
ホーム・インベージョン(2014)緊縛人助け映画。
映画系YouTuberさんのオススメで鑑賞。まず言っておくが、本作はあなたが想像しているような緊縛エロ映画ではない。サムネの通り女性は一度吊るされるが、すぐに解放され特に何もされない。映画内でずっとぎっちぎちに縛られているのは女性の夫の方なのでご注意を。
サムネ詐欺ということを除けば、地味ながらもスカッとするサスペンスで、中の下というか及第点というか、そんな感じの作品です。
あらすじ
金曜日の夜、アリソンとトム夫妻の家は、正体不明の侵入者に占拠された。トムは浴室に監禁され、ロープで緊縛したアリソンに、犯人は異常な要求を突きつける。「夫を愛するように、心から俺を愛せ。拒否すれば、罰として夫の指を1本ずつ切断する」。期限は週が明けるまで。恐怖の週末は始まった。いつ殺されるか分からない、極限の緊張感。エスカレートする拷問と脅迫。壊されてゆく信頼と愛情。そして月曜日がやって来た…。
〈感想〉
※以下ネタバレを含みます※
まずは簡単なあらすじを。
アリソンとトム夫婦が寝室で営んでいるところにいきなり男が侵入。巧みな縄さばきで夫婦を別々に縛り上げる。犯人の男はアリソンに対し「夫にするように俺を求めてみろ」と要求。アリソンが抵抗すると、その仕打ちは浴槽で縛られている夫へ向かう。指を切断され歯を抜かれ、腹に文字を刻まれる夫。アリソンは何とか夫を解放しようとするが犯人に見つかってしまい、なかなか上手くいかない。
ところが中盤から少しずつ様相が変わってくる。
自宅にあったビデオテープやアリソンの話から、夫トムは日常的にアリソンに暴力を振るっていたことが明らかになる。夜の行為を強制し、自分の好きなプレイを無理やりさせていたのだ。映画冒頭のベッドシーンでアリソンの表情が冴えなかった理由が分かる。実は夫婦には幼い子供がいたが、行為中に子供が泣いてもトムはお構いなし。「ガキなんてほっとけよ!台無しじゃないか!」と怒鳴り散らす様子が自撮りビデオに収められている。
子供はその後不慮の事故で亡くなってしまう。
さらに犯人がトムの携帯を見るとそこには不倫の証拠写真がわんさか。不倫相手が妊娠していることも発覚する。ここまでくるともはや清々しいほどのクズ男で、観客としては浴槽で縛られているトムに1mmも同情できなくなっていく。
犯人の男はトムへの拷問をエスカレートさせる一方で、アリソンには自分の妻のように振る舞うよう伝える。一緒に料理をしたり、ばっちりメイク&ドレスアップさせたり、ただただ仲睦まじく過ごし一度たりともアリソンを襲うことはしない。アリソンが少しずつ心を許し始めころ、犯人は置き手紙を残して静かに家を去る。
手紙には「素敵な週末をありがとう」というメッセージと共に「全て俺のせいに」という意味深な言葉が。
すぐさま縛られていたトムを解放するアリソン。ところがトムは「お前はあの男とヤったのか?この淫乱が!」と大激怒。アリソンがそのままにしていた子供部屋に侵入し「もうガキは死んだんだよ!くだらねぇ」と破壊していく。そこに不倫相手(アリソンの親友かつ同僚)が訪問。もう家の中はてんやわんや。
アリソンは静かに"I'm awake"(目が醒めたわ)と呟き、渾身の力を振り絞ってトムを殺害する。もともと拷問されてボロボロだったトム。家に侵入してきた犯人に殺されたと言っても何ら不思議ではない状況だ。そう、全てあの男のせいにすればよいのだ。
映画終盤で、犯人の男は鍵屋で働いていることが分かり、夫妻の自宅に侵入できた理由が明らかになる。最初から不憫なアリソンを助けたかったのか、それともほんの出来心で侵入したのか、真意は最後まで不明だが、犯人のやり方がスマートで「何だやるじゃん」と一人感心してしまった。
明らかに低予算映画だが、アリソン役の女優さんはスタイル抜群で美人だし、犯人役の俳優さんもイケメンで、とりあえず最後まで飽きずに観ていられる作品でした。アマプラで見放題配信中です。エロを期待して観ると本当に肩透かしを喰らうので要注意。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。