評価はそこそこ映画集③ー真実の行方(1996)、MINAMATA(2021)
今回は大御所主演&高評価な映画なので真面目にいきますね!
このカテゴリに入れてる時点で失礼なんですけどね!
1. 真実の行方(1996、アメリカ)
リチャード・ギア主演の法廷サスペンス。不安定な青年を怪演したエドワード・ノートンの演技は世界中で高く評価されている。それは納得できる。ただ私はどんでん返しという触込みに期待値を上げすぎてしまい、その期待を超えてくることはなかったかな、という印象。二段階オチになっているところもラストの衝撃が和らいだ原因だろうか。「どんでん返し」って言っちゃうのもある種のネタバレよね。視聴者は常に逆張りしながら観ちゃうわけだし。シックス・センス、ユージュアル・サスペクツには完全に騙され、ちゃんとラストで絶句した幸運な私。何も知らずに観たら違っていたかもしれない。あと、女性検事とのくっつきそうでくっつかない恋愛模様が個人的には邪魔だなと感じてしまった。普通にライバルの男性同士で良かったと思う。見て損はしない作品なので法廷ものが好きな方はぜひ。
2. MINAMATA(2021、アメリカ)
ジョニー・デップが主演制作を務めた作品。水俣病をテーマにした写真集を作り、世界にこの公害問題を知らしめた写真家ユージン・スミスの伝記映画である。
少し話はズレるが私はジョニー・デップは正真正銘の天才だと思っている。パイレーツオブカリビアンを観てジョニデに心底惚れ込んだ当時中学生の私は、映画雑誌の記事を切り取ってコレクションし彼の過去作を網羅した。まさに思春期真っ只中。キーラ・ナイトレイとのいちゃいちゃシーンを何度DVDで見返したことか笑。ジャック・スパロウもウィリー・ウォンカも彼によって魂を吹き込まれたと言えるし、世界で彼にしか出来ない演技だと思っている。話を戻そう。そんなジョニデがこの作品の制作主演に名乗り出たことがまず嬉しかったし、彼に敬意を払う意味で鑑賞した。彼が畳の部屋で布団で寝る映像は新鮮だし、日本人との交流も微笑ましい。ただ映画としての展開はやや単調で(事実に基づいているから仕方ないかもしれないが)、水俣病の脅威よりはユージンの心理描写に主眼が置かれている印象だ。あと地元の人々の方言が強めで日本語のシーンなのに何を言っているのかよく分からなかった。
ちなみにチッソ社の社長を演じた國村隼がハマりすぎていてビビる。英語の発音綺麗だし英語でもあの凄みが出るのやばい。あらためて彼は日本の宝だなと再認識した。インディードのCMも良いけどね。あゝ恐るべし國村隼。
今回はどちらも私にはハマらなかっただけで一見の価値はある良作だ。特にMINAMATAは日本人の私たちこそ観ておくべき作品だと思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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