【-18回】石川明人「キリスト教と戦争」
石川明人「キリスト教と戦争」を読み終えた。
そもそも、大統領が聖書に宣誓するキリスト教多数派の国、アメリカがバンバン戦争をしているわけじゃないか。
世界史をなぞってみても、とにかく戦争。
フス戦争、ユグノー戦争のような宗教戦争。十字軍にいたっては、教皇のたくらみも加わっている。
異教徒、新大陸発見、とにかく殺す。
旧約聖書の十戒にある「殺してはならない」ってなんなんだ!!
キリスト教の愛と平和ってなんだ?
結果的にわかったことは、
正当防衛は必要でありそのための軍は当然であること。
そもそも宗教改革を起こしたルターもツヴィングリもカルヴァンも、非暴力主義ではなく、戦争を必要としていたこと。
聖書には「殺してはならない」とあっても、戦争に関する言葉がたくさん出てくること。「滅びしつくせ」「打ち殺せ」など。
初期キリスト教も決して平和主義ではなかったこと。むしろ平和主義だったら、残らなかった。
そもそも信仰と軍事はつながっているということ。
信仰の目指すものが平和であり、愛はその人によって違うこと。
死んでも、復活して神の国に行くことができる。それこそが平和であり、そのために生きているのであって、現実世界の平和とはまた違うのではないか。
ならば信仰を守るために、自分たちを守るために戦うというのは当然あり得る。
それにしても、愛の形が自己申告ならば、その人の性質によって物事は行われるわけで、そこに信仰は関係あるのか。
例えば、マザー・テレサは、キリスト教に出会う、出会わないでは、愛ある行動に差はあったのだろうか。