立山黒部アルペンルート
前回はオーバーツーリズムについて書きましたが、立山の観光の見どころ(長野県側からのルート)を書いておきます。北アルプスを楽しむことができる山岳リゾート。
一応調べた感じは富山県側からのルートもかなり景色がよさそうです。
標高2450メートルにある立山室堂への移動がそもそも観光です。乗り物内でも各種案内放送が入り、映像も流れてます。
電気バス(関電トンネル)
長野県側玄関口の扇沢駅より黒部ダムまでは北アルプスの赤沢岳をぶち抜いて作った関電トンネル(旧大町トンネル)を通ります。
こちらは黒部ダムを作る時にできましたが、難工事になったことで有名です。
全長5.4キロメートル 1956年(昭和31年)から工事が始まり1958年(昭和33年)にできましたが、破砕帯の80メートルを掘るのに7ヶ月かかったとか。
破砕帯とは、地下水を大量に溜め込んだ軟弱な地層のことです。摂氏4度、最大毎秒660リットルという人が吹き飛ばされるほどの地下水と大量の土砂が噴出し、掘削作業は中断せざるをえない状況に陥ったそうです。
バスの中から破砕帯と水がジャバジャバでているところが見えます。
黒部ダムにて破砕帯の水を自己責任で飲みましたが、冷たくて普通に美味しかった。
ちきりんさんの放送を聴いてとても興味がわいた場所です。
昭和38年にできた黒部ダム
ブラタモリの本を借りて読んだり、プロジェクトXや関西電力のYouTubeを見ました。黒部の太陽は見なかったので残念。
破砕帯工事以外にも、2700メートルの立山の尾根にブルドーザーで資材を運びソリで滑り降りる作戦とか、雪に閉ざされた厳冬期の黒部に若者50人送り込んで黒部ダム側から工事させていたとか(5ヶ月ほど軟禁状態。寒すぎて食料が凍ったらしい)、雪崩で何人も亡くなったとか、工期が間に合わないから一か八かで山肌爆破とか…
殉職者は171名。
今だったら連日ワイドショーで叩かれ責任追及され大騒ぎになるような内容です。
この内容を知ってから行くと、命をかけて工事に挑んでいた延べ1000万人の情熱のすごさと昭和のパワーを感じます。
崖の上に細い道を作って富山県側から徒歩で食料や燃料を担いで運んだとか!
踏み外したら最後。命がけ。
ちょっとした情報を知ってから行くと展示物にも興味がわきますね。
6月後半から観光放水や観光船運行も始まります。放水はあくまで観光目的で、発電自体は10km下流の発電所で行われています。
地下式ケーブルカー
次に黒部ダムから少し歩いて黒部湖駅より地下式のケーブルカーに乗ります。
国立公園である北アルプスの景観を壊さないように、また雪による被害を受けないように山の中のトンネルを走ります。
全線地下式のケーブルカーは日本でここだけだとか。
支柱のないロープウェイ
黒部平駅から更にロープウェイに乗って大観峰駅へ行きます。雪崩で倒れないように1.7キロのワイヤーの間には支柱が1本もないのです!
私が乗った時は曇っていて景色が残念でしたが、ネットに出ていた秋の写真が下記です。
もう晴れていたら景色だけでも最高だと思います。でも風が強かったら泣きます。
ワイヤーロープだけで支えているので点検作業は重要ですが、これまた命がけ↓
日本唯一のトロリーバス
大観峰駅から今度は日本でここだけしかないトロリーバスに乗ります。もはや乗り物まつり!
立山の主峰、雄山(3003m)の直下を貫通している立山トンネルを走ります。
頭は電車で上の電線?から電気をとって走ってます。足まわりは三菱ふそう製のバス。
2024年をもってトロリーバスの運行は終了だそうです。
「サイドにある見たことのない丸っこいものは何ですか?」と係の人に聞いたらここに足を引っかけて車体の上を点検する時に使うと言っていました。上部が電線につながっているのでバスの上に乗ることが多いんでしょうね。
感電しないように乗車口の下にアースがくっついていると教えてもらいました。
質問してるのが私たちしかいなかった。
室堂
冬だったので雪の大谷を見ました。
ここは雪の降らない東南アジアの方々に人気だそうで、だから大混雑していたのだと思います。
雪の季節は装備のない方の登山はできませんが、夏から秋にかけてトレッキングができます。
室堂にある宿泊施設に泊まれば夜は満点の星空、朝は雲海など見ることができるんじゃないかな?と思います。山の上で温泉に入れるのも特徴ですね。
みくりが池
室堂駅を出るとみくりが池というカルデラ湖を見ることができます。おそらく夏は高山植物も咲き乱れているはず?
私が見たのは雪で真っ白でしたけど。
高山に生息する雷鳥もみることができます。
緑豊かな夏と一面雪の冬では羽の色が変わります。
立山では約300羽ほどいるとか。
見た目は可愛く、マナーを守って見守る人が多いので、そんなに人を怖がりません。
みくりが池周辺のあちこちで出没していました。
歩き方はファイナルファンタジーのチョコボ、
鳴き声はワイルドなウシガエル風。
生で見るとそのギャップが面白いです。
お手軽に3000メートル近くの山を楽しめるのでオススメです。もし行く際は、服装や靴は調べて行った方がいいと思います。
山の上は突然天気が変わりますからね。
また夏か秋に行ってみたい!と思える素敵な場所でした。行ったことがなくて気になった方は旅の候補にぜひ✨
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