【本感想】「地球星人」 村田沙耶香
※私の一方的で雑な感想なので内容読んでない人、読んでる人でも、もしかしたら意味不明かもしれません。
コンビニ人間を借りに図書館に行ったら無かったので、著者の別の本をと思って借りたのが「地球星人」でした。主人公が姉と比べられ親に虐待されるシーン、塾の先生に性的虐待されるシーン、カニバリズム等ショッキングなシーンが多くて読んでいる時怒りの感情やら悲しさやらが頭が駆け巡り、でもページを進める手が全く止まらずあっという間に読み終えてしまいました。
そりゃこんな環境だったら自分を守るために「自分は地球人ではなく、ポハピピンポボピア星人の魔法少女」って脳内で自分は他の人とは違うっていう風に考えて行かないと生きていけないよねって思った。性的虐待された塾の先生を魔法少女になって殺すシーンがあるんだけど(魔法少女でよくいる使い魔みたいなぬいぐるみに先生を魔女だからと耳元で殺せ言われまくってやってしまう。もちろん幻聴である。)そこの文章がとても脳内でアニメ調に想像できてリアルまどまぎだった。(意味不明)
話の後半で主人公が大人になり結婚もするんだけど、セックスなし、寝るところ別、ご飯も別々に食べる生活を旦那さんとしてて、そのことに対して親とか友達とか「セックスしないなんて夫婦じゃない」「子どもを作らないなら離婚しろ」「いい不妊治療の病院教えようか」とかいっててホントクソくらえと思った!今少しずつ選択子ナシ夫婦、事実婚夫婦、同性婚が日本でも増えてきてると思うけど(私は選択子ナシ、事実婚です)多数派を良しとする傾向がまだまだ日本にはあるからこういう余計なお世話なこと言ってくる奴らは本当に近づかないのが一番ですね。子どもを産みたい人は産めばいいし、産みたくないなら産まなくてもいいと思うの。人生の優先順位が違うだけなので、産んだ人を否定する気もないし、産んでない人生もそれはまた本人が決めたんだから他人にとやかく言われる筋合いはないですよね。
最終的に主人公は原始人のような生活をし、(人を殺してカニバリズムします)心の底から自由を手に入れ、耳が片方聞こえなかったことも治り、味を感じられなくなっていた舌も治り、やっと本来の自分を取り戻せたからラストは「ええええ!?そうなるか・・・!!」と思ったけど、それはそれで案ハッピーエンドに見えたけど主人公は幸せだったのかもしれない。なかなか衝撃的なラストなのでキツイシーンも多いけど読んでみてほしい。読んだ後は読んだことがある人と凄く話したくなり、(アマゾンレビュー漁った)こんな話を書く作者がどんな人なのか気になりネットでインタビューを漁りまくる生活になります。コンビニ人間の方がもう少しマイルドな話っぽいのでコンビニ人間読みたい。
でもこの主人公側の人間だよな私・・・虐待もされたことないし、カニバリズムもしないけど。社会に適応できなくて生きにくいけどただ「いきのびる」ことだけに集中して、どうしても辛くてどうしようもなくなったら「自殺」というエンディングにすればいいんだからもう少し楽に生きよう。と思わず辛い話だけど前向きにとらえられたような気がする。村田沙耶香さん凄い!でもしばらくはこういう本ではなく明るい話を読みたいかなw
いつもエッセイとかノンフィクションの本しか読まず、久しぶりに読んだ物語系の本でこんなに心、精神が持ってかれるとは・・・吐き出さないと眠れそうにないため乱雑な感想で申し訳ない…でも辛い本だけど私のようなものにはよくわからんけど希望も感じられたのです。終わり。