「旅するように働く」は子どもがいても実現可能?ワーケーションの現在地
今年の夏、暑すぎません?
ここ数年のコロナ渦で、東京も混雑していなくて忘れていましたが、日常が戻ると「こんなに人いたんか!」ってくらいの人混みで、暑さ指数(感覚)が150%UP!
このままじゃ、秋が来る前に倒れてしまう・・
とにかく人の混雑から抜け出し、涼を求め、環境の良い地方へと「旅をしながら仕事」をしたいな!と。それはいわゆる“ワーケーション”というやつですね!
しかも、ただのワーケーションではありませぬ。
子ども、じぃじもつれて、三世代ワーケーションをやってみよう!!と。
ワーケーションってそもそもどうなん?という方はもちろん、体験したことがある方、いや、三世代ってどうなん?と穿った見方をしてしまった人にこそ、読んでいただきたいです。
三世代ワーケーションって?
そもそも観光庁によると、「ワーケーション」とは、
とあります。
今回私が体験してきた三世代ワーケーションは、
子ども、親、祖父母の三世代で旅をし、旅先のバカンスを楽しむ合間でしっかり「仕事」も行うめちゃめちゃ最先端?な生き方・・なのかなと。
親(働く世代)にとってはワーケーションであり、祖父母(退職世代)にとっては旅も楽しめ孫とも長時間過ごせる最高のひとときを味わってもらおうというもの。
子どもにとっても、旅という非日常は刺激的だし、とにかく毎日遊べて(しかも親と過ごせて)最高なはずです。
で、やってみた
定義について認識した上で、行ってきましたよ、愛媛県松山市!
そもそも私は、
自分で会社を経営している
愛媛に事務所があり、仕事で愛媛を訪問する機会は多くある
実際に私は首都圏と愛媛の二拠点生活を送っている
こともあり、厳密な「ワーケーション」とは少し違うかもしれません。
ですが、「子連れ出張」ではなく、バケーション(休暇)をメインにおき、仕事は決めた時間だけ行う!ということで、おそらく国が打ち立てている方向性とそんな相違はないはずです。
三世代ワーケーションの概要
滞在したのは、四国にある愛媛県松山市の中で、瀬戸内の海沿いに位置する「三津浜」エリア。
古くから漁師町として知られ、本州や離島につながる港があり、潮風たなびくリゾート感あふれる場所です。
近年は県外や海外からの移住者が増え、彼らが営む洗練されたお店が立ち並び、アジアのリゾート地っぽい雰囲気を味わえます。
ちなみに空の便・松山空港からも車で15分ほどで近く、外に通じている感じが気に入り、滞在を決めました。
私たちが滞在した期間は、夏真っ盛りの7月上旬の8泊9日。
長期滞在可能なゲストハウスで、「三世代でワーケーション体験しませんか?」と実験的な取り組みとして告知されているのを見つけ、格安で宿泊させていただきました。
私は、土日は子どもたちが遊びたい場所(えひめこどもの城や空想こども天国KIT PLAYなどに行き、平日は仕事がある時間帯(主にオンラインの打ち合わせ)はじぃじに子守りをお任せ。
近所を散歩したり、船を見に行ったり、ショッピングモールでお買い物をして過ごしてもらいました。
じぃじワンオペだと、じぃじにとっての「バケーション」が楽しめないかな?とも思い、松山市シルバー人材センターにお願いし、「イクじい ばぁばママ」制度という地元の育児サポートも利用しました。
夜は、ゲストハウスの皆さんと一緒に食事をしたり、三世代で力を合わせて晩御飯をつくったり、地元のご飯を食べに出かけたりと、都度「どうする?」と聞いて相談し、過ごしました。
私の感想:つかれ・・た・・・
最初にちょっとネガティブな感想を書きます!
子どもと一緒に、旅先に長期滞在(仕事も持ち込む)というのは、正直なかなかハードルが高い!と感じました。
夫のサポートがなく、じぃじが見てくれるとはいえ、子どもが場所や人に慣れるのに時間がかかり、「仕事をする!」というモードにはなりづらいかな・・という感想です。
ただ、ふだん過ごしている都会を離れ、子どもたちとゆっくり食事をしたり、父親と仕事の話をするのは、走り続けている自分の「戦闘モード」を緩めることができ、人生の優先順位を見つめなおせた気がします。
朝、港町を散歩していると、クリエイティブな発想も出やすいのもとてもよかったです。
とはいえ、作業時間が圧倒的になく、ワーケーションが終わり自宅に戻ってからの一週間は、あらゆる事務処理&問い合わせ対応&企画提案・・などなど、怒涛の日々でした、笑
じぃじの感想:孫、さいこう!
「孫とたくさんの時間を過ごせて幸せな時間が過ごせた。
一週間滞在し、孫たちと力を合わせて自炊をする機会もあり、そんな経験も非日常で楽しかった。
こんなふうに過ごしたい同世代は、多いんじゃないかな。
課題?
根本的な話だけど、実際にワーケーションができる仕事って、なかなか難しい気がするよ。」
こどもの感想:ねこにさわれたよ
5歳児「朝、さんぽしていたら、まちをあるいているねこがいて、こわがらずにさわれたよ。
ぼくのうちのちかくには、ねこはいないし、さわっちゃいけないとおもっていたけど、おじいさんが家の中からねこをつれてきてくれて、ぼく、こわがらずにさわれたよ。
おかあさんのしごとのあいだは、じぃじにおもちゃを買ってもらってうれしかった。
おばあちゃん先生(シルバー人材の方)がプラレールをいっぱいもってきてくれて、いっぱいあそんだよ。
またあそぶんだ!」
2歳児「たのしかった!」
考察
先にも述べた通り、私の場合は自分が会社を経営しているという立場であり、会社員とは「ワーケーション」のハードルが少し異なるかもしれません。
でも、「小さい子ども」と「定年退職した親」をつれて、バケーションを楽しみながらワークをする、という「三世代ワーケーション」自体については、以下のように振り返ります。
じぃじや子どもにとっては、非日常だしとにかく楽しい!
働く「親」世代は、上(じぃじ)と下(子ども)の細かいケアが必要。滞在先で子どもを一時的にでも預けられる先を探しておくとよい(今回の私でいうとシルバー人材に頼れて本当によかった)
パソコンを開いて、がっつり集中した仕事はできなかった。「本気でワーク、しに行こう!」と思わない方が良い
オンライン会議をする場合に、ネットワーク環境の下調べ、ミーティングスペースの確認は必須
また、私はふだん、ほぼ現金をもたない「キャッシュレス」生活を送っていますが、カードが使えないことが結構あり、その都度じぃじにお金を借りて「なんか子どもの頃を思い出すなぁ〜」と感慨に耽ったり、
子どもが「疲れて歩けない!」とごねた際にタクシーを捕まえようとおもったら、まったく走っておらず、
数社に電話をかけやっと捕まえたタクシーの運転手さんに「コロナで自分の知り合いの8割は、タクシー運転手を廃業した」と伝えられ地域のリアルを知ったり、
三世代でのワーケーションでは、ふだん接することのない人や環境と密に関わり、いろいろ考えさせられるものがありました。
親元を離れて約20年。
そんなタイミングで、自分の親と、子どもとともに、「三世代ワーケーション」ができたことは、大きな節目になった気がしています。
親孝行と、子どもとの濃密な時間を同時に味わえる「三世代ワーケーション」は、事前にしっかり準備をして臨むことをお勧めします!
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