フードコーディネーターの二番手戦略
一番手の重要性について
フード業界における競争の激しさや、先駆者の存在を目の当たりにした経験を振り返ると、「一番手であることの重要性」が浮き彫りになります。
私がこの業界に入る前にも、既にフードコーディネーターの先駆者が存在していました。その方は、大手スーパーやコンビニの顧問を長年務め、執筆活動も行うなど、二足の草鞋を履きながら大きな影響力を持っていました。当時、新聞でその方が紹介されているのを見て、すごい方がいるものだと感心したことを覚えています。ビジネススタイルとしては、「商品開発はしない」、つまり「主婦目線で商品を見る」という形をとられておりました。
先駆者の存在が示すように、ビジネスや市場において一番手であることは他者に対して有利な立場を築くための鍵で、一番手として市場に進出することが、ブランドや企業の成功に不可欠であるというのは明確な事実です。
山口周さんが述べている「一番手であることの重要性」は、大きな市場という枠組みでおっしゃっているようです。
「競争の激しい現代社会では、一番手として市場に進出することが、ブランドや企業の成功に不可欠である」
この考え方は、個人のキャリアやブランディングにも適用できます。特に、既存のプレイヤーが強い市場では、一番手に立つことが圧倒的な優位性をもたらし、ブランド力や知名度を確立し、後発の競合をリードすることができます。
二番手の課題とスタートのポイント
私の場合、二番手というよりも、遅すぎるスタートであったため、不利な状況にあることを痛感しました。
ここで考えるのは、「主婦目線」という広範な視点ではなく、もっと現場に近い「バックルーム(厨房)」や「セントラルキッチン」に注目することに。これにより、現場経験を基に新たな強みを築き、差別化を図ることで、後発組でも独自のポジションを確立することが重要な戦略になりえるかも。
ランチェスター戦略の「選択と集中」は、後発組や二番手にいる場合に特に重要です。広い市場全体で勝負するのではなく、特定のセグメントやニッチな分野にリソースを集中させ、そこでリーダーシップを確立することが効果的です。私の場合、フード業界の「開発」という業務にフォーカスし、他の業務がプラスされることで、25%の市場性も達成可能かもしれないと感じたのです。
商品開発とプロデュースの視点
幸運にも、私は最初から様々な企業との契約により、和洋中のすべてを手掛ける必要がありました。これにより、業務の幅が広がったのです。
初期の段階で幅広く 時間と集中、脳の柔軟性
そして大切なことは、こうした幅広い経験を一通り、身に付けるには、ある程度、時間と集中、そして脳が柔軟であることが必要です。つまり若いにこしたことはない。
広く深く・・・
そこから次なるステージ、一つ一つの商品をより深く開発できるようになります。一例を挙げると、製品の粘度や材料選定において、どのメーカーのどの製品が最適化できるのかを見極めることや、工場での大規模な調理プロセスに対応した改善提案が重要です。
これらのスキルは、単なる厨房内の調理だけでは得られないものであり、ランチェスター戦略の「選択と集中」を活かして、競争力を高めていくポイントとなります。
さて、契約している企業には、開発のお仕事では、常駐の開発の方が困っているところを埋めることもお仕事です。そして、このようなHowToが求められ、それにより特定のシェアを拡大できるのでは、と思っております。
年末は、開発の人といつ、いくらの価格で商品を投入するのかと言った打ち合わせをする時期でもあり、クリスマスシーズン、イルミネーションを見ながら、話を詰めていくのです。