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パラノーマル・アクティビティ第2章/TOKYO NIGHT 悲鳴に次ぐ悲鳴

 パラノーマルシリーズは比較的好き嫌いが分かれる作品かと思うが、私は好きで海外版のシリーズは全部観たような(たぶん)。本作はたまたまアマプラで見つけたため鑑賞してみた。Jホラーらしさは出せていたのかなと思う。畳み掛ける後半は怖かった。

〈あらすじ〉

アメリカ旅行から帰国したばかりの春花は、目覚めると部屋の中のものが勝手に移動していることに気づく。弟・幸一のいたずらだと思い込むが、潔白を証明するため幸一がビデオカメラで撮影した映像により、衝撃的な現象を目の当たりにする。

映画.com

〈感想〉

※以下軽いネタバレを含みます※

 もう少し詳細なあらすじをば。

 姉の春花はアメリカ滞在中に交通事故に遭い、両足骨折した状態で帰国。歩けないため車椅子生活をしている。浪人生らしい弟が姉の介護をしながら生活をする。そこでポルターガイスト現象が頻繁に起こるようになる。

 まず最初に少し批判的な意見を述べると、、

 姉は両足ギプス固定。本来ならトイレにうつるのもやっとだし、シャワーを浴びるとなると一人では難しいと思う。だけど上半身はいつも綺麗で化粧ばっちり。作中で半年間歩けないと言っていたが、どんなに若くて健常な人でも半年間歩かなければ筋力はめちゃくちゃ衰える。普通は療養中から少しずつリハビリをすると思う。看護師をしてるからかもしれないが、両足骨折してます→動けませんという描写があまりにも短絡的というか、ただのご都合主義に感じてしまった。もっともっと大変よ。

 あとは弟と姉のイチャイチャが観ていて小っ恥ずかしい。弟はとにかく「姉ちゃん姉ちゃん」うるさいし、姉の部屋にビデオカメラを仕掛けさせてほしいと懇願するなんて一歩間違えば普通にヤバい発言である。カップルが主人公なら恋人を必死に守ろうとするのも納得できるのだが、リアルに弟がいる私からするとこの距離感は少しゾッとした。

 他の方のレビューでも見かけたが、姉のけたたましい悲鳴がやかましく感じてしまう。とにかく甲高い絶叫シーンが多く、テレビの音量を下げないと通報されるんじゃないかと思ってしまった。パラノーマルシリーズって、すごく静かな定点カメラ映像の中で急に物が動いたりするからこそ面白くて、静寂と張り詰めた緊張感の使い方が上手い作品だから、なおさら冷めてしまった。まぁここら辺は邦画の悪いところな気がする。海外の女性の方も叫ぶけど、もっとセリフが入ったり一瞬だけってことが多いような気が…しませんか?

 ここからは良かった点。

 姉が良からぬものに憑依されてからはまさにJホラーの真骨頂。ギプスを巻いた足を引きずりぎこちなく歩く姿、長い黒髪を振り乱して襲いかかり、髪の分け目からこちらを睨む目。ビジュアル的にすごく不気味で、日本らしい怖さを堪能できた。パラノーマルシリーズおなじみの誰も幸せにならないバッドエンドも個人的には良き。満足。


 色々調べてみると本作は海外版の1や2とは全くの無関係という意見も出てきて(確かに観なくても私は楽しめていたし)、じゃあ何のために作ったのかもよく分からないが、舞台となる家がTHE平成の日本家屋なので臨場感はあるし、対処法が盛り塩とかお祓いとか、たぶん自分でもそうするだろうなと思える手段なのが良かった。海外のだだっ広い家だとあまりしっくりこないので。

 パラノーマルシリーズ好きだよって方は観て損はしないと思います。アマプラで見放題配信中なので良ければご鑑賞ください。サクッと観られます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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