内側前頭前野に刻まれるもの【ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」第10話】
毎回とにかく余韻が凄まじいアンメット。ギャラクシー賞獲るでしょこれ。
先週なんて、今まで描かれてこなかった過去を怒涛の長セリフで涙と共に演じ切った三瓶先生を、恋人だった頃のようにミヤビ先生がハグした後に記憶障害が出て「ごめんなさい、どなたですか?」って言って終わったところ、もうとんでもなかった。
なんかもうドラマじゃなくドキュメンタリー観てる感覚に近い。
残すところあと2回になった今週の10話では、記憶障害の原因がノーマンズランドにあると判明したミヤビ先生をどうにかして助けたい三瓶先生の想い、手術が失敗したら絶対に自分を責めるし三瓶先生には笑顔でいて欲しいから手術は望まないと決めたミヤビ先生の想い、2人の想いを描くと同時に、悪性の脳腫瘍を患う画家が運び込まれてくるという展開で。
記憶を無くしてしまったあとは何も残らないんじゃないか?と怯えていたミヤビ先生は、画家とその妻のやり取りから「残るものはきっとある」と思えるようになるんだけど、もう画家の加藤雅也と妻役の赤間麻里子の熱演で終始号泣だったんだけど、それ以上に心に残ったことがあって。
脳腫瘍の影響でどんどん記憶がなくなっていく姿を側で見守るのは辛いよね…ということを医局で三瓶先生と星前先生(千葉雄大)と、麻酔医の成増先生(野呂佳代)がうどん食べながら話してるシーンがあって。
成増先生が、唐突に、ずっと忘れられない人の話を始めるんだけども。
そこでの会話が、めちゃくちゃ刺さったんです。
!!!!!
これは泣く。し、なんかストンと納得した。
唐突に、理解できた気がした。
内側前頭前野って言われてもそこは全然ピンとこないんだけど、三瓶先生のこの言葉で、すごく大事なことを理解できた。
自分じゃない誰かのことを自分のことのように感じてしまうから、だからずっと忘れないんだね。
悲しみとか喪失感は、忘れられなくてもいい。乗り越えなくてもいい。
自分と一緒になって内側前頭前野にいるんだから、そういうものだから、それでいい。追い出さなくてもいい。
このことを知っている、ということが、これから先の人生の中で、救いになるときがくるような気がする。
せっかくなので内側前頭前野をググってみた。
最も遅く成熟する脳部位で、最も早く老化による機能低下が起こる部位なのか。だからサジェストで「前頭前野 鍛える」「前頭前野 発達させるには」って出てくるのね。
前頭前野は、いつもと違う刺激や、人との関わりで活性化する。とのこと。なかなか興味深いのでもう少しググリ続けてみたり。
笑うことで前頭前野が活性化するし、叱られることも前頭前野の活性化につながるんだ。なるほどね。
じゃあ仕事をして刺激を受けたり、他人を関わって感情を動かすことって、生きがいややりがいだけじゃなく、脳の活性化にもなるってわけですね。
今度コラムで書こうっと。
人生100年時代の今、いくつになっても、働きたいと願う人たちが働き続けられる就業環境の整備が本格的に必要になっていると思う。
そんなこんなで(どんな)いよいよ来週が最終回のアンメット。
今日が明日につながること、生きていることが、ただそれだけで尊いものだと教えてくれるこのドラマが、果たしてどんな最終回を刻むのだろう。
一挙放送やってくれたら絶対に録画保存します。したいです。
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