期的に確保できる
◾️デメリット
・長期保存には不向き（常温では３日程度、冷蔵庫なら１０日程度保存可能）
・衛生面で管理が必要（保存容器の煮沸消毒など）
ペットボトル水
◾️メリット
・手軽に購入でき、保存期間が明記されている
・持ち運びや管理がしやすい
◾️デメリット
・保存期間が2〜5年と限られる
・保存状態によっては水の風味を損なうため、保管場所に注意
・大量に備蓄する場合、保管場所が必要
備蓄水
◾️メリット
・災害備蓄用に開発されており、保存期間が長い（5〜10年）
・非常時用に最適化された品質
◾️デメリット
・他の水に比べて初期コストがかかる
・一度開封すると早めに使い切る必要がある
4. 備蓄水の具体的な使い方：飲料から応急処置まで
備蓄水は主に以下の用途で使用します。
1. 飲料用
水分補給に直接使います。特に災害時は体調を崩しやすいため、十分な量を確保することが重要です。
2. 調理用
インスタント食品や缶詰を温める際に使用します。簡単に調理できる食料を優先して備蓄すると、水の使用量を抑えられます。
3. 衛生用
手や顔を洗う、体を拭くなど、衛生を保つために使用します。ウェットティッシュやアルコール除菌シートを併用すると水の使用量を節約できます。
4. その他
緊急時の傷の洗浄や簡易トイレの水分補充に使用します。消毒剤や持ち運び用の浄水器を用意しておくとさらに安心です。
5. 水の保存方法と管理のポイントを徹底解説
1. 保存方法
ペットボトル水や備蓄水は直射日光を避け、冷暗所で保管しましょう。水道水は専用の保存容器（ポリタンクやペットボトル）に入れ、できるだけ空気に触れないように口元ギリギリまで水を入れて、ふたをしてください。
また、保存している水道水を飲むときには、直接口をつけて飲まないようにしましょう。必ず、コップなどに注いでから飲むように徹底します。
2. 賞味期限の確認
ペットボトル水や備蓄水には期限が記載されています。期限が近づいたら早めに消費し、新しいものと入れ替えましょう。賞味期限を、パッと見てわかるところに大きく書いておくと管理がしやすいです。
3. 定期的な点検
備蓄した水が適切に保管されているか、定期的に確認しましょう。涼しい場所で保管するのが適切です。温度変化の少ない場所を選んでください。水道水の場合は、交換時期をカレンダーやアプリで管理すると便利です。
6. 備蓄水を無駄なく活用する方法
災害が発生しなかった場合でも、備蓄水を無駄にしない方法があります。
ポイントは、期限の近いものを普段使いに活用すること。備蓄水を普段の生活で飲料水や調理に使い、減った分を買い足すことで常に新しいものを保管できます。
最初は少し多めに確保しておき、使用した分を少しずつ補充することで、無駄を防ぎながら常に一定量を確保しつつ備蓄を続けられます。
水道水ではスパンが短くなるため、常に管理し続けるのは大変かもしれませんが、ペットボトル水なら無理も無駄もなく備蓄可能です。
まとめ：備蓄水は必要な分を確保して災害に備えよう
防災の基本の一つは、万が一に備え「適切な量と方法で水を確保すること」です。災害時には1人あたり1日3リットルを目安に、最低3日分、可能であれば1週間分を備蓄しましょう。
また、水道水、ペットボトル水、備蓄水を用途や保存期間に応じて組み合わせることで、効率的に準備ができます。日頃から備蓄水の確認や入れ替えを習慣化し、非常時にも慌てず対応できる準備を整えておきましょう。
いいなと思ったら応援しよう！
