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【25】読書苦手な中学生が「1時間で読んだ!」と教えてくれた
おひさしぶりです。『アフリカで、バッグの会社はじめました』の近況を書くのは数カ月ぶりでしょうか。
派手なニュースではないけれど、とてもとてもいいことがありました。
この本を読んだ10人ほどの中学生とテーブルを囲んでお話ができる「読書座談会」という催しに呼んでいただきました。
1時間ほどあれこれ話しているうちに、ひとりの女の子が、「私は本を読むのが苦手で、この本も、ずっと読まずにいたら座談会の前日になっちゃって……」と恥ずかしそうに話し出したのです。
――うんうん、読書好きな人だって「いついつまでに」と言われると億劫になるもんね。と、わたしはうなずきながら聞いていました。
その子はちょっと頬を紅潮させて続けました。
「でも、読み出したら1時間で読んじゃったんです!!」
これは……うれしい。実は、この本は、本を読むのが苦手な大人でも楽に読み通してもらえるように書こう、という裏テーマを持って書いていました。
そのために、"知識"を提供する部分は、メインストーリーの中に、つまり主人公の仲本さんのジェットコースター人生の中に埋め込んで、「この人、次はいったいどうなるの?」という好奇心で次のページを繰ることができるようにしています。
すべての人が「ウガンダとはどんな国なんだろう」とか「ファッション産業が抱える課題ってなんだろう」といった知識欲だけで本を読み進めるわけではないから、本の中で、知識を一方的に解説される章に出くわして、挫折してしまわないように。
本が苦手な大人だけではなく、本が苦手な中学生にも、「読み通せた!」という思いを味わってもらえたなら、裏テーマは大成功です。
(【25】終わり)
『アフリカで、バッグの会社はじめました――“寄り道多め”仲本千津の進んできた道』
著者:江口絵理
定価:1,500円+税=1,650円
出版社:さ・え・ら書房
刊行:2023年6月30日
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