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死刑にいたる病(2022)目から光を消す方法とは。 

 何となく原作を読んだけどいまいちパッとしない印象だったこちらの作品。阿部サダヲの演技が素晴らしいであろうことは大方予想がついたが、意外にも翻弄される大学生を演じたイケメンくんの演技が良かった。水上恒司(みずかみこうし)さんというらしい(無知)。なんと25歳…。

水上恒司さん♡

少し厚めの唇がエロいなと思ってたら割と濃厚なキスシーンが観られて大満足。どうかブラウザバックしないで最後まで読んでください。もう二度と言いませんから。今後は一生ホラー映画のあたおかキャラの解説だけしますから(泣


〈あらすじ〉

鬱屈した日々を送る大学生・雅也のもとに、世間を震撼させた連続殺人事件の犯人・榛村から1通の手紙が届く。24件の殺人容疑で逮捕され死刑判決を受けた榛村は、犯行当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよく店を訪れていた。手紙の中で、榛村は自身の罪を認めたものの、最後の事件は冤罪だと訴え、犯人が他にいることを証明してほしいと雅也に依頼する。独自に事件を調べ始めた雅也は、想像を超えるほどに残酷な真相にたどり着く。

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〈感想〉

 割とゴア描写に慣れていると自負している私だが、冒頭の拷問シーンが結構キツく感じた。なぜだろうと自己分析した結果、普段は欧米ホラーか日本以外のアジアンホラーを観ていることが圧倒的に多いので、同じ日本人が拷問をしたりされたりしていると現実味があって恐ろしく感じるのかなと思った。「HEEEELP‼︎」だと平気だけど「いだいよぉーー」はキツいみたいな感覚だ。

 大学生の雅也は陰キャ感が凄まじく、小さい声でボソボソと話すところや吐き捨てるようなセリフの言い方が良かった。じっとりとした目つきとか上手だなと感心。

 阿部サダヲ演じる死刑囚・榛村はもう安定。阿部さんは一旦自分のフィールドに役柄を引き込んでから、その世界の中で自由に演技をする俳優さんだと思う。少し高い声が不気味さを醸し出しているし、目から光を消せるのが本当にすごい。鮫みたいな真っ黒な目はなかなか他の俳優さんじゃ敵わないと思う。医龍の麻酔科医も好きだったなぁ。

 でも何だろう。榛村という人物の描写が不十分というか、結局何をしたかったのか、どうしてこんな人間になったのかという深みが足りないような感じがしてしまう。性善説を信じている私からすると、榛村の性格がいかにして屈折していったのかが知りたかった。最初から最後までサイコパスという感じだったので、それがアンサーなのかもしれないが。
 
 雅也と同じ中学だった女子の存在意義がよくわからず。雅也が怪我をして出血した手をペロペロ舐め始めたシーンは感染対策の観点からして「何しとんねん!!」とつっこんでしまった。最後のオチはあえて伏せるが、この演出は必要だったのか疑問だ。まぁでもこの子のおかげでキスシーンが(自主規制)

 やっぱり邦画って私の中では何か違う。なぜかときめかない。小さい頃から海外(特に欧米)への憧れが人一倍強いため、洋画に出てくる部屋のインテリアや街並みをみているだけでワクワクしているんだと思う。あとネイティブの美しい英語の響きで耳も幸せになるし。ドイツ語もフランス語も素敵。

 邦画の世界はなかなか開拓する気になれないな。Jホラーも韓国や台湾ホラーに完敗してるし。日本の良さはやっぱりアニメなのだろうか…

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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